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湧き上がる! 湧き上がる! 湧き上がる! 湧き上がる!
湧き上がる! 湧き上がる! 湧き上がる! 湧き上がる!
湧き上がる! 湧き上がる! 湧き上がる! 湧き上がる!
湧き上がる! 湧き上がる! 湧き上がる! 湧き上がる!
感情──怒り! 悲しみ!
目のなかに宿る、謎の光は、アアッ! 正義!!
拳の皮が破けて、拳が砕けて、血が溢れ出して、斬りつけられて、はらわたがとびだして、痛くて、痛くて──!!
「苦しくともォォ!!」
ひとり、ひとり、また減っていく!!
男たちが、倒れて消えていく。
心が折れたら戦士は立ち上がれないとでも思っていたのだろうか、あさましき血に黒くはらわたの化け物どもも、理解!
この男は立ち止まれども止まれない!
怒りだけで立っている!!
悲しみだけで拳を振るっている!!
「なんだ、こいつは……!?」
「とめられない!」
「とまるつもりがないんだ!」
「さっきまで心壊れていたろうに!」
「どうして心が折れてもなお!」
「ばけもの!」
「ころせない!」
「この男を殺せない!」
「たすけてえ、たすけてえ、ここから出して!」
彼は叫ぶ。
「雨が降ってるんだ!!」
湧き上がる! 湧き上がる! 湧き上がる! 湧き上がる!
湧き上がる! 湧き上がる! 湧き上がる! 湧き上がる!
湧き上がる! 湧き上がる! 湧き上がる! 湧き上がる!
怒り! 怒り! 怒り!
悲しみ! アアア!! ウワアアア!! 感情!!
頭の中が嵐のようにゴチャゴチャと壊れ始めちゃってモォォォォォォォォォォォォォォーーーーレツ!!
「論理の……破綻!!」
彼は男たちを殴り飛ばし、蹴り飛ばしながら、自分の身体に宿る新たな熱と光の二重螺旋を感知!
「苦しいのは……私だけじゃないことくらい、理解しているつもりだ!! 悲しいのは……私だけじゃない!! そんなことくらい、わかっているつもりだ!!」
だからさっさと消え失せろ。
頭の中から消え失せろ。
ここが自分の知る世界なら、世界がこんなに優しいハズがない。
自分のような化け物に、ここまで優しいはずがない。
誰かを苦しめた。
家族より長く生きる。
その罪を知った!
だったらさぁ!!
大罪人になるのもありってものじゃない!?
「私の世界から消え失せろ。そこにいて良いのは、貴様じゃない」




