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ビカットマン  作者: 蟹谷梅次
9 土塊
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 花巻市内、某所、十字路そばの焼肉屋。


「あの姿は一体何!?」

「光の神と融合した姿です」


「光の神!?」

「正確には光の力を持つ神を食った子供の幽霊です」


「あの大きい蜘蛛は!?」

「おそらく愛星友というカルトの差し金です」


「愛星友って!?」

「あまり関わり合いにならないほうが良いかと思われます」


「君はなぜ奴らと戦っているの?」

「人類の自由の為と、贖罪のためです」


「贖罪?」

「私はれんじゅうが信仰する神です」


「え?」


 …………。


「テレビでも何度かやっていたから聞き覚えがあるでしょうが、私の本当の名前は、異態肉彦といいます。れんじゅうが、現人神と祀りたがっている神です」

「事情があるんだよ!」


 優心が間に入り、それに続いて朝飛も割って入る。


「こいつの親父が異態家っていう、カルトのケツ持ってる祓い屋の生まれなんだけど、その親父自体はそういうのが嫌になって、異態家を抜けたんだ。そしたら愛星友に目をつけられて……」

「愛星友と戦っているうちに死んだんだけど、それがこいつが生まれる一年後くらいなのかな、そのあたりで。こいつ自体愛星友とは関わりなんかないし、こいつ自体、自分が異態肉彦だって知ったのつい最近だし……」

「しかし、私が異態肉彦である事実は変わらない」

「お前は黙ってなさい」


 皿に肉を置かれた。


「その為に戦ってるの?」

「はい」

「ひとりで?」

「二人がいます」

「あと一人」

「え?」

「あと一人いる」

「らしいです」

「ふたりも、君みたいにああいうことをしているの?」

「いや……それは、私だけの役割です。怪異だとか、人間だとかを殴る蹴るのは……」

「どうして?」


 意地悪な質問だと思い、朝飛はムッとして口を挟もうとしたが、それより先に彼が口を開いた。


「私だけでいいんです。こんな感覚を知るのは」

「こんな、感覚?」


 彼は、微笑むばかりだった。

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