設定:転移から1年の各地の状況
なんだこのクソ長いのは。
ただの備忘録なので読み飛ばしても支障ありません。
あれ、ここおかしくね?とかあれば感想で教えていただけると幸いです。
更新再開は今しばらくお待ちください。
便宜上、日本以下各国が存在した世界を「地球」、アズガルド以下各国が存在した世界を「第二世界」、タスマン以下各国が存在した世界を「魔法世界」と呼称します。
地球は2025年の元旦に飛ばされてきてます。
1.多島海エリア
各世界の島国や、本土から離れた離島がランダムに存在している。
国力で言うと日英に加え、ハワイ・グアムがエリア内にあるアメリカの力が圧倒的なので、エリア全体がその影響圏になっている。
アズガルドがボコボコにやられた時点で第二世界の国は抵抗せずに、地球の秩序に組み込まれている。
魔法世界の国々は遠洋航海術を持たない各島内だけで完結した原始国家なので、今のところは様子見で偵察のみに留まっている。
・日本国
我らが日本国。
転移と同時にアズガルドの強襲上陸を受け、北海道が戦場になったが技術格差の暴力でワンサイドゲームを展開した。
結果的に、極端から極端に振れる国民性が発揮されて、APTO加盟や防衛関係費の大幅増につながった。
200カイリ内に出現した世界樹島も含め、いくつかの島を領有したので国土面積が増えているが、世界樹島以外は漁場が広がった程度の影響しかない。
自衛隊の大変革が始まっているものの、9条はそのままの解釈改憲という状況。
最早、変えないせいで完全に軽んじられているあたりが実に日本的である。
陸自は装備の更新やヘリコプターの増勢程度で編成に大きな違いはないが、海自と空自は大変革が進む可能性が高い。
護衛艦隊の大規模改変は既定路線であり、FFM(作中でが「やはぎ型」としてます)の建造は継続しつつ、ひゅうが型を新設する第5、第6護衛隊群に回し、改いずも型を2隻建造する、なんていうとんでもプランも存在する。とりあえず、強襲揚陸艦3隻の建造は既定路線。
基本的に地方隊が必要なくなったので、ミサイル艇代替のためにつくった沿岸警備用の哨戒艦は早速用途が無くなっている。
FFMの他に、むらさめ型、たかなみ型を早期除籍し(台湾かアズガルド、ラストールあたりに)転売、改あさひ型や新型艦を建造するプランも水面下で進んでいる。
あと、補給艦がフル稼働状態なので、とわだ型代替も含めて新型艦4~6隻建造を計画中。
空自のほうは、さらに戦闘機1個飛行隊の増設や警戒機の増備などが計画中。
戦闘機の機材はF-2、F-15SJ、F-15MJ、F-35A、F-35Bで、F-15SJはF-35の配備で退役させる予定だったが、飛行隊増設の件もあり、F-3開発完了までは大多数を現役に留めることが決まっている。
経済のほうは、アズガルドへの輸出で造船と航空(防衛が主)が未曾有の好景気に沸いている。自動車もアズガルドへの輸出でかなり回復しているが、今のところ失ったユーラシア需要を回復するには至っていない。
かつては世界を席巻しながらも、もはや黄昏の中にいる家電メーカーもアズガルド需要を取り込めば復活のチャンスなのだが、変革は相変わらず遅い。
気候的には本州でほぼ亜熱帯になっているのと、ユーラシア大陸がなくなった影響もあり、降雪量が激減しているので、雪解け水を水源にする河川ではかなり影響がでている。とはいえ、通年の降水量はトントンくらいに雨が降るので、深刻な水不足などは発生していないので恵まれている方。
・イギリス
転移によって日本の北に位置することになった。
実は日本の戦力を分析して、なんでこいつ国内の防衛だけでこんなに戦力持ってんの?と戦慄したのは内緒。
相変わらず世界史をかき回すのが大好きなので、転移で欧州が離れたとわかったとたんNATOを一方的に脱退した。(それでもアメリカにだけ根回ししているあたりが実に英国である)
軍隊は外征型で、あまり本土防衛を考えた編成にはなっていない。
仮想敵との間にクッションがあったのだから当たり前だが。
アズガルドの降伏で、とりあえず当面周辺に直接的な脅威は無くなったので外征型から変わることは無いと思われる。
日本と同じく、周辺に現れたいくつかの島を領有した。
経済は、アズガルド関連で日本のおこぼれが流れてきている。過去の経緯から大規模製造業は軒並み外資なので政府としては身悶えているが、自業自得である。
日本のF-3開発と英伊瑞のテンペスト計画を絡めたいが、日本側があんまり乗ってくれないので困惑している。
気候的には元から暑くなった印象。
・アズガルド神聖帝国
間が悪く、ホリアセへの本土上陸作戦決行時にこの世界に転移してしまった結果、北海道に強襲上陸を行う羽目になってしまった。
日英米にサンドバックにされて降伏することになったが、そこで日本憎し、イギリス憎しに走らず、優れたモノは取り入れる、近所になってしまったんだから仲良くする、という路線に全力で突っ走った。
日英米は攻撃を軍事施設に限定していたので、一般市民の反日英米感情は中立だが、一部軍人や家族を亡くした市民の中には悪感情もあるのは事実。
とはいえ、大多数の市民は日英米から流れ込んでくる現代技術に圧倒されているのが実情で、急速に現代化の波が起っている。
第二世界の技術水準は地球でいうと1940年代前半程度だが、完全にそれと一致するわけではなく、民生分野はもっと遅れている。
現代化を最も急速に進めているのは軍隊だが、導入する装備については日本から制限がかけられている。
それでも第二世界の基準からすればオーバーテクノロジーの塊であり、第二世界の国としては圧倒的になりつつある。
ちなみに、もともと巨大な植民地を持つ外征国家であり、第二世界ではホリアセと覇権を争う世界一位の国家だった。
結果、大資源国でもあり、地球でいうならアフリカ大陸とまでは言わずとも、オーストラリアよりも遥かに大きな大陸を領有している。
とはいえ、海外領土のドラスト大陸は(ずっとホリアセと領有を争っていたせいで)未開発の広大な大地であり、日本への賠償として、本国にある最大の油田と、ドラスト大陸中央部の広範な大地の全ての採掘権を引き渡しているので、それほど強大な国力は有していない。
潜在的な伸びしろは大きいが、かつてのイギリスと同じく、本国より遥かに広大な海外領土をいつまで維持できるのか?という問題も付きまとう。
唯一の救いは、入植して(ホリアセと領有を争って)200年になるので、開発が進んでいる(初期のころから領有している)エリアの帰属意識は完全にアズガルドに向いていることくらいだろうか。
・台湾
多島海エリアの中央東側のエリアに転移した。
ユーラシア大陸から遠く離れてしまった結果、(元々無かったが)大陸に返り咲く希望を絶たれたので、中華民国の名前を捨て、「自分は中国とは無関係」と実利をとってAPTOに加盟した。
経済規模としては日英に次いで大きいのだが、元々の地球での立ち位置のせいで産業構造が歪で、軍の構成も本土防衛に寄っている。
各国の中国への配慮のせいで、軍の装備にも制約がかかっていたが、それが無くなったので実はアズガルド並に装備を買い漁ろうとしているが、何から自衛する必要があるのかは本人たちにも謎。
すでにアメリカにはF-35の購入を打診したり、日本には内々でFFMの台湾向け建造や、中古艦艇購入の話を持って行ったりしている。
一応、多島海エリア内で見れば経済規模もトップ集団に入るので、軍を外征型にして日英に次ぐ影響力を確保するつもりらしい。
経済的には大陸との関係断絶による影響が大きく、第二世界が(今のところ)欲しがっている重工業系も弱いので景気の回復は弱い。
とはいえ、アズガルド需要で日英が好景気になれば必然的に波及してくるので、時間差はあっても同じように上向く、というのが大方の見方。
日英と同じく、周辺に現れた島を領有しているあたりはちゃっかりしている。
・シンガポール
ユーラシア大陸のように見せかけて実は島国という都市国家。
隣国の例に漏れず、マレーシアとの仲は微妙だったが、島のほぼ全てが都市部という構造からわかるように、水を自給できないという致命的な欠点があり、その水の供給をマレーシアに頼っていた。
一応、安全保障上の観点から脱塩施設による海水の淡水化で最低限の供給は行えるようにしていたが、費用的な問題もあり大部分はマレーシアからの供給に頼っていた。
しかし、転移によってマレーシアにつながる橋と一緒に水道管も切れてしまったので、一時的に水不足に陥った。
生活用水はどうにか供給できているものの、工業用水は制限が続いており、脱塩施設の能力強化を進めている。
旧宗主国のイギリスとともに、APTO設立を呼び掛けた。
国土自体は小さいが、経済規模がそれなりにあり、隣国との関係もアレだったので、それなりの軍隊を持っていたが、国土の小ささ故、陸軍は国内で演習が出来ず、こっそり台湾の演習場を借りていた。
APTO設立後はドラスト大陸の演習場が使えるようになったので、陸軍は狂喜乱舞している。
・ハワイ、グアム
アメリカの太平洋に置ける重要な軍事拠点だったが、地球と異なり、本土との間に日本やその他多島海諸国がいるので、APTOに加盟することになってしまった。
特にグアムが、従来のアラスカの立ち位置であったロシアとの最前線になってしまったので、防衛力強化が著しい。
しかも、中国との対峙拠点も兼ねるという有様なので、地上配備の対艦ミサイル部隊など、従来の米軍のドクトリンとは相容れない部隊が配置される予定になっている。
南国の観光地としては無価値になったので、経済的には完全に「基地の島」一辺倒。
ハワイはリムパックの流れでAPTOの合同海軍演習の拠点とする計画が進行中。
2.北アメリカ大陸(及び中米、神聖タスマン教国地域)
北アメリカ大陸は南北がひっくり返ったが南半球に飛んで行ったので、一年を通してみれば気候への影響は比較的少ない。
中米地域を中心に大規模な戦闘が展開したので、転移後の被害は多分一番大きい地域。
・アメリカ合衆国
大正義USA。
この世界でも圧倒的軍事力は健在だが、神聖タスマン教国との戦争で地上戦力が大きく損耗している。
ただ、海軍と空軍の戦力は従来と差が無いので、遠隔地に対する火力投射能力は相変わらず。
衛星の消失により、情報収集・早期警戒能力が大幅に低下したものの、持ち前の設備で急速に持ち直しつつある。
合わせて、無人機の運用にも支障が無くなりつつあるので、そのうち無人機による暗殺者染みた執拗な追跡とピンポイント攻撃が再開されると思われる。
陸軍の機甲戦力が実質的に消失しているので、その再建に多大な予算を投入したのと、国内戦災地域の復興、旧神聖タスマン教国の大規模開発のため経済は上向き。
地球と同じく「本国を戦場にしないためなら他はどうなってもいい」という方針は、転移後本土戦を経て増々強くなったので、全方位に縦深を得るために従来の同盟関係は概ね維持しているものの、APTO結成の後押しやNATOの再編など、大幅な見直しを進めている。
欧州の気候変動に対して食糧援助を行ったものの、独仏から帰ってきたのは支援する気が無いという怨嗟の声だったのでアメリカ側の独仏に対する心象も最悪になっている。
・カナダ
転移しても相変わらずの試されすぎる大地なので気候的には特に変化はない。
アメリカでの戦役に派兵はしたものの、全体で見ると小さな戦力なので戦線への寄与は限定的だった。
自国が戦場になることは無かったものの、躊躇いなく核を使う国の存在に脅威を感じているが、独仏と米の対立が先鋭化しているNATOに危機感を抱いており、APTOへの移籍を目論んでいる。
ただ、独仏とベネルクス三国がNATOを抜けた場合、加盟国と戦力が極端に低下するNATOから抜けてAPTOに移籍することをアメリカが認めるとは考えにくいので、多分NATOのままである。
・メキシコ合衆国
国土全域にわたって神聖タスマン教国との戦場になった上に、メキシコシティは100メガトン級の核爆弾で焼き払われたので、終戦時のドイツやソ連よりひどい状態。
ただ、他の戦場になった中米諸国と異なり、国民の被害はそうでもないので復興に必要なマンパワーは確保し易い。
ただ、アメリカに設けられた難民キャンプではアメリカへの移民を求める抗議行動が発生していたりもするので前途多難。
なお、アメリカ自身も元々難民自体を終戦後にメキシコに帰ることを前提に受け入れた経緯があるので、全員をメキシコに送り返す、という点でアメリカと利害は一致している。
最貧国転落は必至の状況であり、隣の国からこれ以上不法移民に来られても面倒なアメリカは渋々、他の中米諸国より厚めに支援している。
メキシコ帰国後もアメリカでの残留が認められなかったことに抗議する団体もあるが、親切なメキシコ政府とアメリカ政府は旧神聖タスマン教国へ入植させて「移民出来て良かったね(マジキチスマイル)」と嘯いている。
・中米諸国
人的資源も含めた社会基盤に致命的なダメージを負っており、復興は困難。
アメリカが難民を帰国させるために形ばかりの支援は行っているが、パナマ以外はおざなりというのが現実。
メキシコと同じく避難民の移民をアメリカは一切認めなかったのだが、そもそも人的被害大きいことと、祖国に見切りをつけて旧神聖タスマン教国に入植した人数もかなりの数なので、人的資源が枯渇気味である。
・タスマン共和国(旧神聖タスマン教国)
中米諸国が満足な軍備を持たなかったことで、従来の敵より簡単に領土拡張が出来ると踏んで中米諸国を蹂躙し、アメリカとメキシコの不和や、そもそもアメリカが世界に展開していた戦力が行方不明で初動が鈍かったこともあり、持ち前の物量でアメリカ本土にまで戦場を拡大した。
米軍が初めて地上戦力を展開した大規模な防衛線を敷いていたメキシコシティを核で焼いた結果、アメリカの反撃により、国内主要都市、軍事施設はその全てが弾道弾攻撃の標的となった。
つまるところ、国土の状況は戦場になり民族浄化の標的になった中米各国と大して差が無い状況だが、国土自体が広く、全体から見れば汚染されたエリアは一部なので、開発の手を入れようとしている。
終戦後は、神聖タスマン教国首脳部が軒並み死亡したこともあり、アメリカの傀儡政権が立てられ、タスマン共和国と国号を改めた。
一応、投票によって選ばれた(国民が投票したとは言っていない)大統領と、投票によって選ばれた(議員が国民だとは言っていない)国民議会による民主制を標榜する国であるが、実態はアメリカ企業に採掘権を割り振って、その採掘のためにインフラ整備することを最優先にしているのが現状。
軍備もその全てが解体されているが、今のところ再建の予定は無く、米軍が防衛と治安維持を担っている。
唯一残った国力である地下資源(鉱山が開発されていたのはウランといくつかの金属、多少の宝石類のみ)を全てアメリカに吸い上げられているので、どっちみち独自の防衛戦力を持つ余力はないが。
少なくとも向こう数十年は実質的にアメリカの属国と思われる。
・ 旧神聖タスマン教国隣接の小国群(作中未登場)
タスマン教国北側にダスマン連合首長国のような中小国の連合が複数存在している。
国力では合計してもタスマンに劣るのだが、冬戦争や継続戦争のフィンランド並に粘り強く戦い、出血を強いていた。
転移後はタスマンがこちらに攻勢をかけることは無かったので、内政に注力していた。
神聖タスマン教国の消滅後は、現在の国土を維持するか、タスマンからの切り取りを狙うかで連合内の意見が割れた。
一応アメリカは接触しているものの、今のところ積極的に軍事圧力をかけたりはしていないので、一部タカ派の国々が不穏な動きを見せている。
新たな火種となるかどうかは、まだ誰にもわからない。(作者にもわからない)
3.アフリカ大陸
90度時計回りに回転して北半球の高緯度地域に飛ばされたので致命的な気候変動の影響を受けた大陸だが、砂漠化の進行は止まった。
まぁ、その砂漠がそのままツンドラ化する可能性も出てきているのでどっちみち不毛の大地である。
シナイ半島がイスラエルではなくドラスト大陸につながっている。
・ジブチ
もともと他国の軍隊を駐留させることで自国の安全保障を担保する戦略をとっており、防空をはじめとして防衛は旧宗主国のフランスに任せ、他にジブチ国際空港にアメリカ軍や自衛隊などの駐留を認めていたり、人民解放軍が海沿いに要塞(としか表現できない)を造ったりしていた。
しかし、転移後は本土が離れすぎて兵站を維持できないフランスが一方的に撤退。千人規模で装甲車部隊まで置いていた人民解放軍も、領土獲得競争への抽出で施設管理を除いて撤退。
元々不安定な地域情勢も合わさり、ジブチも不安定化したものの、近所になってしまった日本とイギリスが(大規模な利権を得た隣のドラスト大陸も)近所でこれ以上不安定になられても困るので、日本が恒久的な駐留基地を置いていたジブチをとりあえず重石にすることにして介入した。
防空任務はイギリスがタイフーンを派遣することでフランスから引き継ぎ、日本はジブチ派遣部隊を拡充する形で陸自1個中隊をローテーションで置いている。
・エジプト
イスラエルと正面戦闘する気が無くなってからはまともな仮想敵はテロリストくらいしかいないはずなのだが、地域では軍事大国である。
それを活かして一時的にはシナイ半島から繋がったドラスト大陸に侵攻したのだが、日英米を敵に回す度胸は無かった、というか東西混合装備とは言いつつ、空軍の主力はF-16、陸軍の主力戦車はM1A1という状況ではアメリカに部品供給を止められればそこで終わりである。
ジブチに展開している海自のP-3Cがドラスト大陸側を飛行し警告したこともあり、シナイ半島に引き返したが、機会は窺っているらしく、シナイ半島での戦力集積は続けていたが、そんなことしてる暇があるならアフリカ大陸どうにかしろや!といういろんなところの圧力を受けてAUを通じての各国への介入に舵を切ったようである。
・その他の国々
元々不安定化していたリビアやボコ・ハラムが活動を続ける西部地域を中心に、元々脆弱な統治機構が気候変動でダメージを受けており、域外地域からの援助途絶もあって、政情不安や食糧危機が発生している。
特にフランスが旧宗主国の国々は(元々フランスとの関係が途絶していた場合を除き)、フランス自身が気候変動によって混乱していることで関係が実質的に途絶。無政府状態になっている地域がでている国もある。
一応国連機関を通じた援助はあるものの、主要国は軒並み新しく増えた地域に目が行っていて、近所になった日英が一部の国に限定的な援助を行っているに留まる。
日本政府としては中国の影響を排除するチャンスと見てはいるものの、あまりにもぐちゃぐちゃになっているのと、日本側のリソース不足で二の足を踏んでいる。
4.ホーランド大陸
ホリアセやユデールのある第二世界の大陸。
・ホリアセ共和国
アズガルド神聖帝国と200年近い100年戦争をドラスト大陸で続けていた相手側。
転移する数年前にドラスト大陸から完全に追い出され、海戦や上陸戦を繰り返していたが、転移一年前にアズガルド本土空襲に踏み切った。
元来、ドラスト大陸のみで争われ、本土攻撃は禁じ手という暗黙のルールがあったのだが、それを破った形になり、アズガルドに報復としてホリアセ本土上陸作戦を決意させるに至った。
地球国家と接触は多少あるものの、交信の宝玉を持っていて意思疎通が可能だった中国の使節を、相手の国力も知らぬままに尊大な態度で下に着くよう強要したりしているので、未だに友好的な相手はおらず、従って技術・情報の流入が無い。
結果的に、アズガルドが日本との交戦で戦力が半壊したにも関わらず、その日本から急速に情報や技術に加えて、兵器の実物も流入したアズガルドに一方的に押される形になっている。
友好的な地球国家が無い、ということは当然、国連での扱いは「大規模武装勢力」であり、アズガルドは交戦しているのではなく、対テロ戦争を戦っているという扱い。
国としては共和国を標榜するものの、国民統一党の一党独裁で事実上の専制国家。
党内での派閥争いが権力闘争の全てで、軍の幹部も党員でないとなれないが、軍そのものは赤軍から国軍になったソ連や、共産党の私兵のままの人民解放軍と異なり、党のものではない。
結果的に、士官になるために党員になった人間などもそれなりの数がおり、党員だからといって党に絶対的な忠誠を誓っているわけでもない。
・ユデール王国
第二世界におけるみんな大好きパスタの国。
一応、ホリアセの同盟国で隣国。
元々ドラスト大陸の海外領土をめぐってアズガルドと紛争を始めた国だが、ホリアセを巻き込んだあげく、しれっと撤退した。
イタリアと接触しており、似た者同士で変な化学反応を起こしている。
自分たちさえよければオッケーという国なので、イタリアとのコネクションをホリアセのために使おうとか、情報を積極的に渡そうとか、そういうことは一切考えていない。
一応、元の世界で列強に数えられる国なので、軍事力もそこそこ。
ふざけているようで、しっかりとやるべきことはやるので、イタリアを通じて日英米とコネクションを持って、ホリアセに巻き込まれないようにしようとしていたりする。
・その他の国(作中未登場)
欧州のように小国がいくつかあるものの、かつては力を持っていた国や、宗教的な威光でなんとか独立を保っているような国だったりと、全体的に斜陽の国が多い。
ベネルクス三国のように小国なのに力を持っている、という国が無いのは、植民地獲得競争でアズガルドとホリアセが何の遠慮もなくぶん殴りまくったせい。
5.ユーラシア大陸(と南方に出現した新大陸)
言わずもがなな地球における最大の大陸。
時計回りに90度回って転移したので気候とかいろいろ大変。
南方に出現した新大陸を巡って中露が熾烈な領土争いを繰り広げたが、巻き込まれたダスマン連合首長国はとばっちりで歴史から消えることになった。
・中華人民共和国
アメリカに取って代わって超大国になろうともがいているのは相変わらず。
そして、自国の利益”しか”考えないので人望がないのも相変わらず。
そうはいっても12億の人民パワーは他国がなくてもやっていけるだけのキャパシティがあるので、我が道を突っ走る。
新大陸にあるダスマン連合首長国の実効支配地域の大半を占領し、気候変動の影響で大きく低下した自国の農業生産を補いつつ、鉱山開発などに着手している。
ロシアと新大陸の支配権を巡って一触即発の状態が続いているが、新大陸で開拓した土地の権利を本土ではないほど長期に認める、という政策を打って以後、ロシア側に入り込んでまで好き勝手する入植者たちの暴走が制御不能になりつつある。
転移による経済的打撃は深刻で、特に日米とのつながりは今に至るも回復しておらず、日米側は新たな商売相手をみつけたので、関心も持たれていない。
新大陸の権益を得たものの、アズガルドやラストールと「貿易」が可能な日米と異なり、資源の収奪は出来ても、製品の購入相手としては期待できないという点が足を引っ張っている。
・ロシア連邦
面積で見れば転移による気候変動が一番深刻だった国だが、そもそも大して何もない地域だったので、経済的には永久凍土が溶け出したことで鉄道や道路への影響が深刻な程度である。
念願の外洋に開けた不凍港を無数に手に入れたはずなのだが、相変わらず南下癖は直っておらず、新大陸を中国と取り合っている。
得られた面積的にはロシア側が圧勝なのだが、「不毛の大地」と呼ばれる砂漠地帯がほとんどで、有人地域は中国からわずかに掠め取ったに留まっている。
とはいえ、魔法世界では一切利用されていなかった原油が大量に埋蔵されている地域なので、(開発できれば)それなりに美味しい。
目下の問題は、金銭や人員も含めた各種リソース不足。
得られた地域が中国と逆の方が良かった、とは大統領が側近にぼそっともらした言。
単独では中国に対抗しきれないので、元々つながりもあり、中国と領土紛争も抱えるインドと手を組んでザルツスタン連邦国にも手を出した。
中国と一触即発の状態ではあるが、実際に衝突すれば欧米諸国が高笑いするだけで、どちらも得しないので悶えている。
・インド
ロシアと組んでザルツスタン連邦国を攻め滅ぼして占領した。
中国がパキスタンも使って国境やカシミールで圧力をかけたので、派遣戦力が限定され、戦後統治に問題が残っている。
中国の後ろ盾を得たパキスタン軍の一部が暴走し、カシミールで大規模な紛争が発生したものの、パキスタン内部での粛清によって大ごとにはならずに終結した。
だが、中パとの緊張状態が終結したわけではない、というか中国との緊張の度合いは返って高まったのでザルツスタンの占領政策に回せる戦力は増えていない。
一応、世界最大の民主主義国家なのだが、そんなこと以前に国がカオスすぎて「インドだから」としか言えないのは相変わらず。
・パキスタン
中国の後ろ盾でインドとの対決姿勢を強めていたが、軍の一部が暴走し、中国軍機がインド軍に撃墜されたように偽装し、インドに侵攻した。
中国に事態が露呈することを恐れた政府首脳と情報部によって首謀者たちは粛清され、クーデターで政権を入れ替えることで事態は収拾したが、国際的な信頼の低下と中国からの更なる介入に曝されている。
・ドイツ、フランス、ベネルクス三国
イギリスが(物理的にも)去った後の欧州の中心的存在なのだが、転移で過酷な気候に放り込まれたせいでいろいろおかしくなっている。
他国からの支援が無かった(と本人たちは思っている)ことで、アメリカやイギリスを恨んでいるが、逆の立場から見ればアメリカはそれどころではなかったし、そもそも論としてなんでお前らみたいな裕福な国に無償で無制限に支援せねばならんのだ?というのが日英米の立場。
一般的な大規模災害にあった国程度の支援はあったのだが、国の位置そのものの問題なので一時的な支援では解決できなかった。
国内に大量にいたアフリカや中東からの難民への支援が、財源を別に割り振るため打ち切られた結果、暴動を招き、極右による排斥運動も激化。
排斥運動への一般国民の支持から、全体的に世論が攻撃的になり、温暖な気候の土地を取り戻すべきという論調が力を増している。
ベネルクス三国は巻き込まれた形だが、NATO脱退も仄めかしており、アメリカの戦役にも派兵しなかったことで、アメリカとの亀裂は決定的になっている。
・ポーランド
歴史的経緯から、独仏の拡大政策を危険視している。
ロシアと挟まれる地理的な環境もあり、アメリカとの関係を強化することで安全を確保する政策をとっている。
NATO脱退まで仄めかす独仏に批判的であり、対立が深まっている。
ドイツを追い出された駐留米軍を受け入れており、バルト三国と共に独仏、およびロシア批判の急先鋒である。
・イスラエル
世界の全てを敵に回してでも生き残ることを国是にする、国の規模の割には異常な重武装国家。
周り全部が敵、という状況は大して変化が無いので、転移後は常時戦時体制になっている。
日常的に越境攻撃している国なので、転移後も相変わらずで、周辺国はストレスがヤバい。
印パ対立の際に大規模な軍事演習を行い、アラブ諸国の目を引き付けることでインドを間接的に援護した。
・その他の国々
重石が無くなって自由に暴れている中露や印パに巻き込まれないようにしているのが大半だが、イタリアのように独自に他世界の国と接触している国が無いではないが、根本的に遠洋航海できる海軍というのが少数派なので、そのお零れに与ろうとしていたり、中露印に接近することで利権を回してもらおうとしていたりと様々。
6.南アメリカ大陸
北アメリカと同じく、180度回転して、北半球のしかも北側に転移した。
従来の南側はあまり影響がない、と見せかけて従来より高緯度なので影響はある。
東西をロシアとアフリカ、南北を北極とアメリカ(グアム)に囲まれたので、新世界と接触では一番不利だったりと、間違いなく転移で一番ふんだりけったりな大陸。
7.アフリカ大陸
時計回りに90度回転して北半球の北側に飛ばされるという、南アメリカと並んで踏んだり蹴ったりな転移になった大陸。
シナイ半島がドラスト大陸につながったが、エジプトがそこがイスラエルではないと確信して侵攻するころには日英米がアズガルドに利権を得ていたので、経済制裁や武器のメンテ停止をちらつかせて下がらせることになった。
ソマリアの休業状態だった海賊たちが海を渡ってドラスト大陸に侵入する例が相次いだので、自衛隊のジブチ派遣部隊は相変わらず忙しい。
8.ジュラシック大陸
どこかの誰かが島に生息する大型爬虫類(?)を見て適当に名付けた大陸。
ドラスト大陸にくっついているのでアズガルドを混ぜた日米英が駆け回って権益を確保している。APTO諸国も噛ませろよとちょっかいをだしているが、日英米としてはぶっちゃけリソースがどう考えても不足するので、不満を抱かせないためにも、適当に勿体ぶってAPTO加盟国にはある程度割り振ろうと考えている。
・湖上王国
最初に日英米アが接触した都市国家。
巨大な湖に浮かぶ島を領土とするが、それは周辺を闊歩する大型の肉食爬虫類(地球国家は恐竜もどきと呼んでいる)の脅威に曝されないからである。
一応、島以外にも湖岸に城壁で囲んだ農地を持っているが、深い堀と高い城壁で囲まれており、拡張等は一切考えられていない。
一人っ子政策ほどではなくとも、子供の数には制限が設けられており、島から溢れださないようにコントロールしていた。
国の共通の敵として、魔王という存在を創り、聖堂教会が見出した勇者がそれを討伐に行く、という形で国民の統制を図っていた。
基本的に地球の中世レベルの武器しかない(一部魔法はあるが)ので、なぜか肉食の大型爬虫類(?)ばかり生息している世界では外に出ていけなかった。
とりあえず日本がたまーにUS-2で使節を派遣することで外部との接触に慣らす方向で王国首脳と話がついている。
英米アがせっせと鉄道を通す算段をつけているが、大型生物の存在を考えると全線高架にする必要があるのでは?となりかけたが、全編成に装甲列車を連結するということに落ち着いた。
ちなみに、ここが最初の接触先に選ばれたのは、周辺に手付かずの金属鉱床がいくつもあることが確認できていたため。
・魔王国
湖上王国とは逆に、テーブル大地の上に都市国家を築いているが、理由は同じ。
この国の首脳部と湖上王国首脳部が組んで、それぞれで魔王と勇者のストーリーをでっち上げて民心の統一を図っていた。
人間のみで構成される湖上王国と異なり、魔族種と呼ばれる角やしっぽなどの外観的特徴のある種族で構成されている国。
魔族種は果たして人なのか?というのは様々な分野で問題になったが、とりあえずサンプルをもらってゲノム解析が行われる予定になっている。
過酷な状況でありながら、湖上王国と互いに統一が図られなかったのは、外観の違う種族を狭いところに押し込んだ場合の弊害を恐れたのと、そもそも大集団で大型生物の闊歩するエリアを安全に抜ける方法が無かったから。
湖上王国よりも大陸中央寄りにあり、滑走路も無い現状では空中給油無しでの航空機の到達は片道飛行になるので、具体的なアクセス方法は湖上王国の開発が進んでから考えることになっており、何年後になるのかわからない状況。
・その他
都市国家レベルの居住地は大陸各所に点在しているが、その全てが闊歩する巨大生物や過酷な自然環境のために引きこもっている。
国家間の連絡があった湖上王国と魔王国はレアケースで、他は基本的に自分たち以外に人はいないと思っている。
当然、一部を除いて資源は手付かずで放置されている。
9.その他のエリア
・ラストール王国
第二世界でアズガルドの古くからの同盟国。
日本と平和的に接触したのと、アメリカとオーストラリアの間にあるという地理的要件も重なり、第二世界の国としては間違いなく最も優遇されている。
もともと結構大きな大陸にそれなりの領土を持っているので、海外領土進出にはさほど熱心ではなかったが、アズガルドに付き合ってドラスト大陸には派兵しているあたり義理堅い。
日英と飛行機で2、3時間というアズガルドと異なり、オーストラリアともアメリカともそれなりに距離があるのでアズガルドに比べると現代技術の流入は穏やか。
それでも、軍の大変革が必要と強く認識する程度には情報が入っているので、民生品も含めてかなりの輸入超過になっているのが悩みの種。
潤沢な油田を持つアズガルドと異なり、ラストールは自給できるかどうか程度の油田しかなく、緊急時に備えて自国の油田は温存する政策をとっていたので、原油も輸入していたのが裏目に出ている。
ただ、第二世界ではトップクラスの金鉱山や、鉄、銅鉱山を持っている資源輸出国ではあるのでまだ救いはある。
・オーストラリア
周辺を南極以外他世界の大陸に囲まれるという割と洒落にならない立地に飛ばされている。
ラストールが敵対していた場合、周囲の陸地全て敵という太平洋戦争で恐れた事態に陥っていた。
お隣さんだったニュージーランドは多島海にいってAPTOに加盟したので、アメリカの都合でラストールと一緒にAPTOに放り込まれた。
APTO内において、防衛範囲が広がることで紛争に巻き込まれるリスクが増えることを懸念する声はあったものの、資源大陸ではあるので確保しておいて損はないということで加盟が認められた経緯がある。
緯度が少し上がっているものの、気候変動の影響は少ない方。よって農業生産もそれほど影響を受けていない。
国土に対して人口の少なさは如何ともしがたく、国力が国土に釣り合っていないのは相変わらず。
・人民統制委員会
イカレタ共産主義国家。
革命と内ゲバのせいで本人たちにも訳が分からなくなって、まともな人材が枯渇している。仮に残っていても、余計なことをすると粛清の対象になりかねないので、基本的に長いものに巻かれろ方式で細々と生きている。
世界同時革命とかいう地球では誰も信じなくなった古いお題目を本気で信じている人間が大勢いるが、国のトップである最高委員長自身はこいつら頭おかしいんじゃねぇかと思っている。
そして、最高委員長自身が自分さえ好きに生きられたらそれでいいや、という考えで是正する気が全くなく、周囲もその権威を利用できれば良いと思っているので噛みあっている。というのがこの国の最大の悲劇かもしれない。
転移後に最初に見つけたラストールにとりあえず仕掛けたものの、2回仕掛けて2回とも訪問中のAPTO艦隊や米海軍、海自によって期待された戦果を上げられずに終わった。
アメリカがタスマン戦で悩まされた大型障壁の発生装置をどこかから調達していたが、果たして?
・ザルツスタン連邦国(現インド領)
インドとロシアによって全土を占領下に置かれてしまった連邦国家。
先に仕掛けたのはこっちなので自業自得だが、国家としては完全に解体されてインド領になっている。
ロシアの人的資源不足を補って余りあるインドがいるので、急速な入植が行われており、農場開発や鉱山設備の近代化が急進行しているが、戦闘や空爆でボロボロになった都市部は放置されている。
国際機関
・APTO
多島海条約機構(ArchipelagoTreacyOrganization)
イギリスとシンガポールが呼び掛けて発足した集団安全保障機構。
発足時の加盟国はイギリス、シンガポールに加えて、アメリカ、日本(署名のみで実際の参加は国内法の整備遅れのため少し遅い)、フィリピン、アイルランド、ニュージーランド、台湾、バーレーン、ブルネイ。
後に、アズガルドとアイスランド(イギリスに遅れてNATOを脱退)、域外からオーストラリアとラストールが(アメリカの都合で)参加。
多島海諸国でいくつも参加を希望する国はあるものの、防衛の傘を期待しての参加でしかない国々なので、全加盟国の賛成、というのが高い障壁になっている。
インドネシアは独立志向で少し距離を置いており、今のところ参加の予定はない。
基本的に加盟国の安全保障のための組織だが、そもそもまともな防空体制を敷いている域内の国自体が日本、イギリス、台湾、アメリカ(ハワイ・グアム)くらいなので、とりあえずレーダー網だけでも構築する方向で話が進んでいる。
そもそも、先に挙げた国も「地球での」防空に最適化されていたわけで、体制の見直しは必要である。
そんな中で日本とイギリスにおいて、NORADのような統合防空を行う構想があるものの、互いの機材が違い過ぎるので画餅である。
加盟国間での貿易協定の話も(主にイギリスから)出ているが、多島海にいる日本、シンガポール、ニュージーランド、域内にはいないがAPTOにはいるオーストラリアはTPP加盟国なので、「フーン」程度で温度差が酷い。
地味に衛星打ち上げ能力を持つのがアメリカ以外だと日本しか無い。
・NATO
北大西洋条約機構・・・なのだが、「大西洋とは?」という現状では名前と共に迷走中。
今のところはまだ存続しているものの、アメリカと(勝手に)対立している独仏、ベネルクス三国が脱退を公言しており、デンマークもそれに続く気配を見せている。
対して、加盟国ではない国もいるスカンジナビア三国はその動きを批判している。
ポーランドやバルト三国も独仏を批判しており、完全に2つに割れる流れになっている。
スペインもアメリカでの戦役に派兵しないなど独仏寄りのように見せて、NATOを分裂させる動きには批判的であり、仮に分裂しても独仏側に着くつもりはかけらも無い。
イギリスとアイスランドはすでに脱退している。
・国際連合
言わずと知れた国際機関だが、機能不全は相変わらず。
転移の混乱によってその存在感を高めるチャンスだったはずなのだが、いつも通り各国のエゴで何もできなかった。
とはいえ、「話し合う場所があることが重要」の考え方で、地球以外の国家についても加盟を認める方向になっている。
まぁ、今のところアズガルドとラストールだけだが。




