ゲームの概要 ①
GIANTGRAM2000 全日本プロレス3 栄光の勇者達。
この作品は、株式会社セガが手がけた「全日本プロレス」シリーズ3部作の最終作である。
全日本プロレス3部作とは、以下の3タイトルを指す。
- 全日本プロレス FEATURING VIRTUA
- GIANT GRAM 全日本プロレス2 IN 日本武道館
- GIANTGRAM2000 全日本プロレス3 栄光の勇者達
この中でも初代となる 全日本プロレス FEATURING VIRTUA は、AM1研で開発され、株式会社セガから発売された。
ここから、全日本プロレスシリーズの歴史が始まったわけである。
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## AM1研という“生みの親”について
AM1研とは、かつて株式会社セガに存在した
第1AM研究開発部(第1アミューズメント研究開発部) のことである。
「AM1研」という呼び方は、その通称(略称)である。
AM1研のゲームと言えば、私の中では以下のタイトルが真っ先に思い浮かぶ。
- 忍 -SHINOBI-
- 獣王記
- ゴールデンアックス(戦斧)
- ダイナマイト刑事
個人的には、AM1研は“アクションゲームの総本山”というイメージが強い。
良質なアクションゲームを数多く生み出した部署であり、その技術力は当時のセガの中でも屈指だった。
株式会社セガの全日本プロレスシリーズは、このAM1研が主導したプロジェクトである。
『バーチャファイター』のキャラクター(ウルフ、ジェフリー)が参戦しているため、AM2研の作品と思われがちだが、実際にはAM1研が企画・開発を主導したタイトルである。
(実開発は、セガと関係の深かった「スカラベ」という開発会社が担当している)
- 開発元:セガ第一研究開発部(AM1研)
- 発売元:株式会社セガ
『リミックス』や『ダイナマイト刑事』で3Dアクションのノウハウを蓄積したAM1研が、その技術を応用する形でプロレスゲームへ参入した――これがシリーズ誕生の背景である。
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## AM1研がプロレスゲームへ参入した“技術的な経緯”
ここからは、私なりに勝手に独断でまとめた話になる。
セガサターンおよびアーケードには、
『バーチャファイター リミックス』
というタイトルが存在した。
この『リミックス』の開発において、AM2研からAM1研への直接的な技術交流が行われた。
実はこの作品、オリジナル版を作ったAM2研ではなく、AM1研が開発を担当している。
その過程で、セガの3Dゲーム開発史において非常に重要な技術的交流と成果が生まれた。
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### 1. AM2研のプログラムをAM1研が解析
初代セガサターン版『バーチャファイター』は、突貫工事で移植されたため、
ポリゴン欠けなどの問題を抱えていた。
そこで、テクスチャを貼り付けてリメイクする『リミックス』のプロジェクトが立ち上がったが、
多忙を極めていたAM2研に代わり、AM1研が開発を引き受けることになった。
AM1研のスタッフは、AM2研が作った初代のソースコードを譲り受け、
それを読み解きながら開発を進めた。
これが実質的な強力な技術交流となった。
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### 2. セガサターンの「救世主ライブラリ」誕生
AM1研は『リミックス』開発の過程で、AM2研のプログラムにあった3D演算のバグを修正し、
さらにセガサターンの強力な機能である「回転BG面」をリング描画に組み込むなど、
プログラムを大幅に最適化した。
この時、AM1研が共通化して整理した3Dプログラムのコードが、
のちにセガサターン標準3D開発ライブラリ
SGL(Sega Graphics Library)
のベースになったと言われている。
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### 3. AM1研自身の3D技術が大躍進
『リミックス』開発でAM2研の3Dノウハウを吸収・発展させたことで、
AM1研の3Dゲーム開発能力は一気に跳ね上がった。
この経験と技術的蓄積、そして完成したSGLがあったからこそ、
AM1研は以下のような3D名作を次々と生み出すことができた。
- ダイナマイト刑事(初の本格3Dアクション)
- ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド(3Dガンシューティング)
そして忘れてはならない、我らが全日本プロレスシリーズの初回作――
- 全日本プロレス FEATURING VIRTUA
は、こうして生み出されたのである。




