表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
推し命の転生者、弱小ポンコツな推し神様のために万能な推し活パワーで騎士爵領を大領地にする  作者: 鳥助


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

21/22

21.二歳!

「シア。二歳の誕生日、おめでとう」


「本当に大きくなって……。お母様嬉しいわ」


「おめでとう、シア!」


 家族に拍手で迎えられた。いつもは宙に浮いて移動しているが、今日は二歳になったということで自分の足で歩いている。


 うーん、二歳児はまだちゃんと歩けないなぁ。


「まぁ、可愛い! こうしてみると、年相応に見えるわね」


「これが健全な二歳児の姿だな」


「俺はいつものシアがいいぞ!」


 よちよちと歩く私の姿を見て、家族の反応は様々だ。だけど、顔は蕩けていて、とても穏やかなのは分かった。


 いつもはミリアたんの力を使わせてもらっているが、使わなかったらどうなるのだろうか? そう思って、口調の力を失くしてみた。


「おとうちゃま、おかあちゃま、おにいちゃま。ありあとう!」


「まぁ! まぁ! まぁ! なんて可愛い声なんでしょう! やっぱり、私の娘は天使だわ!」


「年相応な姿がこんなにも可愛いなんてな。あぁ、シア。私のところに生まれてきてくれてありがとう」


「俺はいつものシアの方が面白い!」


 お母様にギュッと抱きしめられ、そのお母様ごとお父様が抱きしめる。それを、お兄様が見守る。温かい家族の風景だ。


 だけど、やはり二歳児は不便だ。普段使っているミリアたんの力の凄さが良く分かる。


「ふー……。やっぱり、いつものがいいわ」


「……もう、シアのいけず。今日一日は二歳児のままでいてくれてもいいのに」


「そうだぞ。無理はしなくてもいいんだぞ」


「赤ちゃんの時からこれだったから、こっちの方がしっくりくるんだよね」


「わーい! いつものシアに戻った!」


 やっぱり、ミリアたんは偉大だわ。ミリアたんを信仰していて良かった。ミリアたんしか勝たん。


「じゃあ、シアの成長の感謝をミリア様に伝えましょう」


「そうだな。それはとても重要なことだ」


「俺もする!」


 すると、自然な流れでミリアたんに感謝を伝えることになった。みんな、台の上に乗っているミリアたんに向かって、手を合わせてお祈りをする。


「ミリア様のお陰で、シアが無事に成長出来ました。本当にありがとうございます」


「ご加護のお陰で、無事に二歳になりました。これからもよろしくお願いします」


「ミリア様、ありがとう!」


『みんながシアを大切にしてくれたからだよ。だから、これからも大切にしてあげてね』


 家族で感謝を伝えると、それを聞いたミリアたんが嬉しそうに頷いた。そうして、祈りの力はミリアたんに宿り、それが力となって保存される。


 教育をしてから数か月が経った。今ではみんな自然とミリアたんを信仰出来るようになった。


 日々の感謝をミリアたんに捧げ、日々の挨拶をミリアたんに捧げ、日々の祈りをミリアたんに捧げる。ミリアたんが中心になった生活を営むようになった。


 はぁー。ここまでくるのに、結構時間がかかってしまった。洗脳……じゃなかった、教育は上手くいって、信仰も深まってくれた。お陰でミリアたんには信仰の力が溜まり、日々強くなっている。


 そうだよねぇ。ミリアたんの素晴らしさを知ると、自然とそうなっちゃうよねぇ。とりあえず、合格ラインには到達したけれど、まだまだ信仰は深められるはずだ。


 この調子で信仰深い信者を作っていって、ミリアたんを押し上げるんだ。そうすると、ミリアたんが貶されることもなくなるだろう。……だが、貶した神は絶対に許さん。


「さて、お祈りはここまでにして、シアの誕生日会をしよう」


「シアが領地を盛り立ててくれたおかげで、誕生日会も豪勢にすることが出来るわ」


「美味しいものがたくさん食べれて俺、嬉しい!」


 この二年で村の状態も良くなった。作物はしっかりと育ち、村人はしっかりと働き、衣食住が整った生活が送れるようになった。


 初めて見た時は悲惨な有様に驚いたけれど、ようやく人並程度の生活が送れるようになった。これも、全部ミリアたんのお陰。はー……ミリアたん、マジ神。


 村の生活が安定したことだし、今度は人を呼び込むことをしなければ。さて、どうやって呼び込もうか……。


 そんなことを考えていると、狼の遠吠えが聞こえてきた。どうやら、家の近くに来ているらしい。


 私は席を立って、窓に近づいた。窓を開けると、そこには村の見回りをしている狼たちがいた。


『急に呼び出してどうしたの?』


『村の周りに変な奴らがウロウロしていたので、報告に来ました』


『報告出来て偉いね。それで、変な奴らって?』


『人間です。いかつい人間たちが武器を持って村をさぐっていました』


 ……これは、良い予感がしない。


『その人間たちは?』


『村を見回った後、森を出ていきました。その森の外を確認してくると、そこにも武器を持ったいかつい人間たちが居ました』


 ただ事ではない。もしかしたら、この村を狙ってきた賊の可能性もある。とりあえず、お父様に確認だ。


「お父様。どうやら、村を偵察に来た怪しい人間たちがいるみたい」


「……怪しい人間? ……もしかしたら、賊かもしれないな。弱い村を襲う賊の集団がいる、と聞いたことがある」


 なるほど、そういう集団か。この村が豊かになっていると噂をかぎつけて、狙ってきているかもしれない。


 以前の村なら、略奪されていたかもしれない。だけど、今の村は違う。みんなが心からミリアたんを信仰している。その力が村人にはある。


 これは、その力を確認するいいチャンスかもしれない。ふっふっふっ。ミリアたんへの信仰の力、見せつける時だ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新連載!

この世に一人だけの錬金術師~物作り好きのゲーマーが家族のためにアイテム革命起こします!~

コミュ障クラフターの私、引き継いだ能力が異世界では規格外すぎて無自覚に無双してしまう件~地味に暮らしたいだけなのに、なぜか注目されて怖いんですが~

【短編】転生鷹匠、戦乱の異世界で最強の相棒と成り上がる

旧作

転生難民少女は市民権を0から目指して働きます!

転生少女の底辺から始める幸せスローライフ~勇者と聖女を育てたら賢者になって魔法を覚えたけど、生活向上のため便利に利用します~

追放を計画的に利用して自由を掴んだ王女、叡智と領地改革で無双する

転生したら魔法が使えない無能と捨てられたけど、魔力が規格外に万能でした

スラムの転生孤児は謙虚堅実に成り上がる〜チートなしの努力だけで掴んだ、人生逆転劇〜

ゾンビがいる終末世界を生き抜いた最強少女には異世界はぬるすぎる

元社畜はウィンドウで楽しい転生ライフを満喫中! ~ゲームのシステムを再現した万能スキルで、異世界生活を楽々攻略します~

異世界喫茶で再出発ライフ

ゴミスキルだと捨てられた少女たち、実は最強の生活能力スキルだったので気楽なスローライフ冒険旅を満喫する

推し命の転生者、弱小ポンコツな推し神様のために万能な推し活パワーで騎士爵領を大領地にする

過保護なお姉ちゃん系王女を救うために何度も死に戻っていたら、全部バレていて曇らせてしまった

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ