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斜光  作者: 生神真原
3/3

午後九時

私は嫌いが嫌いだ。


普段通りの静けさを

取り戻しつつある午後九時。

この時間になって空間に溶け込む。

私は孤独を肌で感じるんだ。

君の感覚が抜けていく

寂しさを孤独で塗りつぶす。


これはきっと私のせいだ。

嫌いを積み重ねた事への罰だ。

天邪鬼に生きてきた私が背負うべき贖罪だ。

こんな私の事を君に早く伝えていたら

君は私を邪魔に思うんだろうか。

どれだけ君を思っても

君はそこにもここにもいない。

今も心は一人と一人のまま。


全てを嫌った私は

あの日の嫌いから目を背けたい。

どれだけ月日が経っても

私の嫌いからは背けられない。

時間は、月日は、季節は、

無口にその歩みを進める。

今日は君が眠ってから何度目かの夏祭りだ。

私は君からの手紙を読み返し

君への手紙を書き殴る。


今年の夏はいつかの夏を思い出し

私の存在と君の存在を否定する。

今日はあの日の私の命日だ。


この作品で3部完結です。

ここまで読んでいただきありがとうございました。感想もお待ちしております。



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