姫様の隊商、走馬灯は走る
とっておきのグズリの毛皮や熊の毛皮を積んだ、姫様の隊商は出発する。グズリ毛皮1枚で
水運搬荷車、食料荷車、天幕雑貨荷車、グズリ毛皮荷車、それぞれに馬2頭、予備馬5頭、面接で雇った者10名、装備出来た。
「これだけ揃えたら鼻高々国までたどり着くじゃろう」
「姫様流石です、野盗共は俺が追い払います」
姫様毛皮商隊は街の良い子のブラスバンドと市長、街の人達に見送られ出発した。しかし皆、なんとなく薄ら笑いです。みんな知ってます、
「隊商どころか行商ですらない編成だぞ」
ある者は、規模の割には商品が高価なので、怪しげな仲間を集め始めた。
「カモがグズリの毛皮背負って行く」
街を出て2日目、早速、野盗に襲われた、
しかし、姫様と弥助はめっちゃ強い。姫様は馬に乗り野盗を蹴散らし、荷車に近寄る野盗は弥助が槍で突き戦闘不能にする、
然し、街で雇った男達は半分は逃げていなくなった。姫様と弥助は毛皮以外の荷車も見ないといけなくなった。
野盗も思いの外姫様と弥助が強いので
「頭、脛突かれて転がってる奴らどうします」
「ほっとけ、どうせ役に立たない、」
「やべえな、あの二人、」
「なにせ怪物グズリを倒したらしいからな」
「時間をかけて襲撃するしかないな」
野盗は姫様が追いかけてくれば、バラバラに逃げる、街の市場で掴まされた馬は力は有っても速くない、姫様は追い付けない、何人かで弥助を襲う振りして近よっては逃げ、注意を惹きつけてから、他の者が手薄な他の荷車を襲う。
まず、水運搬荷車が矢でタンクに穴を開けられ水がなくなった、これで雇った者は全員居なくなった。水無しでは先に進むのは、新しい自分を探してる者すら無理だ。馬にも水をやれなくなったので、何頭か仕方なく逃がした。
次は食料荷車が火の矢で焼かれた、食料がなくなった。
残ってるのは毛皮の荷車だけ。
野盗は残ってた馬に矢を放なち、馬が居なくなった。
荷車は手押しでしか進めない。
野盗は昼も夜も襲いかかる。
姫様と弥助は一週間は水も飲まず食べないで不眠不休最早、本能、条件反射で応戦する。
「弥助、生きてるか、」
「姫様こそ、お、元気ですか、」
「うーむ、まだまだじゃ」
「姫様、生きてる間にもう一度…」
「弥助、お前は死にかけてるのに、下だけは大きくしやがって、」
しかし、姫様も呆れ顔つくる気力もなくなってる。
野盗は最期の総攻撃にでる。後方と前方に大きな砂埃、いよいよ、終わり。
弥助は走馬灯のように今迄の人生を観て姫様に会うまでは思い出もないツマラン人生、姫様に会ってからは鉄籠担がされ、骨を砕かされて、激痛な治療されて、しかし、初物頂いた、最期に姫様のサービスカットの場面でニヤっとします。
「悪い人生では無かった、」
姫様はあんまり良い走馬灯を観れなかった、自己嫌悪に襲われた。生まれない方が良かった、でも兄様に会えて良かったと兄様の端正な顔を思いだそうとするが何故か弥助の下品でスケベ顔が邪魔する、
「弥助、邪魔だどけ、」
今にもこちらに向かってきそうな野盗の群が何故か反対むきに逃げ出した。
姫様の商隊を本物の大商隊が囲んだ。
姫様はふわふわのベッドに寝てた。どうやら、隊商に助けられたようだ、円形の天幕に姫様は寝かされてたふわふわで清潔な寝具だ。姫様が起き上がると侍女達が桶を持ってきて姫様にお湯をかけて洗ってくれる。そして、キラキラな服を着せられる。料理も運ばれます。羊肉、鶏肉主体の料理でした、
「ふむ、米や豆も島国と似てるが違う味付けじゃな」
食べ終わると、隊商の大将の部屋に連れて行かれます。
隊商の大将はやたらデカくほりの深い色黒の年齢不詳な人物であった。
隊商の大将は、姫様のおでこに鼻高々国の紋章があるので鼻高々国語で話す。
「姫様ご機嫌如何ですかな、私はこの商隊を仕切っておるハッサムと申す者、どうかお知り置きを、この商隊内では規律さえ守って頂ければ我が家のように寛いで頂きたいです。」
姫様は鼻高々国語を、ある程度聞き取れるように難破した使者から習ってた。
「ハッサム殿、どうやらこの度、我が隊商が全滅するのを助けて頂いたようです。お礼を申し上げます、私は東の島国、兄様の国から鼻高々国の王子に嫁ぐ者であり、もう一人は私の家来の弥助という者であります、」
「田舎街で大層なグズリの毛皮を、競り落としたのは自分の家来の者、他のも競り落とすつもりだったが、姫様が隊商を組んで」
そこで大将は笑います、
「失礼、鼻高々国に自らお運びになると家来が知らせがきたので、急いで迎えに参りました。間に合って良かった。処であの毛皮全部同じ競り値で売ってくださぬか」
姫様は考えます、今笑ったな、失礼な奴だな、果たして信用して良いのか、しかし、自分達では運べない、此奴は、競り値と同じ値段で買うと言う、直ぐには計算出来ない金額だ。
「良いでしょう、全部ハッサム殿に売ります。」
「ありがとうございます、良い商売ができました」
ハッサムは、姫様のおでこの紋章を見て、
「自分達は鼻高々国と違う宗教であり直接鼻高々国には入れない、しかし、鼻高々国とは商売の付き合いはある、貿易都市ハラヘッタまで宜しければ一緒に行きませんか、ハラヘッタから鼻高々国はすぐ其処です。」
姫様には願ったり叶ったりです。
隊商の大将ハッサムは親切そうに見えて、実はしたたかでした。田舎街のと西方の先進国の競り値の最高額は桁が違います、実際、後でハラヘッタでの競り値を聞いて姫様はぶっ倒れそうになった。石ころの値段で仕入れたのだった。
それと、おでこに刻印ある姫様をハラヘッタまで送るのは鼻高々国に恩を売るつもりでもある。勿論、儲けさせて貰ったサービスも入ってる。
しかし、隊商の大将ハッサムに助けて貰わなかったら野盗に毛皮は盗られ、自己嫌悪のまま、兄様の顔を弥助に邪魔されて死んでるところだった。
弥助はふかふかのベッドから起きた、
「悪くない人生だったのにまた呼び戻されたのか」
なんか丸いでっかい天幕にいる。刀が気になり見回すと枕元に丁寧に置かれてある。弥助が起きたので、屈強な色黒の男達がデカい桶を持って入ってきた。
男達は弥助を桶に招きお湯をかけて洗い始めます。洗い終われば、なんかタブタブのキラキラな服を着せられ、食事を運んできました。羊肉や鶏肉主体で米や豆もありましたが、
「国とは違う料理だな。あまり美味しくない、が、グズリの肉に比べたら食べれるだけまし」
食事を終えるの待ってたようで、大陸東の国の人間みたいなのが入って来る。
「弥助殿、ご機嫌如何ですかな、私はこの商隊の大将ハッサムの手下の通訳幹部、東雲と申します、」
やはり東の国出身の通訳幹部らしい、
「姫様は姫様はどうされた、姫様に会わせて頂きたい」
「姫様は今、隊商大将と会談中であります、暫くお待ち下さい。」
「今直ぐ会わせろ、ハッサムとやらに会わせろ」
「隊商大将と会うのは難しいですね、今から隊商を見物しながら行けば丁度良い時間になるでしょう。」
ブカブカの服は腰に刀ではなくナタみたいな剣みたいなの差すようになっており丁度刀も差せる。
「言い難いですが、隊商の大将は弥助殿の刀に非常に興味をお持ちで幾らで譲って頂けるか訊けと言われました。」
「この刀は売らん、俺の物だけの刀ではない売れない」
弥助はこの尋常でない刀、兄様がなまくら刀とすり替えて託した刀を兄様から預かってるつもりで居る。
「それはそうでしょう、弥助殿の国では刀は魂ですから、ハッサムには多分、弥助殿は刀を売らない彼の国の掟だと言っておきました。」
「ですが弥助殿、その刀用心したほうが良いですよ、遠目からでも尋常でない刀ですからね、狙ってる者はいますから人前で抜かないことですね。」
弥助はそれ以後刀を抱いて寝る。
「それと言い難いですが姫様との面会は1日一時間にして頂きたいです。」
「バカな俺は姫様の家来だぞ姫様を守らなければならない。」
「それはそうですとも家来は主君の側に常に居て守らないといけません、しかし、この隊商内では姫様を絶対に危険な目に合わせません。ご安心を、
他の者は、やはりその、言い難いですが男と女が一緒に居ると特にこんな隊商内では風紀が…」
「姫様は我が主、そんな関係にならない、」
これはちょっと弥助も苦しいところある、姫様の初物とサービスカットを頂いている。
何処までも続く荷車と馬や駱駝の群、天幕、
その外れに地面に埋められ首だけ出してる男達が3人居る
「あれはなんじゃ」
「手前のヤツは、侍女に手をだそうとした者、次のヤツはまさしく弥助殿の刀を盗もうとした者、端のヤツは昨日まで会計役してましたが、隊商の売上をネコババしようとした者であります、ハッサムを裏切る者はこうなります。」
弥助は、これを見て姫様との一時間だけの面会を了承した。強い規律で統制されてるようだ。
弥助は通訳幹部監視のもと姫様と会った。お互い無事を確認しあい、
「この隊商の大将が鼻高々国の手前の交易都市まで送ってくれると言っておる、今はこの隊商に従うしかないのう」
「この者がこの隊商に居る限り姫様を危険な目に会わさぬと申してます、その代わり1日一時間しか会えませんが信じるしか…」
通訳幹部は砂時計持って時間測ってる、やっぱ引き離して正解だなと思ってる、姫様はともかく、あの弥助は注意して監視しておかないと、まあ強いのは、助ける前の条件反射だけで戦ってた姿で分かりましたし、あの伝説のグズリを竹槍で突いたらしいのはやはり凄い漢だが、姫様のことになると理性が効かなくなるようだ。




