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四月十八日・月曜日。
愛星友岩手第三拠点。
肝徒は朝日がのぼる時間になると、愛星友が所有する拠点にオートバイクをはしらせた。園が調整し、最大限の性能を発揮できるようになったマシンで、二十分もかからなかった。
インターホンのボタンを押す。
「どちらさまですか」
「やっほー。私だよ。異態肝徒。おぼえてる? おぼえてない? 異態家のなかのぉ〜……」
「存じております。いま門を開けに行きますね」
「よろしくね〜ん」
青い制服を着込んだ愛星友の禿頭信者──つまり、戦闘員が二人やってきて、銃口を肝徒に向ける。
どうやら肝徒が光派だというのは場末の鄙びたカスみたいな拠点にも広がっているらしい。
飛んできた弾丸を掴み取ると、投げ返した。
投げ返した弾丸が着弾した腕部が焼け消え、戦闘員たちは「ギャア」と叫んで、転がった。それを蹴りつけ、八メートルほど飛ばすと、「お邪魔するよ」と監視カメラに向かって言いつけた。
次々と禿頭信者が現れる。それらすべてを片手間に屠りながら、どんどんと進んでいく。
肝徒は「肉彦ならもう建物の中に入るくらいにはいってるのかなぁ」などと考えながら、禿頭信者の一人を外壁にこすりつける。白い壁に赤いラインが走っていた。
「とりあえず出てきた奴等全員動けなくしてみようかな。肉彦も納得してくれるかなぁ」
「おまえは、なんなんだ」
「私は私だよ。申し訳ないけれど、私と君は大して親しい訳でもないのでこれ以上の情報の開示は出来ない。名前は異態肝徒。年齢は二十七歳。それ以上を知りたいなら、私と友達になろう。友達でもない人間に事を教えるのはいけないことだ、と私は子供の頃に学習しているよ」
肝徒の快進撃は続く。行けるところまで行ってみようかな、という安易な考えが、禿頭信者たちを不幸のどん底に陥れた。蹴られ、殴られ、発砲したかと思えば弾丸はいつの間にか自分の身体を貫いている。そんな現実を認めたくないとばかりに禿頭信者たちは逃げ惑うが、追い打ちのように、肝徒は背後から襲い掛かり、つぶしていく。
そして、ようやく拠点の長である「準幹部」の前につく。
「どうして、どうして愛星友に属しているはずのお前が、こんな事をするんだ……!? い、一体何が気に食わなかった!?」
「全部かなあ。私もともと愛星友とか異態家とかが嫌いなんだよね。だってさあ、人の営みをアテにして生きているくせに、人々に対しての感謝ってのが足りないじゃない。だから、嫌いだったの。きっかけさえあれば何でもよかったのかもね」
「ふざけやがって……異態家に生まれたお前に、綺麗事を吐かす資格はないわっ」
「どうしてそういう酷いことを言うのかな」




