第16話 満月と雨と
いつも読んでいただきありがとうございます。
長月が満月を選択。
師走は雨を選択。
フィールドは――
満月が浮かぶ、雨。
狐の嫁入り。
月狼
「始めろ」
長月の身体が変わる。
「満月があれば、負けない」
牡丹も能力を発動。
「この姿は……不本意ですが」
師走が笑う。
「うわー、アカンわ。強そうや」
紫陽花
「……嘘くさい」
「ほな、作戦どおりに」
紫陽花が両手を天にかざす。
その瞬間。
長月と牡丹が踏み込む。
速い。
師走が印を結ぶ。
視線が、牡丹へ。
一瞬。
牡丹の力が消える。
「……っ!?能力が……!」
師走
「消したんやない」
「止めただけや」
長月が姿を消す。
「無効化……か」
「厄介だな」
その間も。
紫陽花は動かない。
雨が、強くなる。
牡丹が紫陽花に斬りかかる。
紫陽花は片手のまま鎌で受ける。
「能力なしなら、互角ですね」
「一緒にしないでください!」
蹴り。
紫陽花が飛ばされる。
それでも、手は下げない。
「……もう、入ってますよ」
牡丹が止まる。
「……え?」
顔が歪む。
「なんで……こんな……」
「……腹が立つ……!」
師走が笑う。
「ええ感じや」
師走の視線が、わずかに外れる。
「……なんや、これ」
一瞬だけ、関西弁が抜ける。
「……血の匂い……?」
「……いや」
長月も眉をひそめる。
「……感情操作か」
「ただの雨じゃないな」
「感情に混ぜてるのか」
「満月でも……抑えきれないとは」
雨が強くなる。
視界が歪む。
牡丹の視線が揺れる。
師走が指を差す。
「あっちやで」
(視線は別方向)
「……やっとるな、あいつ」
その先。
長月。
「隠れていたんですか!!」
牡丹が斬りかかる。
長月がかわす。
だが。
感情が制御できない。
「……くそ……!」
その時。
長月が動く。
一瞬で距離を詰める。
紫陽花の腹に拳。
「がはっ……!」
師走
「マジか……」
視線を向ける。
牡丹が倒れている。
「……巻き込んだか」
次の瞬間。
師走にも拳。
「っ……!」
長月
「喋るな!!」
追撃。
その瞬間。
月狼の足が止める。
長月が吠える。
「邪魔するな!!」
連撃。
だが。
全て止められる。
月狼
「……弱い」
静かな一言。
長月の動きが鈍る。
覚醒がいつの間にか解けている。
雨か。
時間か。
それとも――
月狼の一撃。
腹に入る。
長月が崩れる。
「勝者――長月、牡丹」
その声と同時に。
師走は、もう走り出していた。
「……間に合えよ」
これからもよろしくお願い致します。
調整は入れてるのですが、自分の才能がないのが判ります。すみません。




