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ビカットマン  作者: 蟹谷梅児
23 伴我
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 これまでの君の人生に、「友達と遊園地に行く」なんてこと、なかっただろうからお姉ちゃん、とっても嬉しくなったんだ。


 ジェットコースターとか乗るのかな。

 コーヒーカップもいいよね。


 新沼くんと観覧車とか乗って欲しいな。


 でも、楽しい思い出では終わらなかった。


 愛星友のれんじゅうは、遊園地にまでかけつけてきて、君のことをねらった。


 悔しかった。


 ひとりの少年「尾島青空」になろうとしてる君の前に現れて、君のことを正義のヒーロー「ビカットマン」にしようとするあのれんじゅうが憎くて憎くて許せなかった。


 お姉ちゃん、あの時こっそりあそこにいたんだ。


 青空の笑顔が見たいなって思ったから。


 ビカットマン。正義のヒーローだったね。必殺技のキックもかっこよかった! 私、感動しちゃった。


 新沼家のみんな、青空のこと受け入れてて嬉しかった。もっと、もっと青空が幸せそうな顔をしてるところ、見たいなって思った。


 やっぱり私は。


 私は。


 ……………………。


 …………。


 尋常維持局に所属してる祓い屋が青空のことを、異態肉彦だからって理由で撃ったらしい。


 だから、私はその人が許せなかった。


 けど、事情があったらしい。


 飛騨峰志郎っていう人は苦手だけど、彼はとても頑丈でそれに強い人だから、君のいい協力者になってくれるかもって思った。


 君は彼を見て、何を思ったのかな。


 固有霊術、かっこいいよね。


 霊術、もっといっぱい知りたいって思ったりしたのかな。


 でも、お姉ちゃんは、青空が戦うための力を身に着けていくたびに、お姉ちゃんは、君が戦うためだけの兵器になっていくんじゃないかって心配になっちゃった。


 ごめんね。


 こんな事考える資格だってないだろうに。


 実際、飛騨峰さんが来てから君の顔は少し柔らかくなった。自分では気付いてないみたいだけど、そうなんだよ。


 なんでって思うかもしれないけど、頼れる人ができたからなんだ。


 もっと、人を頼ってほしいな。

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