銃と鉤爪とネコミミ ~デラに理解があるなら、半魚人でも構わない~ 3
公募用の作品なので、申し訳ありませんが、ガンガン改稿が入ります。
PV稼ぎするつもりじゃありませんが、もし内容が繋がらないってなったら、前に戻ってみてください。
完成してから載せればいいじゃんって話ですが、その通りです。
申し訳ありません。
(´;ω;`)
こちらを振り向いた白は、青い瞳に強い光を宿して言った。
「絶対にダメ、襲われる!」
マジか、開けるとこだったぞ?
怒りがこみ上げ、半目で僕を見ている黒を睨む。
そうかよ、京都弁? なら、オマエも敵だ。
「黒ねえ、さっきから何のつもり? さっきも扉が当たったら死んでたんだよ?」
黒の返事は明快だった。
「ウチらを待ち伏せしとった敵に、ナニ言うとるんえ?」
「聞いてたでしょ? ケンって人が、この四角い人のこと『利用した』って言ったの!」
「……丸いよかマシか」
カッシーのボヤキで、笑いそうになった。
黒が振り向き、僕をまっすぐに見た。
「で、そのボンズはどないやねん? ロン毛と仲良くフリーしてたんやろ?」
「リアルで銃口向けられるまではな……『フリー』って言葉知ってるんなら、分かるだろ? 僕たちはデラに遊んでもらってんだ、クダラネエことに使うかよ!」
互いに目をそらさない。
「……一瞬、ブラインド開けようオモタやろ? 見てたで」
黒に手招きされ、肩の力が抜けた。
……僕を試したワケか。
僕がカッシーと白のところへ走り寄ると、黒はまたこちらへ背を向けた。
カッシ―がなおも動かない連中を横目で見ながら、白に早口で囁く。
「よお、とりあえず、撤退しようぜ?」
「ダメです。逃げようとしたら、襲ってきますし、しきたりがあるの……黒ねえ、雪が返事するよ?」
背を向けたまま、テーブルの上をごそごそやってる黒が言った。
「ウチがやる。パンピーおるし、いらん事言われたらかなわん……五行天狗衆・下忍、評議会の約定に於いて、不動小夜が応ずる。ウチら亡者やない。お母はんが、今、金属を除去する薬を研究中や。とっとと犬小屋帰りよし……何回目やねん」
そう吐き捨てて、見覚えのあるボトルを一気飲みする小夜の後ろ姿。
ナニ言ってんだか、さっぱり分かんないけど……あの白いボトルは。
別の低級魔が言った。
「笑止。人間の女ごときに冥界の鉱物を理解できよう筈が……」
黒の後ろ姿が搔き消えた。
僕の横で、床が一瞬音を立てたかと思うと豪風が吹き抜け、背後で獣の悲鳴が上がる。
愕然と振り向いた、僕の目に映ったのは。
斬撃で四つの赤線を引かれ、次々と塵に還っていく低級魔たち。
その向こうで鉤爪をだらりと下げて立ち尽くす小夜。頭には猫みたいな耳が立っていた。
もう、なんでもアリかよ?
ふくらませた頬、据わりきった小夜の目が僕の頭に警報を鳴らす。
すうっと、息を吸い込み上半身を反らせる小夜。
床をコロコロと転がって来た、白いボトルが目に入った。
『手指・消毒用エタノール』
「カッシ―、伏せろ!」
床に身を投げつつそう叫んだのと、小夜の口から炎が噴き出したのは同時。
「危にゃい!」
横合いから飛び出した雪が、カッシーを突き飛ばしたのも同時だった。
……この衝撃を僕は一生忘れないと思う。
小夜の吐く紅蓮の炎に向かい、紙屑のように吹っ飛ばされたカッシ―。
悲鳴を上げる間もなく『魔』たちを巻き込み壁に激突、床に落ちると動かなくなった。
「か、カッシー!?」
僕の裏返った声。雪がカッシ―に喚く。
「そこにいて、動いちゃダメ!」
「動いてねえぞ、どうすんだよ!?」
「だ、大丈夫、雪がまもりゅもん!」
そう言い切った、チビッ子の顔を見て言葉を失う。
目が渦巻きになっていた。
あ おわった
扇風機のようにゆっくりと首を振り、逃げ惑う『魔』を焼き尽くす小夜。
火災警報器が喚き出す。
「マズいって、店のヤツが来たら……危ない!」
何頭かの黒い影が、雪に向かって跳躍した。身を起こし、雪に被さろうとした。
理屈じゃない。アイツラから奪っただけの自分がそうさせた。
「いやーーーーっ!」
雪はモニターの乗った、長机の脚をひっつかみ、丸めた新聞みたいにソイツを振り下ろす。
何匹かまとめてはたき落すと、
「きゃーっ、きゃーっ!」
床で虫の息になってるそいつらに、天板が砕けるまで何度も叩きつけた。
……僕はそうっと逆匍匐前進で、『雪さん』から距離をとった。
飛びついてたら、確実に死んでた。
「黒ねえ、危ない!」
目を瞑ったまま、引っ掴んだモニターを、火を噴き続ける小夜にぶん投げる雪。
間一髪、瞬間移動で躱す小夜。
ついでにカッシーを襲おうとしてたヤツを斬撃で蹴散らしてから喚いた。
「白、当たったらどないすんねん!」
「なによ、ちゃんと危ないって言ったもん!」
カッシーが、痛そうに首を起こしてから小夜に怒鳴った。
おお、生きてた! まあ、元応援団だしな。
「火ィ吹くのやめろ! スプリンクラーが吹き出したら、機材丸ごと弁償だぞ!」
「もっと、はよ、言いよし!?」
僕は顔を伏せて床に呟いた。顔を上げるのが怖かったし。
「ちょっと……連携なさすぎん?」
本日の投稿はここまでです!
不定期ですが、とにかくがんばります。
お付き合いいただけたらありがたいです。
( ;∀;)




