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婚約破棄→国家消滅(原因:俺)  作者: はるかに及ばない


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2/10

騎士団、無くなりました

翌日。


 王都はいつも通りだった。


 パンは焼ける。

 人は働く。

 馬は走る。


 ――平和。


 昨日のアレ、何だったの?ってくらい平和。


「いやー昨日はスッキリしたな」


 ラーハルト、上機嫌。


「完全勝利でしたね、殿下」


「正義が証明されました」


 取り巻き、全員ポジティブ。


 唯一。


「……あの」


 騎士団長の息子、レオルドだけが顔色悪い。


「どうした?」


「騎士団が……静かすぎませんか」


 沈黙。


「は?」


 ラーハルト、理解してない顔。


「普通こういう時、王家を守る動きがあるはずで……」


「いやまあ、あるな」


「でも昨日から」


 一拍。


「……誰も来てません」


 全員、ちょっとだけ考える。


「……まあ」


 取り巻きAが言う。


「休みじゃないか?」


「騎士団が!?」


「たまにはあるだろ」


「ねえよ!!!!」


 正論だった。

 その時。

 扉が開く。


「レオルド様!!」


 使用人が飛び込んでくる。

 顔が終わってる。


「どうした」


「至急、お戻りください……!」


「何があった」


 一瞬の間。


「騎士団が」


 全員、息を止める。


「解体されました」


「は?」


 空気、固まる。


「本日付で廃止」


「指揮権は統合軍へ移管」


「……」


「……」


「……え?」


 ラーハルト、処理失敗。


「いやいやいや」

「騎士団だぞ?」

「はい」

「王家の?」

「はい」

「それが?」

「なくなりました」

「軽いな!!!!」


■レオルド


「……では」


 震える声。


「我が家は……?」


「騎士団長職は廃止されました」


 一拍。


「役職、消滅です」


「……」


「……え?」


 理解が遅れてやってくる。


「俺、何になるの?」


 誰も答えない。

 答えがないから。


■王太子


「落ち着け」


 ラーハルトが言う。

 まだ余裕。


「これは再編だ」


 ドヤ顔。


「すぐ戻る」


 その場の全員。


(戻らない)


 全員分かってる。

 でも言わない。


「……そうだよな?」


 ラーハルト、確認する。

 使用人。

 ゆっくり首を振る。


「戻りません」


「即答!!!!」


 その日。

 騎士団は消えた。

 戦いもなく。

 抵抗もなく。

 ただ。

 業務として処理された。



■おまけ


王太子:

「騎士団って無くなるもんなの?」


側近:

「初めて見ました」


王太子:

「俺も!!!!」

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