新たなる事実
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このあとクレアたち四人は、数日この村に滞在することにした。
それはこのアークウィザードに襲われたこの村の安全を確認するためでもあり、これまでの溜まった疲れを、少し癒したいというのもあった。
「湯を沸かしましたので、風呂に入られてはいかがですか」
そう村人が言ってくれた。
「そうね。ありがとう。十兵衛、先にどうぞ」
そうクレアは言った。
「いや。そういうのは普通クレアからでは。クレアが先に入ってよ」
そう少年は言う。
「ダメよ。あなたはこれからも、わたしたちの要になるんだから、あなたから入って」
そう言われる。
「それじゃあ、遠慮なく。クレア、悪いんだけど、刀を見ててくれないか」
そう言って少年は、腰帯から大刀と脇差を抜いて、クレアに手渡す。
「わかったわ。しっかりと見てるわね」
少年の持つ刀二本と火縄銃が、少年以外に使えないことは、最初のときからもうわかっている。
しかし、少年以外には使えなくとも、盗られる可能性はゼロではない。
それなので、少年はそう頼んだのだ。
「それじゃ、先にお風呂もらうね」
そう少年は言った。
「ごゆっくり」
そうクレアは言う。
そして、そのまま少年が風呂に入りに行こうとしたとき、大刀の鞘を持ち、たまたま柄を握ったクレアが、刀を鞘から少し抜いた。
「えっ!?」
それを見て、少年は驚いた。
刀は確かに、少年以外には抜けないはずである。
それが、クレアには抜けた。これは一体どういうことなのだろうか。
「ごめんなさい。十兵衛」
そうクレアは謝る。
そういえば、クレアが少年の刀を持ったのは初めてのことだし、少年は自分以外に刀が抜けないことも、この三人に話したことはない。
それなのでクレアは、単に少年の刀を抜いてしまったことに対して謝ったのだろう。
「いや……。それはいいんだけど。あのさ、クレア。もう一度、刀を抜いてみてくれないか」
そう少年は言った。
「えぇ、いいけど。それがどうかしたの?」
そう、クレアは聞く。
「取りあえず、もう一度やって見せてくれないか」
そう少年は、真剣な表情で言った。
「わかったわ」
そう言ってクレアは、刀を全部抜いてみせる。
これでクレアにも、少年の刀が抜けることがわかった。
「それじゃ、クレア。刀を鞘に戻して、今度はビクトルとヒューゴも同じことをして見せてくれないか」
そう少年は言った。
まず、ビクトルが鞘から刀を抜こうとするが、幾ら力いっぱい刀を抜こうとしても、まったく抜けない。
それは次にやってみたヒューゴも同じだった。




