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ソーダ水
ソーダ水泡のまにまに浮かび来る
父と見ていた夏の日差しは
2023年抒情文芸秋季号佳作 選者 米川千壽子
幼い頃関西の田舎に住んでいました。父が当時販売されたばかりのスバル360を買い私たちを乗せてくれました。クーラーなんてありません。夏でしたから車の中は猛烈に暑いです。そんな時、入ったお店で飲んだのがメロンソーダでした。私にはめったに飲めないごちそうでした。お行儀の悪い僕は氷をハンカチにくるみ、車内に持ち込みチューチュー吸っていました。それほど暑かった日だったのです。ソーダ水を見るとあの頃がなぜかとても懐かしく思え、句にいたしました。不愛想な父なりの家族サービスだったのです。




