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おでこに紋章ある姫様  作者: 厚揚げ


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姫様島流し編、海賊武将になる

姫様は井戸から水を汲み役を任され、朝早くから井戸から水を汲み大きな水瓶に溜める、海に潜り魚を捕る、貝を捕る、

合間に背の高い役人らしい男から剣術を習う、

また、少し離れた高台には大きめの小屋がありそこは長老と呼ばれてる老人が居た、

帝に近い方だったらしいがよくわからない、

古からの流刑地であるこの島流されてきた政治犯が残した書物が大量にあった。姫様は長老に飯を運ぶついでに文字を習い、書物を借り、分からない言葉や意味を教えて貰った、此処には大陸の辞書や医学書、薬草の書、航海術の書、天文学、錬金術、あらゆる書物があった。


やがて、8年の月日が経った。

長老はもう教えることは無いと姫様に言う

姫様は、島の野草を、毒草、食用草、薬草となるものを仕分けして、病気や怪我の者を治療した、また死にゆく者の痛みを和らげ穏やかな死をもたらした。

武術も姫様に敵う者はいない。

姫様はいつしか島の指導者と目され、背の高い役人らしい男は姫様に服従を勝手に誓った。


兄様の勢力が少しづつ拡大するにつけ、島に流される囚人も増えた、また姫様の治療により生存率も上がり島の人口は増えた、

「水が足りぬな」

姫様は背の高い役人らしい男は

「井戸を掘りましょうか」

「いや、いくつものの井戸も枯れておる、島全体の地下水が減っているかもしれぬ、役人、兄様と掛け合ってくれないか囚人送るの控えるように」

「拙者は兄上様の家来ではないのです、」

背の高い役人らしい男は小高い上の長老の監視役に送り込まれた都の武官らしい、官位はだけは兄様より高いらしい。

「この島本来の役人はすでに病気や、気が振れてしまい居なくなった」

「このままでは、詰んでしまうのう」

「以前、此処に送り込まれた海賊の者が、この島の南に方向に潮の流れに乗れば、大きな海賊の住処の島に着くからと誘われたことがあります。」

「その者は逃げたのか」

「いいえ、船を盗もうとして、そのころまだ居た島役人に斬られました」

「その船に乗って海賊島に行ってみるか」

姫様とい背の高い役人らしい男は今にも沈みそうな島役人船に乗り南の海に出る、島の住民は2人はそのまま逃げるのではないかと猜疑心の眼差しで見送る。

果たして、丸半日で海賊の島に着いた。島の裏側らしく岩礁と高い崖に囲まれている。

狭い砂場に船を着け、上陸し崖を確かめた。

「わしなら登れる」

「拙者は登れそうにない、っていうか誰も登れない」

背の高い役人らしい男は首を振る。

「姫様このままトンずらしましょう」

唐突に背の高い役人らしい男は言う。

「ですが、役人殿、船は置いていってください、島の住民はわし等がきっと逃げるみたいな目をしていました、わしは戻ります」

急に丁寧語で話されて、船も置いていけと言われたら仕方なく

「姫様申し訳ございませんでした。拙者も連れて帰って頂きたいです」

姫様はホッとした、何せまともな武官は背の高い役人らしい男しかいないのだから。背の高い役人らしい男は都の正統派剣術を極めており、竹刀では最近は打ち勝てるようになったが、実戦では腕力の差でおそらく勝てない。

「それはありがたい、この島を乗っ取るぞ」

「海賊島をですか」

背の高い役人らしい男は船の櫓を漕ぎながらやっぱトンずらすれば良かったと思うのだった。


姫様は皆を集め、島脱出計画を述べる。

「潮の流れに乗れば、この島よりかなり大きい島に着く、しかしその島は海賊武将の本拠地でもある、

夜に着くように島を出航し、闇夜に紛れて上陸一気に海賊武将の屋敷を襲う」

「命の保証などない、上手くいくとは限らない、潮の流れは速い、船もない、わしはそれでも一人でも行く」

「自分も姫様と共に行く」

と志願するものは半分以上居た、このまま居ても未来はない。

長老はこのまま残ると言う、

「長老、拙者は今迄、満足に長老殿を監視もせず職場放棄するの赦して下さい」

背の高い役人らしい男は長老に最後の挨拶をする。

「役人よ、あんたはわしを狙った暗殺者を何人か葬った、わしはお陰で死に損ねたよ」

その他、老人や、体力に自信がない者、争いを嫌う者は残る

半分以上この島を去れば、水不足と食料不足は当分心配ないであろう。姫様の知識と医療システムは残してあるので、残る方が生き残る確率は高いかも知れない。

姫様と出ていくと決めた者は、筏の用意、竹槍、弓矢、矢尻、矢尻に塗る毒、縄、縄梯子、などの用意をする。


早朝、筏の集団は島を離れた。途中でバラバラになった筏もあった。しかし櫓もない筏である潮に流されてるだけであった、自ら泳いでくる者しか助けられない、バラバラになった丸太に掴まって流れてる者もいたが、何人かは海に沈んだかも知れない、もとより覚悟の上、姫様は後ろを見ない。

深夜、海賊武将の島に着いた、島に着いた途端岩礁にぶつかり大破した筏もある、何人付いてきてるか姫様にも分からない、しかし、前しか見ない、振り返ればそれだけ遅れてしまう。

姫様はロープを腰に巻き、岩壁を鹿のように登り、登り切ってからロープを引き上げ縄梯子を張りロープを丈夫そうな木に巻き付けた。縄梯子を伝って登った者が新たに縄梯子を張り皆はひたすら登ってくる、

姫様は海賊武将の屋敷を目指す


海賊武将の屋敷、警備の手下達は

「なんか門の方で物音がしたような気がする」

「大将は今、側室と良い処、声かけるとドヤされるぞ」

既に門番は始末されており門は開かれてた。

いきなり現れた姫様はさっきまで迷ってた手下達を血祭りにして、海賊武将の部屋に突入、

良い処だった海賊武将は

「何事、」

とそれでも刀を握ったがその状態で、姫様に首を斬られてしまった。

姫様は海賊武将の首を掲げ、

「首とったぞ!我に従え!」

と屋敷内で叫びます。

手下達は状況把握出来ないが、しかし、強い者が大将の海賊世界、姫様を大将として従う。


島の仲間はやはり半分以下に減ってた、それは敵の海賊と争う前に筏の大破による溺死が殆どだった。


兄様の国の敵対していた海賊武将が姫様により乗っ取られたとの報を聞いて

兄様は、舌打ちしながらも、

「ようやった、感心するわ」


早速、島に使者を送り、姫様と会談するはこびとなった。


兄様の屋敷の庭には畳が敷かれ姫様が艶やか着物姿で座る。

前には馳走の膳、

周りには槍を持った兄様の兵、

兄様の間の奥に、口だけ開いた能面被った兄様が馳走の膳の後ろに座り。

周りには刀や槍、姫様に弓矢をむけてる兵士が狭しと並んでる。


「妹君、久しぶりである、」

兄様は侍女に姫様の盃に酒を注がせる。

姫様は盃を見る事なく匂いで毒酒だと見抜いていたので、丁度庭先に留まった雀に酒をかける、雀は痙攣して腹を見せて泡吹いてる。

兄様は舌打ちして自分の飲みかけの盃を侍女に渡す。

姫様は渡された盃を一気に呑み

満足そうに微笑む。

「兄様、久しぶりに会うのになにもこんなに大層な」

「大層だと、よもや忘れてあるまい」

と怒りのあまり兄様は能面を外し立ち上がる。口元以外は醜く焼き爛れた顔が露出する。

「幼き頃のいたずらを何時までも」

と姫様はプイっと横を向く。

兄様は、怒りで固まる、暫くして、静かに能面を被り

「まあ良い、今日は久しぶりに妹君に会えてわしは機嫌が良い」


会談で、海賊武将は背の高い役人らしい男が武将となり、兄様の国の軍門となります、

「姫様にお仕えしたい」

と背の高い役人らしい男は申し出るが、

「貴方は今迄苦労してきたのだから報われるべき」

と諭し武将にさせます。武将は大泣き、


姫様は兄様の管轄となるのと引き換えに

島流しの島には人数を把握しながら囚人を送ること、また住民をもう一度調べ無罪の者、恩赦を与える者を戻すように兄様に約束させた。


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