24.魔将軍との「合コン動画」が流出、勇者が魔界全土で大炎上する
宿敵と肩を組んで「次は手加減してくださいよぉ〜」とヘラヘラ笑う昨夜の動画が、なぜか人間界と魔界の両方に拡散されていた。占い師のミアが、わざとらしくスマホ(水晶)を叩きながら報告してくる。
「勇者様ぁ、大変ですぅ! 昨日の打ち上げ動画が『魔王軍との癒着決定的証拠』として大炎上してまーす! 人間界では指名手配、魔界では『勇者が媚びてきたw』と失笑の嵐ですぅ!」
『……お前が隠し撮りして売ったんやろ! 自分でマッチ火つけて炎上させて、マッチポンプで視聴率稼ぐような真似すんじゃねえよ! 晒し屋の本領をリーダーの社会的抹殺に発揮すんな!』
「ひどぉい! 私はただ、勇者様の『素顔』をみんなに知ってほしかっただけですよぉ? ……あ、今なら『謝罪会見・生配信』の同時接続、魔界新記録狙えますよぉ? 投げ銭は私とセシリアさんで折半しますけど」
『不祥事を「集金イベント」にスライドすんな! 俺の土下座をバックに、自分らが「アンチコメント読み上げ」で盛り上がるような地獄の企画すんじゃねえよ! 聖女、お前も横で「信じてたのに裏切られた私(泣)」とか言って、被害者ポジの自撮り(加工済み)をアップすんな!』
そこへ、ゼンイチが大量の「賠償請求書」を抱えて事務的に現れた。
「勇者様。あなたはもう『正義の味方』としては売れません。今後は『闇落ち・不倫(魔族と)勇者』としてキャラ変しましょう。不祥事対応の手数料として、今後の収益の60%を中抜きさせていただきます」
『勝手に「悪役」に転向させるような真似すんな! 人の人生が詰みかけてる時に、中抜き率を跳ね上げるようなサイコパスな提案すんじゃねえよ! 』
「……Oh、ユーシャ。……俺サマ、ボブ。……炎上、コワイネ。……俺サマ、段ボール、燃エナイヨウニ、アルミホイル、巻イタヨ」
『お前は「物理的な炎上」の心配をしとんのか! 段ボールにアルミホイル巻いて、銀ピカの「安物のサイボーグ」みたいになっとるやんけ!!』
結局、セシリアが「あ、公式マークが『闇落ち勇者(偽物)』に変わっちゃった(笑)」とはしゃぐ横で、俺は警察の「事情聴取」に応じる羽目になった。
『伝説の武器より「イメージ回復の広告費」の方が大事なんか! 俺を元の世界に即帰させろ!』




