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第13話『彼女の部屋』


*前回のあらすじ、お嬢様な家の彼女の部屋は立派な汚部屋だった。



 ナンジャこれ!? き、きったねぇええええええええええええええええええええええええ!?!?


 それに、同じ家の中なのに下の階とは全く部屋の雰囲気が違う。


 玄関からリビングは本当にお金持ちの家という感じだったのに、この部屋の雰囲気は服や本が散らかっているというのもあるのだが……



 これは『お嬢様の部屋』というよりは……



「えへへ……やっぱり、引きました……?」

「うん、まぁ……」



 そう、言うならば勉強部屋だ。



 正直、何かを期待していたのかというと嘘では無いが……何か期待を裏切られた勘が半端ない。


 しかし、この部屋よく見ると、うーん……。


 散らかっている本は参考書の類とたまに小説や漫画が数冊……

 そして、本棚には本の代わりに降水や化粧品が置かれその間には可愛い猫のキャラクターのフィギュアが飾ってある。


 そして、驚いたのは床に散らばっている衣服に視線が奪われて気づかなかったのだが、壁にはギターが一つ立てかけられえていた。


 まぁ、そのギターも衣服をかけるスタンドがわりにされているので、最初はただの洋服掛けかと見間違えたのだが……



 ……うん、多趣味な部屋だな。



「てか、ギターも弾くの?」

「えっと、ピアノよりは好き……かもです」



 それは本当に好きなのだろうか?


 僕が彼女の答え方の違和感に首をかしげていると、彼女が付け足すようにその理由を教えてくれた。



「その……ピアノはママが勧めるから……始めました……」

「じゃあ、ギターは?」


「その……自分でやりたいと思って……」

「なるほど……」



 なんか一瞬、彼女の闇が垣間見えた気がした。


 気まずいので少し別のものに触れて話題を変えよう。



「えっと……あのフィギュアは?」

「かわいいですよね!」



 それは、本棚に置いてあった猫のキャラクターのフィギュアだった。


 最初はそう言うのが好きなのかとも思ったが、その割には参考書の棚とは別にアニメのキャラクターフィギュアが一個だけしか置かれていないのが気になったのだ。



「本当はこういうのもっと飾りたかったんです」

「じゃあ、何で一個だけなの?」


「ママに見つかるの嫌なんで……」

「あ……」



 何だろう。また一つ彼女の闇を垣間見てしまったかもしれない……。



「それは……勉強しないといけないから?」



 そんな質問が出たのは、この部屋が参考書だらけだからだろうか?



 参考書と言っても、どれもが辞書なみに分厚いものばかりで僕にはよく分からないモノばかりなんだけど……なんなら、まるで大学の赤本のようなものまである。


 本当に高校受験用か?


 もしかしたら……



「この参考書って、大学受験用だったりするの?」

「それは……ですね」



 そして、僕は……ついに、彼女の本格的な闇に触れてしまった。




「わたしは、高校受験に失敗したんです」





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