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宅建見習い栞の人情事件簿 〜転生したら昭和の不動産屋だったので、巻き込まれているうちに宅建過去問が解けるようになりました〜  作者: 条文小説
〈権利関係 配点14点/50点〉 契約総論

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[贈与契約]法理編 栞とお勉強

挿絵(By みてみん)

夕方の事務所で、私はナスを横目にノートを開きました。


 正確には、ナスが横目で見られる位置に置かれていました。


 机の右。


 紙袋いっぱい。


 二十本くらい。


「……贈与って怖いな」


「今日の事件で出てくる感想がそれか?」


 向かいの机で伝票を整理していた真壁さんが言いました。


「だって、昨日までなかったナスが二十本あるんですよ」


「ありがたくもらえ」


「贈与契約、成立ですね」


「ナス一本で法律持ち出すな」


 いや。


 でも、本当にそうなのです。


 今日の森川さんの事件を振り返れば、贈与契約というものの基本が、かなり詰まっていました。


 私はノートの一番上に、大きく書きました。


  贈与契約


 そして、その下に。


  「あげます」


      +


  「もらいます」


      ↓


    贈与成立


「……軽いな」


 真壁さんが覗き込んできました。


「でも本質です」


「家一軒でも?」


「家一軒でも」


「一億円でも?」


「一億円でも」


「ナスでも?」


「ナスでも」


「じゃあ一本返せ」


「嫌です」


「成立してるじゃねえか」


 しまった。


 私はナスを鞄の奥へ避難させました。


 贈与契約というのは、


 一方が財産を無償で与える意思を示し、相手方がそれを受諾することで成立する契約


 です。


 つまり、ポイントは二つ。


 ひとつ。


 無償であること。


 もうひとつ。


 相手が受け取ることを承諾すること。


 単に、


「いつかこの家、お前にやるよ」


 と言っただけでは足りない。


 相手も、


「もらいます」


 と承諾して、初めて贈与契約になる。


「売買とは何が違う?」


 真壁さんが聞きました。


「お金を払うかどうかですね」


 私は書きます。


  売買


  A「土地を渡します」


  B「代金を払います」


  贈与


  A「土地をあげます」


  B「もらいます」


「つまり、タダ」


「はい」


「じゃあ今日の信夫さんが言ってた、『タダでやったんだから返してもらえる』ってのは?」


「そこが今日の第一関門です」


 私は赤鉛筆を持ちました。


  【重要①】


  書面によらない贈与は、


  各当事者が解除できる。


「ほら」


 真壁さんが言いました。


「返せるじゃないか」


「最後まで聞いてください」


「はいはい」


 私は、その下を二重線で囲みました。


  ただし、


  履行の終わった部分は解除できない。


「ここです」


「履行?」


「実際に渡し終わった部分です」


 たとえば。


 父親が息子に言う。


「今年一年、毎月五万円ずつ仕送りしてやる」


 でも、契約書などは作らなかった。


 口約束だけ。


 それから一年間のうち、六か月が経った。


 すでに三十万円は渡している。


 そこで親子喧嘩。


 父親が怒って言う。


「もう仕送りなんてやめだ!」


「ありそうだな」


「この場合、これから先の仕送りについては、書面によらない贈与なので解除できます」


「じゃあ、残り三十万円は渡さなくていい」


「はい」


「で、もう渡した三十万円は?」


「返せとは言えません」


 私は大きく書きました。


  口約束の贈与


  未履行部分 → 解除できる


  履行済み部分→ 解除できない


「なるほどな」


 真壁さんが頷きました。


「『気が変わったから全部返せ』じゃないんだ」


「そうです」


「じゃあ今日の森川さんは、家も土地も名義を移してた」


「はい」


「もう履行が終わってる」


「そのうえ――」


 私は今日見せてもらった契約書を思い出しました。


「書面までありました」


 そして、ノートにもう一つ。


  【重要②】


  書面による贈与は、


  民法550条を理由として一方的に解除できない。


「これが強いんです」


「書面があるだけで?」


「少なくとも、『贈与だから気が変わった。やっぱりやめる』という解除はできません」


「じゃあ一度書いたら、何があっても絶対取消不能?」


「そこまで言うと違います」


 私は首を振りました。


「契約違反など、別の解除原因があれば別問題です。ここで覚えるのは――」


 もう一度、大きく書く。


  書面なし


   →未履行部分は解除できる。


  書面あり


   →『贈与だから』という理由だけで、


    一方的に解除できない。


「つまり試験で聞かれたら、まず何を見る?」


 真壁さんが聞きました。


「書面です」


「次は?」


「履行済みかどうか」


「よし」


 私は少し驚きました。


「真壁さん、もう宅建受けられるんじゃないですか?」


「受けねえよ」


「どうしてです?」


「お前見てると大変そうだから」


「経験者として否定できません」


 前世の私は、このあたりを、


 書面。


 履行。


 解除。


 と三つ別々に覚えていました。


 だから問題文に全部入れられると混乱した。


 でも今なら分かる。


 順番に見ればいい。


  ①書面はあるか?


  ②もう履行したか?


 たったこれだけで、かなり整理できます。


「で、次は?」


「贈与した物に問題があった場合です」


「欠陥住宅とか?」


「そうです」


 私はページをめくりました。


  【重要③】


  贈与者は原則として、


  贈与の目的物を


  「特定した時の状態」で


  引き渡せばよい。


「……どういう意味だ?」


「たとえば、私が真壁さんに中古車をあげるとします」


「急に景気いいな」


「でも、その車には、贈与の目的として特定した時点ですでに小さな傷があった」


「うん」


「原則として、その状態で引き渡せばいいんです」


「直さなくていい?」


「原則としては」


「ずいぶん贈与者に甘いな」


「だって無料ですから」


 売買なら、


 買主はお金を払います。


 だから、契約で約束された品質や種類、数量などと違えば、売主の契約不適合責任が問題になる。


 でも贈与は、基本的にタダです。


 そのため民法は、


 特定した時の状態で渡すことを約束したものと推定する


 という考え方をしています。


「じゃあボロボロの家でもいいのか?」


「最初からそのボロボロの家を『これをあげる』と特定したなら、原則はその状態です」


「すげえな」


「ただし」


「出たな、ただし」


「契約で別の約束をした場合は別です」


 私は例を書きました。


  A


 「この家を直して、


  雨漏りのない状態でBにあげる」


 それなのに、


 雨漏りしたまま渡した。


「これは?」


「駄目なんだな」


「はい。『雨漏りのない状態で渡す』と約束しているんですから、その約束に従う必要があります」


「つまり、タダでも約束したことまでは守れ」


「そのとおりです」


「法律、意外と普通だな」


「普通のことを何百ページにもして説明するのが法律です」


「敵を増やすぞ、お前」


 私は聞かなかったことにしました。


 そして。


 今日の本丸。


 森川美智子さんの契約です。


  【重要④】


  負担付贈与


「今日のやつだな」


「はい」


 私は書きます。


  A


 「この土地をBにあげる」


  その代わり、


  B


 「Aの身の回りの世話をする」


「贈与なのに『その代わり』があるんだな」


「そうなんです」


 贈与は無償契約。


 でも、受贈者に一定の負担を負わせることはできます。


 今日なら、


 芳江さんが土地と建物を美智子さんに贈与する。


 その代わり、


 美智子さんは買物や通院など、芳江さんの生活を支える。


 これが負担付贈与です。


「でも、タダなのに世話をさせるなら、もうタダじゃない気がするが」


「そこが面白いところです」


「面白いか?」


「宅建受験生的には」


「特殊な人種だな」


 負担付贈与も、あくまで贈与です。


 ただし、受贈者にも負担があります。


 だから普通の贈与よりも、受贈者を保護する必要がある。


 私は赤鉛筆で囲みました。


  負担付贈与では、


  贈与者は


  「その負担の限度」で、


  売主と同じ担保責任を負う。


「ここ、重要です」


「負担の限度?」


「はい」


 たとえば。


 AがBに土地を贈与する。


 その代わりBは、Aの生活の世話をする。


 ところが、その土地の地中から大量の産業廃棄物が出てきた。


「嫌な土地だな」


「Bは何の負担もない普通の贈与なら、『特定した時の状態』という原則が出てきます」


「うん」


「でもBは、Aの世話をするという負担を背負っている」


「ああ」


「それなのに、Aだけ『タダであげたんだから知りません』では酷でしょう?」


「確かにな」


「だから――」


 私は丸で囲みます。


  負担付贈与


     ↓


  負担の限度において


  売主と同様の担保責任


「普通の贈与と違うんだな」


「はい。ここは比較して覚えると楽です」


  普通の贈与


  →特定した時の状態で引き渡すのが原則


  負担付贈与


  →負担の限度で売主と同じ担保責任


「なるほど」


 真壁さんが私のノートを指差しました。


「今日の美智子さんは、二年間世話をしていた」


「そうです」


「だから『タダでもらっただけだろ』で終わらせるのは変なんだな」


「そこです」


 法律の文章では、


 負担付贈与。


 たった五文字です。


 でも、その「負担」は現実では、


 毎朝買物に行った時間だったり、


 病院の待合室で潰れた午後だったり、


 夜中に鳴った電話だったりする。


 だから、普通の贈与とまったく同じ扱いにはしない。


 私は今日の美智子さんの顔を思い出しました。


 法律って。


 たまに、言葉がものすごく短い。


 その短い言葉の中に、人の何年分もの時間が入っている。


「まだあるのか?」


「あります」


「贈与、意外と長いな」


「次は定期贈与です」


 私は書きました。


  【重要⑤】


  定期贈与


 たとえば。


  父A


 「毎月五万円、


   Bに仕送りする」


「よくあるな」


「こういう、一定の期間ごとに給付する贈与を定期贈与といいます」


「毎月五万円をずっと?」


「そうです」


 そして、ここに宅建で大事なルールがあります。


  定期贈与は、


  贈与者または受贈者が死亡すると、


  効力を失う。


「どっちが死んでも?」


「どっちが死んでもです」


 私は二本の矢印を書きました。


  贈与者死亡 → 終了


  受贈者死亡 → 終了


「じゃあ父親が息子に毎月五万円渡す約束をしていて、父親が死んだら?」


「原則として、その定期贈与は終了します」


「相続人が毎月払い続けるわけじゃない」


「そうです」


「逆に息子が死んでも?」


「終了です」


「これは分かりやすいな」


「試験になると、わざと『贈与者が死亡した場合だけ』みたいに書いてきます」


「性格悪いな」


「宅建の問題作ってる人に聞こえますよ」


「ここ昭和だぞ」


「そうでした」


 転生すると、こういうところが面倒です。


 そして最後。


 今日、帰り際に芳江さんが聞いた質問。


  「私が死んだら、


   この家を美智子にあげる」


「死因贈与だな」


「正解です」


「俺、賢くなってきたな」


「明日には主任者証が届くかもしれません」


「届かねえよ」


 私は最後の大きな見出しを書きました。


  【重要⑥】


  死因贈与


 死因贈与とは、


 贈与者が死亡することによって効力が生じる贈与


 です。


  A


 「私が死んだら、


   この土地をBにあげる」


  B


 「分かりました。もらいます」


「遺言と似てるな」


「似ています。でも同じではありません」


「何が違う?」


「一番基本的な違いは、死因贈与は契約だということです」


 私は並べて書きました。


  死因贈与


  →贈与者と受贈者の合意


  遺贈


  →遺言者の一方的な意思表示


「つまり死因贈与には、『もらいます』がいる」


「そうです」


「遺贈には?」


「相手との契約は要りません」


 ただし。


 死因贈与は、


 贈与者が死亡した時に効力が生じるという点では遺贈によく似ています。


 だから民法は、


 死因贈与には、その性質に反しない限り、遺贈に関する規定を準用する


 としています。


「で、今日の叔母さんが聞いたのは?」


「ここです」


 私は星印を三つつけました。


  超重要!


  死因贈与


    ↓


  遺贈のルールが準用される


    ↓


  原則として、


  贈与者は後から撤回できる。


「書面があっても?」


「そこが試験の引っかけです」


「普通の贈与なら、書面があれば一方的に解除できなかったよな」


「はい」


「なのに死因贈与なら?」


「書面があっても、『書面があるから絶対撤回できない』とはならない」


「うわ」


 真壁さんが嫌そうな顔をしました。


「これ間違えるな」


「私、前世で何度か間違えました」


「前世?」


「気にしないでください」


 危ない。


 私は慌ててノートに図を書きました。


    普通の贈与


  書面あり


    ↓


  原則、一方的に解除できない


    死因贈与


  書面あり


    ↓


  遺贈の規定が準用されるため、


  原則、撤回できる


「これです」


「似てるのに逆だな」


「だから狙われます」


「じゃあ問題文に『書面による死因贈与だから撤回できない』って出たら?」


「×です」


「即答だな」


「ここは落としたくありません」


 私は赤鉛筆を置きました。


 すると、いつの間にか後ろに所長が立っていました。


「ずいぶん書いたな」


「所長」


 大槻さんがノートを見る。


 贈与。


 書面。


 履行。


 負担付。


 定期。


 死因。


 ページが赤鉛筆だらけになっています。


「栞」


「はい」


「全部覚えようとするから難しくなる」


「……またそのパターンですね」


「そのパターンとは何だ」


「所長が最後に一言で全部整理するやつです」


「便利だろ」


「悔しいですけど便利です」


 所長は私のペンを取りました。


 そして新しいページに、こう書きました。


  贈与は、


  まず「いつ渡すか」を見る。


「いつ?」


「そうだ」


 所長は続けます。


  今、一回だけあげる


    →普通の贈与


  毎月あげる


    →定期贈与


  死んだらあげる


    →死因贈与


「……あ」


 確かに。


 ものすごく整理しやすい。


「次に何を見る?」


 所長が聞きます。


 私は考えました。


「書面?」


「そうだ」


  普通の贈与なら――


  書面なし


   →未履行部分は解除できる


  書面あり


   →民法550条による一方的解除はできない


「その次」


「履行したかどうか」


「そうだ」


  書面がなくても、


  履行済み部分は解除できない。


「その次は?」


 真壁さんが口を挟みます。


「何か条件がついてるか?」


「条件じゃなくて、この場合は負担です」


「細けえな」


「法律ですから」


 私は書き足しました。


  相手にも負担がある


    →負担付贈与


  負担の限度で、


  贈与者は売主と同様の担保責任


 所長が頷きました。


「最後に、物そのものの問題だ」


「あ」


 私は書きました。


  普通の贈与の目的物


    ↓


  原則


  「特定した時の状態」で渡せばよい


「……これなら覚えられます」


「だろう」


 私はページ全体を眺めました。


 ――――――――――――――


 【贈与契約・最終整理】


 ① 贈与は無償契約


 「あげる」


   +


 「もらう」


   =成立


 ② 書面によらない贈与


 未履行部分


   →解除できる


 履行済み部分


   →解除できない


 ③ 書面による贈与


 原則として、


 民法550条を理由に一方的解除はできない


 ④ 贈与者の引渡義務


 原則、


 「特定した時の状態」で引き渡せばよい


 ⑤ 負担付贈与


 受贈者にも負担あり


   ↓


 贈与者は、


 その負担の限度で


 売主と同様の担保責任を負う


 ⑥ 定期贈与


 「毎月○万円あげる」


   ↓


 贈与者または受贈者の死亡で終了


 ⑦ 死因贈与


 「私が死んだら、この土地をあげる」


   ↓


 遺贈の規定を準用


   ↓


 書面があっても、


 原則として後から撤回できる


 ――――――――――――――


「おお」


 真壁さんが言いました。


「一枚に収まったな」


「ですね」


「じゃあ最後に一問」


「真壁さんが出すんですか?」


「ああ」


 真壁さんが腕を組みました。


「俺が栞に、このナスを毎月十本、一年間やると約束した」


「嫌な定期贈与ですね」


「黙って答えろ」


「はい」


「書面はない。一か月目の十本はもう渡した。でも二か月目に俺が嫌になった」


「残りは解除できます」


「最初の十本は?」


「返せとは言えません」


「じゃあ書面で約束してたら?」


「民法550条を理由に一方的には解除できません」


「俺が死んだら?」


「定期贈与は効力を失います」


「栞が死んでも?」


「失います」


「じゃあ『俺が死んだらナス百本やる』」


「死因贈与です」


「書面あり」


「それでも原則として撤回可能です」


「最後。ナスの一本が曲がっていた」


「そのナスを特定した時から曲がっていたなら、普通の贈与では原則、その状態で渡せばいいです」


「完璧じゃねえか」


「待ってください」


「何だ?」


「そもそも私はナス百本いりません」


「法律以前の問題だな」


 所長がぼそりと言いました。


 三人で笑いました。


 私はノートを閉じます。


 昨日までだったら、


 贈与なんて簡単だと思っていました。


 タダで物をあげる。


 それだけ。


 でも実際には違う。


 口約束なのか。


 書面なのか。


 もう渡したのか。


 毎月渡すのか。


 相手にも何かしてもらうのか。


 自分が死んだら渡すのか。


 同じ「あげる」でも、


 その一言の後ろについている条件や時間によって、法律関係はまるで変わる。


 そして今日、私はもう一つ覚えました。


 贈与は、


 タダだから軽い契約なのではない。


 むしろ、お金を取らないからこそ、


 「家族だから」


 「親しいから」


 「今まで世話になったから」


 そんな気持ちが契約の中に入り込む。


 だから気持ちが変わった時、揉める。


 法律は、その気持ちそのものを裁いているわけではありません。


 ただ、


 何を約束したのか。


 どこまで実行したのか。


 誰が何を負担したのか。


 それを静かに整理する。


 今日、美智子さんを救ったのも、たぶんそこでした。


 二年間の世話を、


 「家族なんだから当然」


 の一言で消させなかった。


 書面に残っていた約束が、


 美智子さんの二年間を、ちゃんと「約束を果たした時間」にしてくれた。


「栞」


「はい?」


 所長が紙袋を持ち上げました。


「帰りにこれを森川さんのところへ返してこい」


「え?」


「ナスだ」


「どうしてです?」


「二十本は多い」


「でも履行済みの贈与ですよ!」


「法律を盾に野菜を抱え込むな」


「真壁さん!」


「俺を巻き込むな」


 真壁さんは笑いながら一本抜き取りました。


「あっ、それ私のです!」


「今もらった」


「誰からですか!」


「所長」


「私は贈与していない」


「じゃあ無権代理です!」


「贈与の復習どこ行った!」


 夕方の事務所に笑い声が響きました。


 私は結局、ナスを半分だけ持って帰ることになりました。


 昭和六十三年。


 今日覚えた民法の言葉は、


 贈与。


 負担付贈与。


 定期贈与。


 死因贈与。


 教科書で見れば、どれも数行です。


 でも私はもう、


 「家をあげる」


 という一言を、軽くは読まないと思います。


 問題文でその言葉を見つけたら、まず確認する。


 書面はある?


 もう渡した?


 負担はある?


 毎月?


 それとも、死んだら?


 ここまで分ければ、贈与契約は怖くない。


 私はノートの最後に、大きく書きました。


  贈与契約――


  「あげる」の後ろを読め。


 そして、その下に小さく。


  ※ナスは、もらう前に本数を確認すること。


 こっちはたぶん。


 宅建試験には出ません。

 以下に私の作品へのリンク貼ってます。是非、手に取って頂ければと思います。また、ついでに評価ブックマーク頂ければ幸いです。

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