未来
話してる二人は錬金術師と魔術師は仲が悪いを読めばわかるよ!
「帝国の内乱の話ですね。前に聞いた話と大分ちがいます。しかも9日目から人変わってますね。っていうかウォルターやアーヴェルって生きてるんですか?」
私は錬金術の師匠であり、お勉強の先生でもある血のつながらない兄に答える。
帝国の内乱については既に聞いたことがあり、それは錬金術師の側から見た話で今回は魔術師協会側から見た話だった。
錬金術師側の話ではウォルターは戦争を止めようと各地で活躍した人物でアーヴェルとの師弟関係もなく、アーヴェルは戦争中にポーラに殺害されウォルターは責任を取り戦争後の混乱を鎮めるために処刑された。
ディエゴはポーラとサラの作った国に行く事を拒んだ月の民の残党を率い逃亡生活の後殺されたという。
「僕も本当の所は分からないよ。ただ曲がりなりにもその時代の最強の魔術師がそう簡単に死なないというのは確かだね。いくら自ら処刑されたと言っても人間そう簡単に覚悟は決まらないし、魔術師協会側のいうウォルターのように暗躍するための狂言という可能性もあるよ。」
お兄様の昔の師匠はドナという人だった。
ウォルターの弟子、大悪女サラの姉弟子。
ドナは世界屈指の魔法使いと言われていたけれどそれは大悪女サラ達が行方不明、ウォルターやアーヴェル、その他にも主要な魔法使いが複数死んだからだ。
そして私は気づいている。
お兄様にはもう一人師匠がいる。
ウェンディ お兄様にとって少年期の青春そのものだった女性。
お兄様の両親が魔法使いに殺され魔法使いの道を自ら閉ざした事で師弟関係の解消どころか会いもしなくなった女。私の女のカンが言っている。
お兄様は少年ながらにウェンディを恋していた。
お兄様の両親はお兄様を庇って魔法を受け死亡した。
私はその後お兄様に見つけ出された人造人間だが世界を滅ぼす呪いがしこまれている。
お兄様の両親はお兄様を庇ったけれど普通の人間が庇った所で魔法は全く減衰しない。両親は消滅しお兄様には魔法は実質直撃したが、お兄様はその上で無傷だった。
きっとウェンディはサラの偽名、最初の記録者の言う通り私を救うためお兄様とサラは争いお兄様と私は死ぬ。けれどそれはお兄様とサラが恋人になった未来。
お兄様には今ハンナと言う素晴らしい恋人がいる。
だから未来はかわり始めた。
お兄様の両親はきっと本当にお兄様を守ろうとした。
内戦時最強の魔法使いサラを相手にさえ守った。
そういえる日をめざしている。
私はそう願わずにいられない。




