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第61話『二人の冬花』
『だって、紫夏はわたしの妹なんだから』
姉妹は深夜にこっそりと演技の練習をしていました。
『うん、紫夏の演技完璧だわ。わたしそっくりね』
『うん……お姉ちゃんの教え方が上手いからだよ』
妹の演技は完璧だった。
だから、姉はこんな提案をしてしまった。
『ねぇ、紫夏。明日から三日間だけ、わたしと入れ替わってみない?』
『えぇ!? そんなの無理だよ……きっと、直ぐにバレちゃうよ……』
妹が姉を演じ、姉も妹を演じる。
たった三日だけ、姉妹の入れ替わり。
最初はほんの少しの姉の思い付きだった。
だけど、あたし達は入れ替わった。
『あたしも頑張るから……紫夏も頑張ってね』
『お姉ちゃん……うん、わたしも頑張るね!』
あたし達は自分の代わりに、私達を演じることにした。
『あたしは紫夏の代わりに、わたしを演じる』
『わたしは冬花の代わりに、あたしを演じる』
誰かが気づいたら、そこで終わりという演技の練習のつもりだった。
『冬花の演技がバレるまで』
『紫夏の演技がバレるまで』




