好きです……おーじろうくん 4
公募用の作品なので、申し訳ありませんが、時々改稿が入ります。(思ったより頻繁じゃなかったです)
PV稼ぎするつもりじゃありませんが、もし内容が繋がらないってなったら、前に戻ってみてください。
完成してから載せればいいじゃんって話ですが、その通りです。
申し訳ありません。
(´;ω;`)
紅坂が手を離すと、ギャルは地面にへたり込む。
花壇の脇にある、じょうろを手に取る紅坂。
ソイツで水をかけられ、地面にころがっていたデヴとメガネが飛び起きる。
ハイ・サイドテールの紅坂は、ぞうさんのじょうろを持ったまま、物憂げに言った。
「そこの小顔メイク。いやならいいけど、そこの雑草の入った袋、捨てといて……いやならいいけど」
「フツーのメイクなのに……」
そうこぼして、園芸部が集めておいたらしい雑草の入ったコンビニ袋を提げ、とぼとぼと去る、ヤンキー二人とギャルひとり。
顔中じんじんするし、口の中は鉄の味がするけど……。
「なあ……小顔メイクって、テキトーに言っただけだから」
つい、そう言ってしまった僕。誰も振り向かないまま、裏口から校舎へ消えた。
そのとたん、僕の頭にじょうろでのこりの水をぶっかける紅坂。
「なにすんだよ!?」
取り合わず、カッシーを見上げる紅坂。
「タオル投げて。なければ、アタシのカバンの中にある」
一瞬だけ引っ込んだカッシーが、スポーツタオルを落としてきたのを引っ掴む紅坂。
僕の頭へ雑に投げた。
「被っといて。目立つ」
そりゃそうか。
結い上げた髪を解き、横目で僕を一瞥して背を向けた。
「今の追い討ち、なかなかよかった」
全然そう思ってなさそうに言われて、顔が熱くなる。
マッチポンプ野郎。
そう言われたような気がして、タオルを被って俯いた。
◇◇◇
びしょぬれで、タオルを被ったまま部室へ向かう。すれ違うヤツラは特にこっちを気に留めることもなく、 おかげで、試合後のボクサーみたいになってるだろう、顔を隠して部室に辿り着くことが出来た。
椅子に座った途端気が抜けたのか、体中のケガが痛みを訴え始める。
カッシ―は僕の顔を見て、「暗くなってから帰るしかねえな」って言っただけ。
え、そんなひどいんか? まだ四時前なんだけどな。
それより紅坂だ。
立ったまま、水を飲んでる赤毛のセミロングを二人して見上げた。
「三階から飛び降りたんだぞ……マジでなんともねえのか?」
紅坂は、棒立ちで腰と後頭部に手を当て言った。
「羽のように軽いから」
「紅坂さん……一〇円玉三本指で曲げてませんでした?」
雑なセクシーポーズのまま、無表情を崩さない。
「羽のような軽さのたまもの」
……ま、エエワ。
小夜や雪さんを思い出しながら、カッシーに向かって首を振る。
「樫沢さん。最近のJK、怪力だったり火を吹いたり……」
「一〇円玉折り曲げたり、ピンクのぱんつを履いてたり……全くけしからんですな、蒼瀬さん」
ムッとしてみせる紅坂。
「なんだと? ピンクの何が悪い」
げんなりする僕ら。
「そこはもっと怒れよ……色以外で」
「……なんかスマン。言わなきゃよかったぜ」
紅坂が語調を改めて訊いてきた。
「なんで、樫沢が行かなかった? 誰も闘わずに済んだはず」
「だって、アオからケンカ売ってたじゃん」
「樫沢を嗤ったからでしょ?」
「理由なんか関係ない。あれは僕のケンカだ」
相変わらず感情の読み取れない、紅坂の顔を見上げて言い切った。
「タイマンまで手伝って貰ったら、終わりなんだよ……相棒だから」
黙って見つめ合う僕と紅坂。ノーパソを畳みながら、カッシーは言った。
「……さっき言ってた門田さん、文学部と園芸部の掛け持ちだろ? よかったんじゃね、結果的に」
「だな。僕がいかなきゃ、紅坂行ってたろ? 僕が部屋出る前から、ヘアゴムいじってたじゃん」
「……勝手に決めるな」
不機嫌そうに吐き捨て、水道へ向かう紅坂。
飲み干したペットボトルに水を注ぐと、魔法の様に一輪の花をとりだした。さっき、ヤンキーたちが捨てたピンクの花だ。
「……なら、礼は言わない」
僕はペットボトルに花を挿してる後ろ姿へ手を広げて見せた。
「そいつはありがたい。僕も『助けてくれてありがとう』って女子に言いたくないしな」
不定期ですが、とにかくがんばります。
お付き合いいただけたらありがたいです。
( ;∀;)




