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午後八時
あの日が嫌いだ。
日は地平線に隠れて
涼しさが包み込む午後八時
飲み込まれそうな夜空に
花火が咲き始めるころ。
私はふとに君の姿を思い浮かべると
君の通る声が聞こえる気がして
音の方に耳を傾けても
君は花火の音に隠れてしまう。
この花火はきっと君だ。
花のように空を彩る君の鱗片だ。
君のせいだ。
私は忘れられないのだ。
夏祭りも、この街も、
花火も、夏も、
君も、私も嫌いだ。
嫌いなんだ。
嫌いだと思いたいのだ。
この祭りが終わったら
私はきっと泣いてしまう。
そんな欠けた悲しみを押さえるように
今だけは君のそばにいるような
静寂な気持ちに包まれていたいんだ。
この作品は3部構成となっております。
よろしければ3作とも呼んで頂けると幸いです。
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