第25話 減速の罠
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霜月&蒲公英 VS 月見草&菊
霜月は「草原」を選択。
月見草は「夜」を選択した。
フィールドは――
夜の草原。
風に揺れる草。
静かな闇。
だが。
月明かりを浴びた瞬間、月見草の身体が変化する。
筋肉が膨らみ、目が鋭くなる。
菊が小さく息を吐く。
「さすが、“夜の月見草”ってところね」
霜月は無言。
冷たい目で2人を見ている。
蒲公英が首を傾げる。
「僕はどうすればいいかな?」
霜月 「種を撒け」
「できるだけ広く」
蒲公英が頷く。
綿毛が舞う。
月狼 「始めろ」
瞬間。
月見草が地面を蹴った。
だが――
「止まって!!」
菊の声。
月見草は反射的に跳び退き、菊の元へ戻る。
「どうした?」
菊は霜月を睨んでいる。
「……気配が変わった」
「あのまま行ってたら、死んでた」
月見草は理解できない。
だが。
菊の勘は信じる。
視線を落とす。
いつの間にか。
地面には大量の綿毛の種が散らばっていた。
蒲公英が笑う。
「いっぱい撒けた」
霜月は静かに距離を詰めてくる。
月見草 「減速か……」
菊 「問題はそこじゃないわ」
「地面全部、罠になる」
月見草は石を拾い、投げる。
着弾。
――ドォン!!
爆発。
タイムラグはない。
衝撃で起爆するタイプ。
「厄介だな……!」
月見草は腕に仕込んでいたトンファーを抜く。
そのまま地面へ叩きつけた。
土と石が跳ねる。
連続爆発。
爆煙。
その中から――
霜月。
「っ!」
菊が2本のナイフで迎え撃つ。
だが重い。
押される。
そこへ月見草のトンファー。
霜月は軽く回避する。
月見草 「押し込む!」
再び地面を叩く。
爆発。
菊もナイフを投げる。
霜月の逃げ道を潰すように。
爆発が連鎖する。
だが。
霜月だけが避けていく。
月見草へ短刀が飛ぶ。
避ける。
そこへさらに2本目。
「なっ――!?」
月見草の動きが遅い。
月見草だけじゃない。
投げられたナイフ。
舞う土。
爆発。
空間そのものの速度が狂っていく。
月見草 「こんなに使えるのか!?」
菊 「ダメ!!離れて!!」
次の瞬間。
減速が解ける。
地面一帯の種が、一斉に反応した。
――ドォォォォン!!
爆炎。
夜の草原を飲み込む。
霜月が笑う。
だが。
爆煙の向こう。
2人は立っていた。
「……チッ」
霜月が短刀を構える。
その瞬間。
目の前に、宵うさぎ。
「終わってるよ~」
月見草と菊は、 既に宵うさぎによって救出されていた。
宵うさぎは笑ったまま。
だが目だけが冷たい。
「好き勝手やるのはいいけど~」
「……あまりナメるなよ」
霜月だけに聞こえる声。
空気が変わる。
霜月の顔が歪む。
圧倒されていた。
宵うさぎ 「試合終了だよ~」
離れた場所で。
月狼が静かに宵うさぎを見ていた――。
今後もよろしくお願い致します。




