宮廷に咲く氷花
最新エピソード掲載日:2026/09/15
——笑えば冷たい風が吹き、涙は氷の粒になる。怒りは氷の刃を作ってしまうのです。
天華国の後宮、天華宮に住まう皇后候補の妃、雪花は八歳の時のとある出来事をきっかけに、感情を表に出すことを避けて生きていた。
それは信頼のおける侍女や国の頂きに立つ帝にも同じ。どんな人にも表情を崩さず、靡かず、孤独を貫く雪花を人々は「氷の妃」と呼び、敬遠していた。
しかし、雪花は別に心が無いわけではない。
表情が変わらないだけで、悲しみも苦しみも怒りも感じられる。
「わたくしの力で誰かを傷付けるのなら、自分が我慢したら良い」
そう思っていた雪花の前に現れたのは、遊学から帰ってきた帝の弟、春陽だった。
どんな雪花も受け入れ、あたたかく見守ってくれる春陽の存在に、雪花は少しずつ心を開いていきーー
なぜ、雪花は感情を出せないのか。
春陽との出会いが凍っていた雪花の心を溶かしていく。
これは、自分の感情を閉じ込めていた氷の妃の心が、ゆっくりと雪解けしていくお話。
◯以前投稿していた『天華宮の氷の妃』を改稿しました!