表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ビカットマン  作者: 蟹谷梅児
23 伴我
97/103

97

 君の夢を覗き見したとき、かなしかった。君がほんとうのほんとうに自分のことを責めつづけているのがわかったから。


「しょうがないじゃん」とか「君は悪くない」とか、そういう言葉が君を傷つけるんだって、本当に理解した。


 君の視点では、君は家族を見殺しにしたクズなんだってわかっちゃったから、なんていえばいいのかわからない。


 悪夢を見せる怪異なんだって、教えてやりたかった。


 君の心は砕けて、折れ曲がって、二人が絶対に言わないことを二人に言わせてた。二人は君のこと情けないとか思ってないよ。


 むしろその逆で、「かっこいい」って。「頼れる人だ」って。「ああなりたい」って。そんなふうに思ってるんだよ。


 でも、君は人の心がわからないから。

 一生わからないのかな。


 君の心はどうしようもないくらいに壊れてしまって、見るのも辛かった。君はいつもいじめられてばかりだ。


 …………。


 でも、君は「たすけて」って、声があれば立ち上がっちゃうんだね。そこでまた君はつらいだろうに、やりたくないだろうに、拳を振るうビカットマンになるんだ。


 君をビカットマンにしてくれた猪地光輝くんの姿を夢にまで見て。自分を正義のヒーローだって立ち上がらせていたんだ。


 夢の中だから、つらさとか、そういうのがもろに顔に出てしまうんだ。それを見てたみんなも、悲しそうな顔をしてたよ。


 でも、朝飛くんは「早く幸せにしたいな」って思ってた。あの子すごいよ、さすがは君の親友第一号。


 君はビカットマンになった。夢にまで見たビカットマン。


 そのまま現実で起きて、怪異を倒すと、みんなの前から消えた。


 なんで? っておもった。


 さみしいのだろうに、なんでみんなの所に帰らないのって。


 君はやっぱり壊れたままで、砕けたままで、折れ曲がったままだったんだ。それでも立ち上がっちゃうから、みんなの所に居るとつらいから、みんなの前から姿を消したんだね。


 やめなよ、そういうの。


 でも、そうしたおかげで林田くんと出会ったんだ。君の相棒だよ。林田くんのおじいちゃんは愛星友に入って、復讐の機会をうかがってた。君のおかげで復讐の悲願は果たされるんだ。


 林田くんと出会ってすぐに、木戸寛治が動き始めた。たくさんの人を殺して、二人の前でも女の子が燃えた。君は偶然出た水で女の子を助けた。けど、その子は自殺しちゃった。


 君はそのことに怒って、心の底から怒って、木戸寛治に殺意を向けていたんだ。そして黒いビカットマンになった、


 黒いビカットマンは、水の力を持っていたから木戸寛治の炎なんか消してしまえる。そこで、何度も何度も木戸寛治のことを殴った。


 怒りが君をそうさせた。


 小さい頃に助けてくれた黒い怪人に似てた。でも君の目は赤色に点滅なんかしてなかった。


 ずっと黒。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ