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第53話『幽霊を調べてみよう』



 僕達は話し合った結果、とりあえず、ボクっ子をみつけた方が手っ取り早いのではないか? ということになり――



「ニャー? ニャー? にゃにゃー?」

「にゃーんです……えーと、にゃやーんです!」

「にゃー? ボクっ子どこにゃーん?」



 ボクっ子の幽霊を探しに河川敷に来ていた。

 因みに、ボクっ子と出会った時を真似して迷子の子猫のマネをしているのだが……



「にゃ、にゃー……ですか?」



 子猫のマネをする僕や彼女につられて、冬花さんも恥ずかし気に子猫の泣き声を真似しているのだが、これがなんというか非常に……



「何だろう清楚だ」



 その時不意に冬花さんの靴ひもがほどけかかっているのが目についた。



「冬花さん、靴ひもがほどけかかってますよ」

「あ、すみません」



 そう言うと、冬花さんはちゃんとしゃがんで丁寧に靴ひもを結び直す。

 本当のあのボクっ子と姉妹だとは思えないよな。



「しっかり知っているんですね」

「いえいえ、こういうの演技に良くないといいますから」

「それを言うのなら縁起が悪いでは?」



 なんか、今の冬花さんの良い方だとまるで『演技に良くない』みたいなニュアンスだったな?


 もしかして、僕が知らないだけでそういう言葉があったりするんかな?

 しかし、僕のその不安は冬花さんが直ぐに否定した。



「あ、そうですよね! ゴメンなさい。つい……」



 なんだ。やっぱりただの言い間違えか。



「ん?」 ツンツン



 すると、なんか服の袖を引っ張られる感覚がしたのでそっちを見ると何故か首に巻いた白いマフラーを握りしめながら、ちょっと頬を膨らませて不服そうな顔をする彼女のモモカがいた。



「サトルくん……」

「何だよ。どうかした?」


「にゃーです」

「いつも通りだ」



 別に、何ともない猫のマネだ。

 すると、今度はモモカが冬花さんに同じような仕草をするように頼んだ。



「冬花さん」

「にゃ、にゃあー」



 うん、実に見事な『迷い猫』の姿だ。



「冬花さんのは実に『それ』だよ」

「一体、私は何がダメなんですか!」



 何が違うと言ってもね……



「モモカは、実際に何も迷ってはいないからな」



 もう彼女の迷いは僕が全て受け止めている。だからどうしても彼女の迷い稲子の演技は嘘くさく見えてしまうのだ。



「それを言われたら卑怯です」

「いてっ!」



 怒ったモモカは首に巻いていた白いマフラーで僕を叩いて来た。




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