↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
宅建見習い栞の人情事件簿 〜転生したら昭和の不動産屋だったので、巻き込まれているうちに宅建過去問が解けるようになりました〜  作者: 条文小説
〈権利関係 配点14点/50点〉 代理

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
28/162

[復代理]法理編 栞とお勉強

挿絵(By みてみん)

夕方の事務所で、私はノートを開きました。


 今日の事件を、もう一度、最初から整理する。


 宮下徳三さんは、自分の土地の売却を息子の正志さんに任せた。


 正志さんは、徳三さん本人から代理権を与えられた。


 だから、正志さんは任意代理人。


 ところが正志さんは、


「自分は忙しいし、不動産のこともよく分からないから」


 という理由で、友人の坂口さんに土地の売却を任せようとした。


 つまり、


 本人――徳三さん。


 代理人――正志さん。


 復代理人として選ばれようとした人――坂口さん。


 という関係です。


「……こうやって書くと簡単なんだけどなあ」


 私は鉛筆の尻で頬を掻きました。


「何がだ?」


 声がして振り返ると、真壁さんがいました。


「復代理です」


「今日のあれか」


「はい」


 私はノートを見せました。


「言葉だけ見ると、そんなに難しくないんです」


 復代理。


 代理人が、さらに別の人を選び、その人に本人を代理させること。


「でも試験になると、急に嫌な聞き方をしてくるんです」


「たとえば?」


「『復代理人は代理人の代理人である』とか」


「違うのか?」


「違います」


「……今日も聞いたな、それ」


「はい。しかも、かなり大事です」


 私はノートの真ん中に、大きく書きました。


 【復代理人は、本人の代理人】


「ここ、最重要です」


「代理人が選んだのに?」


「そうです」


「なんか変な感じだな」


「分かります」


 私も最初、そこが妙に引っかかりました。


 代理人Bが復代理人Cを選ぶ。


 だから、


 CはBの代理人。


 と思いたくなる。


 でも違う。


 Cは、あくまで本人Aの代理人です。


「たとえば今日の事件で、徳三さんが坂口さんを復代理人にすることを認めていたとします」


「うん」


「その坂口さんが買主と土地の売買契約を結んだら、その契約の効果は誰に帰属します?」


「正志さん?」


「しません」


「坂口?」


「もっとしません」


「じゃあ徳三さん?」


「正解です」


「やっと当たった」


「三択で二回外しましたけどね」


「うるさい」


 私は笑いながら、ノートに図を書きました。


 A 本人


 ↓


 B 代理人


 ↓


 C 復代理人


 そして、その横に大きく書く。


 Cがした代理行為の効果

   ↓

 A本人に帰属


「つまり」


 私は言いました。


「復代理人は、代理人の下請けみたいな位置ではないんです」


「下請けじゃない?」


「はい」


「じゃあ、本人から直接代理権もらってないのに、本人の代理人になるのか」


「そこが復代理の仕組みです」


「なるほどな」


 真壁さんは腕を組みました。


「代理人が選任するけど、法律上の行為の効果は本人に行く」


「そうです」


「……ややこしい」


「なので試験に出ます」


「嫌な納得の仕方だな」


 宅建試験は、だいたいそうです。


 分かりにくいところには、


「ここ出せるな」


 という出題者の笑顔が見えます。


 私は次の見出しを書きました。


 【復代理人を選任したら、元の代理人はどうなる?】


「今日、正志さんが一番びっくりしてたところです」


「代理権が消えないって話か」


「はい」


 私は頷きました。


 復代理人を選任したからといって、


 元の代理人の代理権は消滅しません。


「つまりBがCを復代理人に選んでも」


「Bもまだ代理人」


「そうです」


「Cだけが契約できるわけじゃない」


「はい」


「Bも契約できる」


「その通りです」


 私はノートに書きました。


 BがCを復代理人に選任


   ↓


 Bの代理権は残る


   ↓


 Bも代理行為ができる

 Cも復代理人として代理行為ができる


「バトンタッチじゃないんだな」


「そうです」


 私は指を立てました。


「ここ、覚え方としてすごく大事です」


 復代理=代理権の移転


 ではない。


 復代理=代理する人が増える。


「人が増える、か」


「はい」


「雑だけど分かりやすいな」


「真壁さん向けです」


「喧嘩売ってる?」


「教材設計です」


「言い換えたな」


 私は気にせず続けました。


 さて。


 ここまでは、


「復代理人とは何者か」


 という話でした。


 でも本当に試験で狙われるのは、ここからです。


 つまり、


「そもそも、代理人は自由に復代理人を選べるのか?」


 という問題。


 そしてこの答えは、


 代理人が、


 法定代理人なのか。


 任意代理人なのか。


 で変わります。


「出たな」


 真壁さんが言いました。


「今日の坂口が間違えてたところ」


「そうです」


 私はノートを二つに分けました。


 法定代理


 任意代理


「まず、任意代理からいきます」


「今日の宮下さんだな」


「はい」


 本人が自分で、


「この人に任せる」


 と選んで代理権を与える。


 これが任意代理です。


 今日なら、


 徳三さんが正志さんを選んだ。


「だから正志さんが勝手に坂口へ丸投げするのはまずい」


「はい」


 私は大きく書きました。


 【任意代理人が復代理人を選任できる場合】


 ①本人の許諾があるとき


 ②やむを得ない事由があるとき


「二つだけ?」


「基本はこの二つです」


「本人がいいって言えばいい」


「はい」


「本人が言ってなくても、やむを得ない事情があればいい」


「そうです」


「今日の“仕事が忙しい”は?」


「それだけでは普通、やむを得ないとは言いにくいですね」


「“面倒だから”は?」


「もっと駄目です」


「“友達の方が詳しいから”」


「本人に許諾を取りましょう」


「“俺の顔を立てたいから”」


「論外です」


「坂口全滅だな」


「きれいに全滅です」


 私は少し笑って、続けました。


 任意代理では、


 本人は代理人その人を信用して選んでいます。


 だから、


 代理人が自由に他人へ代理権の行使を委ねられると、


 本人の信頼を裏切ることになる。


「要するに」


 真壁さんが言いました。


「“お前に頼んだんだ”ってことか」


「そうです」


「今日の徳三さん、そのままだな」


「そのままです」


 本人がBを選んだ。


 その意味を尊重する。


 だから任意代理人Bは、


 原則として自由に復代理人Cを選べない。


「本人の許可か、緊急事情が必要」


「はい」


 私は赤鉛筆で囲みました。


 任意代理

 →本人の許諾

  または

  やむを得ない事由


「この“または”も大事です」


「両方必要じゃない?」


「違います」


「どっちかでいい」


「はい」


 つまり、


 本人の許諾がなくても、


 やむを得ない事由があれば、


 復代理人を選任できる。


 逆に、


 やむを得ない事由がなくても、


 本人が許諾していれば選任できます。


「試験って、こういう“両方必要です”みたいな書き方してくるのか?」


「してきます」


「性格悪いな」


「試験問題に人格攻撃しないでください」


「お前も普段してるだろ」


「私は分析です」


「便利な言葉だな、それ」


 私は視線をノートへ戻しました。


「じゃあ法定代理人は?」


 真壁さんが聞きました。


「こっちは違います」


 私は新しい欄に書きました。


 【法定代理人】


 原則として、自由に復代理人を選任できる


「本人の許可はいらない?」


「原則としていりません」


「やむを得ない事情も?」


「なくても選べます」


「そこが任意代理と真逆なんだな」


「はい」


 ここは宅建で非常によく狙われます。


 たとえば、


「法定代理人は、やむを得ない事由がなければ復代理人を選任できない」


 とあれば、


 誤り。


「やむを得なくなくてもいい?」


「日本語が壊れてます」


「でも意味は分かるだろ」


「分かりますけど」


 つまり法定代理人は、


 特別な事情がなくても、


 復代理人を選任できます。


「なんで?」


 真壁さんが聞きました。


「任意代理と違って、本人がその代理人を自分で選んだとは限らないからです」


「なるほど」


「たとえば親権者みたいに、法律上当然に代理権を持つ場合があります」


「本人が“この人だから頼む”って選んだわけじゃない」


「そうです」


「だから任意代理ほど、“本人がその人を信頼して選んだ”という前提が強くない」


「その理解で大丈夫です」


 私はノートにまとめました。


 任意代理

 →本人が代理人を選ぶ

 →本人の人的信頼を重視

 →復代理人の選任は制限される


 法定代理

 →法律上代理権が与えられる

 →原則として復代理人を自由に選任できる


「こうやって比べると覚えやすいな」


「でしょう?」


「じゃあ試験で」


 真壁さんが指を立てました。


「法定代理人はいつでも自由に復代理人を選べる」


「原則、正しい」


「任意代理人も、代理権をもらってる以上、いつでも自由に選べる」


「誤り」


「任意代理人は、本人の許諾があれば選べる」


「正しい」


「任意代理人は、やむを得ない事由があれば、本人の許諾がなくても選べる」


「正しい」


「おお」


 真壁さんが少し嬉しそうな顔をしました。


「俺、宅建いけるんじゃないか?」


「まだ四問です」


「夢くらい見させろ」


「現実を扱うのが不動産屋です」


「嫌な会社だな」


「勤めてるでしょう」


 そこへ所長が湯飲みを持ってやってきました。


「何をやってる」


「復代理の復習です」


「そうか」


 所長は私のノートを覗き込みました。


「法定代理と任意代理の違いまではいい」


「はい」


「責任も書いたか?」


「……今からです」


「そこを落とすな」


 はい。


 来ました。


 所長はいつも、


「そこまで覚えたなら、もう一段」


 を持ってきます。


 受験生に優しくない。


 でも試験には優しい。


 私は新しい見出しを書きました。


 【復代理人を選んだ代理人の責任】


「ここは少し細かいです」


「嫌な予感がする」


「正しい感覚です」


 まず、


 法定代理人。


 法定代理人は自由に復代理人を選任できる。


 その代わり、


 原則として、復代理人の行為について責任を負います。


「自由に選べる分、責任が重い?」


「そう考えると分かりやすいです」


 ただし例外があります。


 やむを得ない事由によって復代理人を選んだ場合。


 この場合は、


 選任と監督についての責任に限定されます。


「ちょっと待て」


 真壁さんが止めました。


「法定代理人って、やむを得ない理由なくても選べるんだろ?」


「はい」


「でも、やむを得ない理由があって選んだ場合は、責任が軽くなる?」


「そうです」


「なるほど」


 私は表にしました。


 法定代理人


 復代理人の選任

 →自由


 責任

 →原則:復代理人の行為について責任


 例外

 →やむを得ない事由で選任した場合

  選任・監督についてのみ責任


「自由に選べるから責任は重い」


「はい」


「仕方なく選んだなら責任が少し限定される」


「そのイメージです」


「これは覚えられそうだ」


「じゃあ次、任意代理人です」


「まだあるのか」


「法律は逃げませんよ」


「俺が逃げたい」


 任意代理人が適法に復代理人を選任した場合。


 現在の民法では、代理人と本人との間の基礎関係、


 たとえば委任契約上の債務不履行責任などによって処理されます。


「昔の条文みたいに、単純に“選任監督だけ”って覚えたら危ない?」


「そうです」


 私は頷きました。


「ここ、古い教材だと表現が違うことがあります」


 任意代理人が復代理人を選任した場合、


 その責任は、


 本人との契約関係に従って判断する。


 たとえば委任なら、


 受任者としての善管注意義務などが問題になります。


「じゃあ、“任意代理人は必ず選任監督だけ責任を負う”って書いてあったら?」


「その言い切りは危険です」


「なるほど」


「ただし宅建の問題では、事例を具体的に読んで判断する必要があります」


 本人が、


「この人を復代理人にしてくれ」


 と指名した場合でも、


 代理人がその人の不誠実さや不適格さを知りながら本人へ知らせなかったような場合には、


 責任が問題になります。


「本人が指名したんだから全部本人の責任、とはならない?」


「そういう単純な話ではありません」


「法律、抜け道を塞いでくるな」


「そこは真面目です」


 私はノートの端に、


 ※任意代理人の責任は、本人との基礎関係に従って処理


 と書きました。


「じゃあ」


 真壁さんが、今度は自分からノートを指しました。


「一番試験に出るところ、まとめてみろ」


「いきなり先生みたいですね」


「さっき宅建いける気がしてきた」


「四問で人生変えないでください」


 私は一度、ページ全体を見渡しました。


 それから、新しいページに大きく書きます。


 ――復代理 重要ポイント――


 ① 復代理人を選任しても、元の代理人の代理権は消滅しない


 ② 復代理人は、本人の代理人


 ③ 復代理人の行為の効果は、本人に帰属する


 ④ 法定代理人は、原則として自由に復代理人を選任できる


 ⑤ 任意代理人は、

   本人の許諾がある場合

   または

   やむを得ない事由がある場合

   に限り復代理人を選任できる


「五つか」


「はい」


「試験前ならこれだけでもかなり取れそうだな」


「かなり戦えます」


「じゃあ覚え方は?」


 私は少し考えました。


 そして書きました。


 法定代理――自由


 任意代理――勝手はダメ


「雑」


「でも覚えやすいでしょう」


「任意代理は本人が選んだ相手だから、勝手に別の奴へ変えるな」


「はい」


「法定代理は法律上の代理だから、復代理人を選びやすい」


「そうです」


「復代理人を選んでも、元の代理人は残る」


「はい」


「復代理人は代理人の代理人じゃなくて、本人の代理人」


「完璧です」


 真壁さんは少し得意そうな顔をしました。


「俺、本当に宅建――」


「まだ五項目です」


「分かったよ!」


 所長が鼻で笑いました。


「真壁」


「なんです?」


「試験で一番怖いのは、分かった気になることだ」


「……急に刺してきますね」


「栞もだ」


「私もですか?」


「当然だ」


 所長は私のノートを指しました。


「問題文で、まず何を確認する」


 私は少し考えました。


「……法定代理人か、任意代理人か」


「そうだ」


 所長は続けます。


「そこを見落としたら、その後は全部崩れる」


 確かに。


 復代理の問題で大事なのは、


 いきなり細かい要件を思い出そうとすることではない。


 まず、


 この代理人は誰なのか。


 法定代理人か。


 任意代理人か。


 そこを確認する。


 それだけで、かなり整理できます。


 私はノートに大きく書きました。


 【問題文を読んだら最初に確認】


 代理人は、


 法定代理人か?


 任意代理人か?


「次は?」


 所長が聞きます。


「復代理人を選任できる要件」


「うん」


「任意代理なら、本人の許諾か、やむを得ない事由」


「法定代理なら?」


「原則自由」


「その次」


「復代理人を立てても元の代理権は消えない」


「その次」


「復代理人は本人の代理人」


 所長が頷きました。


「それでいい」


「……試験の解き方みたいですね」


「試験は、人間関係を図にした奴が勝つ」


「心裡留保の時も似たこと言ってましたね」


「民法はだいたいそうだ」


 私は少し笑いました。


 確かにそうなのかもしれない。


 条文だけ見ると、


 代理。


 復代理。


 法定代理。


 任意代理。


 復代理人。


 言葉が増えていくほど、頭の中が混線する。


 でも、


 A本人。


 B代理人。


 C復代理人。


 と置いてみる。


 そして、


 Bはどうして代理人になったのか。


 本人に選ばれたのか。


 法律上代理人なのか。


 そう考えると、急に人間の話になる。


 今日なら、


 徳三さん。


 正志さん。


 坂口さん。


 名前を入れれば、もっと分かりやすい。


 徳三さんは、息子の正志さんを選んだ。


 だから正志さんは任意代理人。


 正志さんは、原則として勝手に坂口さんを復代理人にはできない。


 本人である徳三さんの許諾か、


 やむを得ない事由が必要。


 そして、もし適法に坂口さんが復代理人になっても、


 正志さんの代理権は消えない。


 坂口さんが契約した効果は、


 正志さんではなく、


 本人である徳三さんへ帰属する。


「……うん」


 私は最後に、今日の事件を一行でまとめました。


 任意代理人は、本人から選ばれたからこそ、勝手に“次の代理人”を選べない。


 その下へ、試験用にもう一行。


 復代理は、「代理権を渡す制度」ではなく、「本人の代理人を追加する制度」。


「お」


 真壁さんが覗き込みました。


「それ、分かりやすいな」


「でしょう?」


「じゃあ俺にもノート貸せ」


「嫌です」


「なんでだよ」


「字が汚いって所長に言われるので」


「俺が見るだけだろ」


「精神的損害があります」


「何の法律だ」


 所長がまた新聞を広げました。


「栞」


「はい」


「最後に一つ」


「まだあるんですか?」


「復代理人という言葉に騙されるな」


「はい?」


「“代理人の代理人”だと思ったら負ける」


 私は少し目を見開きました。


 そして、ノートの一番下に書きました。


 復代理人は、代理人の代理人ではない。


 本人の代理人。


 大きく二重線を引く。


 今日の最重要ポイント。


 たぶん本試験なら、


 ここを言い換えて出してくる。


 復代理人がした契約の効果は代理人に帰属する。


 ――誤り。


 復代理人の選任によって代理人の代理権は消滅する。


 ――誤り。


 任意代理人は、自由に復代理人を選任できる。


 ――誤り。


 法定代理人は、やむを得ない事由がなければ復代理人を選任できない。


 ――誤り。


 こうして並べると、


 出題者の罠が見えてくる。


「……なんか楽しくなってきた」


 私が呟くと、真壁さんが露骨に嫌そうな顔をしました。


「法律の引っかけ見て楽しいとか、お前だいぶ仕上がってきたな」


「受験生として?」


「変人として」


「失礼ですね」


「褒めてる」


「絶対違う」


 そのとき、


 例の扇風機が、


 ぶおおおお。


 と元気よく回りました。


 朝は今にも壊れそうだったのに、


 所長が油を差しただけで復活した。


「所長」


「なんだ」


「扇風機にも復代理させません?」


「何を代理させるんだ」


「風を送る仕事です」


「お前は疲れてる。帰れ」


「はい」


 私はノートを閉じました。


 今日、覚えたこと。


 代理人が一人増えるだけで、


 法律関係は意外なくらい複雑になる。


 でも、見る順番さえ決めればいい。


 誰が本人か。


 誰が代理人か。


 その代理人は、


 法定代理人か。


 任意代理人か。


 復代理人を選べるのか。


 そして、誰に効果が帰属するのか。


 順番にほどけばいい。


 法律は、難しい言葉を使う。


 でも、やっていることは案外、人間くさい。


「誰に頼んだのか」


「誰を信じたのか」


「誰が責任を負うのか」


 そんな話を、細かく決めている。


 私は鞄にノートをしまいました。


 昭和六十三年。


 明日もたぶん、


 誰かが代理人を立てて、


 誰かが勝手なことをして、


 私はそれを条文でほどいていく。


 できれば次は、


 代理人を一人で済ませてほしい。


 本気でそう思いました。

 以下に私の作品へのリンク貼ってます。是非、手に取って頂ければと思います。また、ついでに評価ブックマーク頂ければ幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
宅建見習い栞の人情事件簿 〜転生したら昭和の不動産屋だったので、巻き込まれているうちに宅建過去問が解けるようになりました〜
名探偵 藤原彰子の宮中事件簿 ――『転生皇后 藤原彰子』スピンオフ外伝
転生皇后 藤原彰子 〜 欠けることのない望月の世は私が創る 〜
新訳 太閤記 ~ 転生 豊臣秀吉、未来を識る僕は史実の道を静かに歩む 〜
新訳 三河物語 〜 徳川家康と家臣団の戦国サバイバル 〜 with 逆行転生犬シロ
新訳 北条五代記 〜 近所の隠居が書いたメモがガチの戦記だった件〜
美しき女帝 北条政子 〜 婚約破棄どころか強制結婚!? 平家のエリートに嫁がされそうになったので、豪雨の山を越えて愛する無職の元へ走ってみた 〜
新訳 曽我物語 〜 復讐系なろうの原点、父を殺された兄弟の二十年の復讐譚〜
箴言・格言・名言集 〜頑張るあなたへ、今日を乗り越えるための一言〜
拝啓、愛読者様。― 想いを少しだけ 謹呈 条文小説
六道輪廻抄 〜 戦国転生記 〜
コミックス「六道輪廻抄〜戦国転生記〜」
動画生成AIが作成したイメージビデオ
動画生成AIが作成したなろう小説イメージビデオ
動画生成AIが作成したなろう小説イメージビデオ
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。