↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
サムライの格好で異世界に来たんだが  作者: 志村けんじ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

57/58

新たな旅立ち

♢


 そうして、数日間滞在した村を出立する。


 これまでは、身体の中にリッチのフィラクトリー (魂の器) があったクレアが、その気配を感じて目的地を定めていたが、これからはそれを封じ込めた脇差《わきざし》を持つ少年が、その目的地を定める。


 但し、それは少年がその気配を感じているというよりも、脇差《わきざし》が少年に教えてくれているといった方が正しい。


 それは言葉で教えてくれているというわけではないが、少年はそれを感じるのだ。


「よし。それじゃ、行こうか。まずはあっちの方角へ」

 そう、少年が乗った馬を先頭にして、クレアが乗った馬を護るように、ビクトルとヒューゴが乗った二頭の馬が後に続く。


 クレアは、前を行く少年の背中を見て、これまでとは違う不思議な安心感を感じていた。


 クレアは、馬を少し前に走らせて、十兵衛の乗った馬の隣に並べる。


「ねぇ、十兵衛。あなたはリッチのフィラクトリー (魂の器) を持っていて、怖くないの?」

 そうクレアは聞いた。


「えっ? どうして怖いの?」

 少年はそう聞き返す。


「だって、フィラクトリー (魂の器) があなたに何かしてくるかもしれないでしょ」

 そうクレアは言った。


「あぁ。そういうことか。でも、大丈夫だよ。刀《カタナ》が絶対に護ってくれるさ」

 そう少年は、何事もないように言った。


「確かに、それはわかるわ。見てて思うもの」

 そうクレアは言う。


「それにリッチのフィラクトリー (魂の器) の一つを脇差《わきざし》に封じ込めたあとに、刀《カタナ》がオレにいろいろと教えてくれているように感じるんだ」

 そう少年は言う。


「その教えてくれているっていうのは、どんな?」

 そうクレアは聞く。


「どんなって。そんな何かを語り掛けてきてるわけじゃないけど、この刀《カタナ》や火縄銃の本当の使い方を教えてくれている気がする」

 そう少年は、何か確信でもあるかのように言った。


「ふ~ん。その何かを感じるっていうのは、あなたにしかわからない独特の感覚なのかもね」

 そうクレアは言った。


「まぁ、そこは本来の所有者であるオレにしかわからないことなのかも」

 そう少年は、少し冗談交じりに笑って言う。


「そうね。それしかないわね」

 そうクレアも、笑って答えた。


「それでクレアの方はどうだい?」

 そう少年は聞く。


 その少年が聞いたのは、クレアの魔法の感覚のことである。


「そうね。あのあと、ずっとわたしの魔法ことについて考えてみたわ。何をどう魔法に集中すればいいのか」


「それで何かわかった?」

 クレアが言ったことに対して、少年は聞く。


「それはまだわからないけど、あなたと同じように、魔法のチカラを感じることが大事だと思うの」

 そうクレアは言った。


「なるほどね。それなら、常に感じられるようにしておいた方がいいよ」

 そう少年は答えた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。