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婚約破棄→国家消滅(原因:俺)  作者: はるかに及ばない


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4/10

人、消えてない?

数日後。

 王都。

 静かだった。


「……」


 ラーハルト、街を歩く。


「……人、少なくない?」


 普通に気付いた。


「いやそんなことは……」


 取り巻きA、否定しかけて。

 周囲を見る。


「……少ないですね」


「だろ!?」


 露店、減ってる。


 馬車、減ってる。


 人、減ってる。


「なんで?」


「分かりません」


「分かれ!!!!」


■さらに観察


 歩く。

 閉まってる店。

 張り紙。


『新首都へ移転しました』


「……」


 別の店。


『こちらも移転しました』


「連鎖!!!!」


 さらに別。


『もう全部移転です』


「雑!!!!」


■現実


「……これ」


「人、流れてない?」


 取り巻き、誰も否定できない。


「どこに?」


 一斉に答える。


「大公家領都です」


「そりゃそうだよな!!!!」


■伯爵家


 その頃。

 エルフォード伯爵家。

 応接室。

 空気が終わっていた。


「……どういうことですか」


 マリア、震える。

 目の前には書類。

 父である伯爵は、無言。


「読め」


 短い。

 読む。

 止まる。


「……え?」


 もう一回読む。


「……え??」


 三回目。


「……え????」


 理解拒否。


■内容


 簡単だった。

 借金、回収。

 以上。


「……え?」


「我が家のワインを作っているぶどう畑は?」


 震える声。


「差し押さえられた」


「軽い!!!!」


■解説


「お前が遊んでいた間に」


 伯爵、冷静。


「王都の経済は死んだ」


「え」


「人が消えた」


「え」


「金が消えた」


「え」


「支払いが止まった」


「え」


「借金が残った」


「え」


「終わりだ」


「まとめ方!!!!」


■さらに


「……でも」


 マリア、まだ粘る。


「うちは名門で……」


「担保にしただろ」


「え」


「ぶどう畑」


「……あ」


 終わった。


■王城


「殿下!!」


 報告が飛び込む。


「伯爵家の領地が――」


「没収されました」


「何で!?」


「借金です」


「現実的!!!!」


■理解


「……ちょっと待て」


 ラーハルト、整理する。


「人がいなくなって」


「金がなくなって」


「借金が残って」


「土地を取られた?」


「はい」


「綺麗すぎる!!!!」


■核心


「……なあ」


「はい」


「これ、戦争じゃないよな?」


「はい」


「じゃあ何?」


 一拍。


「市場でございます」


「怖っ!!!!」



 その日。

 伯爵家は。

 戦うこともなく。

 市場に敗北した。



■おまけ


王太子:

「剣で負けるなら分かる」


側近:

「今回は金です」


王太子:

「だれかお金貸して!!」

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