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第15話『理想の娘』


 普通の学校とは何だろう?


 今になって考えてみると、わたしが通っていた小学校はふつうでの小学校では無かったと思う。


 何故なら、わたしが通っていた小学校は、いわゆるお嬢様小学校だったから。


 小学校に通うためといって、ママは幼稚園からわたしに家庭教師をつけてた。

 制服は小学校もあるものだと思っていた。

 教室は男女別々が当たり前だと思っていた。


 ママはそれが『ふつうの学校』だと言っていた。だから、わたしもそれが『ふつうの学校』だと思っていた。


 そして、小学校とは別に塾と習いごともするものだと思っていた。


 お勉強の塾と、ピアノの習いごと……

 ママがそれが『ふつう』だからと言って楽しそうに周りの大人《他人》に言っていた。


 だから、わたしもママのいう『ふつう(良い娘)』を目指した。


 ママのいうとおりに……

 ママの理想の娘でいようと思った。


 それが、わたしの知る『ふつう』だから。



 ……だけど、わたしの知る『ふつう』は少しだけ息苦しかった。



『桃ちゃんは、良い子だから♪』



 それでも、わたしはママの理想の娘でいたかった。




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