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第15話 発見
いつも読んでいただきありがとうございます。
師走の試合終了直後――
人の流れが動く中。
それに逆らうように。
1人、走り去る。
師走。
「……遅かったか」
血の匂い。
足が止まる。
視界に入る。
倒れた2人。
葉月。
梅。
一瞬だけ、目が細くなる。
「……やったのは」
しゃがむ。
傷を見る。
「迷いがない」
「殺す気で、殺していない」
小さく息を吐く。
(……霜月か)
断定。
ざわめきが広がる。
「おい……これ……試合外だろ……!」
師走は立ち上がる。
「騒ぐな」
一言。
場がわずかに静まる。
「これが“月”だ」
「試合の中だけで終わると思うな」
冷たく言い切る。
だが。
その目は鋭い。
「……面倒なことになったな」
そのまま踵を返す。
会場へ戻る。
月狼の前。
「霜月が動いた」
短く告げる。
月狼は表情を変えない。
「試合中は私が見る」
「それ以外は関与しない」
予想通りの答え。
師走は一瞬だけ目を伏せる。
――遅れた。
自分の試合中でなければ。
止められた。
「……次は」
小さく呟く。
顔を上げる。
「止める」
その目には、確かな意志。
「必ず」
今後もよろしくお願い致します。




