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67. 権力への嘆願

67. Plea for Power


この書簡がどれほどの効力を持つのか、僕にはまるで検討がつかなかった。

だが少なくとも、こうして手汗を滲ませて、握りしめているだけでは、何の歩みも齎さないのは確かだ。


この時ばかりは、自分が上に立つものとして身分を偽っていて良かったと思った。

全ては、優秀な部下たちが、円滑にことを進めていてくれる。

もし、新たな書類にサインを求められでもしたら、どうしようかなどと不安がっていたのだが、印すら押す機会すら、与えては貰えなかった。

僕は、黙って両手をマントの中に仕舞い込み、手持ち無沙汰に傍観していれば良い。

話は、とんとん拍子に進んでいた。


既に、謁見の日程も決まったようだ。


明日の早朝らしい。

起きられるだろうか。こちとら、先日から一睡もせずに、悪夢のような光景を見守り続けていたのだ。正直、丸一日眠り続けて、昼間にのんびりと目覚めるぐらいでも足りないぐらいに、疲れ果てていたのに。


ただ、雰囲気からして、僕の方から急がなくて良いと寛大さを示す状況でも無さそうだったのだ。

何と言うか、エマを筆頭に、一丸となって、僕の嘆願を叶えようとしているような連帯感があったのだ。


「ご領主様が、この国を憂い、自ら動こうとしていらっしゃるのです。」


ヴェルナーは、自分が新たな命令を下すのだとでも思ったのか、働きぶりを素直に評した呟きに、肩透かしを喰らったように目を瞬かせた。


「我々が身を粉にして働かぬ理由が、一体どこにありましょう?」


「ご領主様、ご立派に当主として成長されましたこと、大変悦ばしく感じております。」


「貴方様が受けた試練が、きっと領主としての自覚を育み、此処まで成長させたのですね。身勝手にもそう考えてなど、致しております。」


「そうか…そうかも、知れないな。」


前々から感じていたことではあったが、余程、Sebaという男は平静の素行が悪かったと見える。

本当に、何もしなかったのだろう。行くところまで行った、事勿れ主義。

ずっと、あの地下世界の玉座から見える景色を、愛していたのだろう。


だが、だからこそ、引っかかるのだ。

僕が商業区域の表通りで見かけた、群衆に愛を振り撒く、もう一人の、新たな領主の姿。


彼は何故、自ら外の世界を歩き、同じ舞台に登壇することを選んだのだろうか。

Fenrir様が、まだ僕を選んでくれているという確証が持てない中では、これから待っている謁見と言う名の、いよいよ僕の化けの皮が剥がれかねない公開処刑よりも、気がかりなのだ。


衣装も、煌びやかで、より重たく、身動きが取れないものに取り替えられた。


ようやく板に着いてきたかなどと自負したそれとはまるで別物だった。

黒を基調とした長外套は、光を吸い込むような重たい質感をしていて、僅かな動きにすら鈍く艶を返す。ベルベットか、それに類するものだろう。


肩口には、灰色の毛皮があしらわれていた。

狼のものだ。触れずともわかる。野に生きる獣のそれではなく、丁寧に選び抜かれ、均された毛並み。温もりを与えるためというよりも、誇示するための装飾だ。


胸元には、細い銀の鎖が幾重にも渡されている。

飾りにしては軽すぎるそれが、却って妙な存在感を放っていた。まるで首輪の代わりにでもされたかのように、静かに喉元を締め付けてくる。


裏地は深い紅。

動くたびにちらりと覗くその色が、外套の黒と対照的に、妙に生々しい。


暖かい。

だがそれは、安息を与える類のものではなかった。

包み込まれているというより、押さえつけられているような感覚。重さそのものが、役割を強要してくる。


これを纏う者は、逃げ場を持たない。



「ふぅー…」


室内でこれを身に纏っていると、すこし顔の周りが汗でてかってくる程だ。地下牢で過ごすのには、とても快適そうだが、裾が長すぎて、死骸を引きずってしまうか。

このままベッドに転がったら、余りの心地よさに包まれ、あっという間に眠ってしまう自信があった。


ともかく、儀礼的な礼服が必要なほどには、改まった場であることは確かだった。

当然だ。国王陛下への謁見。しかし、余りにも現実感が乏しい。

神様と、狼と、あれだけ言葉を交わしておきながら、それは無いだろうとは思うのだが。神々の前では、所詮同じ人間が相手、そう腹を括れるなら苦労は無い。


「ご領主様、ご準備は整われましたか。ああ、大変お似合いでご。陛下謁見の場に相応しいお姿でございます。」


「う、ん…」


「こうしてじっくりお目にかけますと、お父上の面影がやはりございますね。」


「ど、どのあたりが、だ…?」


それは、余りにも目が腐っているでのは無いだろうか。


「その、根はやはり緊張されている部分にございます。神経質でしたから、大事な戦の際は、固く唇を結んでおられたもので。いえ、決して悪いことではございません。」


「大丈夫、きっとうまく行きますよ。ご領主様の勇気は、必ず実りますとも。さあ、お嬢様もお待ちです。ご案内いたします…」


「……。」







僕らがいたキープから、さらに天閣へと向かう。

道中は、馬車だった。王城内部の移動にも、距離がある場合には頼ることになるのだ。


「ようこそおいでなさった。陛下がお待ちでございます。」


そこは、地上から切り離された空間だった。


広間の壁面はほとんどが窓で占められている。

異様なほどに大きい。人の背丈など容易く呑み込む高さの硝子が、外界をそのまま切り取っていた。


見下ろせば、ただでさえ朧げだった街並みが更に遠い。

辛うじて確認できた人の営みは最早、動いているのかさえ判然としない。

あの中に、確かに血と泥に塗れた現実があるはずなのに、それはここからでは、まるで別の世界の出来事のように感じられる。


ふと、視線の高さに白いものが流れた。


雲、か…?


空が、近すぎる。

いや、違う。ここが、高すぎるのだ。


微かに、風の音が混じる。

完全に閉ざされているはずの空間に、どこからともなく忍び込んでくる気配。静寂を破るほどではないが、確かにそこにある。


そして、匂い。


甘い。

強すぎるほどに焚き込められた香が、肺の奥にまで入り込んでくる。花のようで、どこか薬のようでもある。長く吸い込めば、思考が鈍りそうなほど濃い。


不意に、理解した。


ここは、地上の戦火の匂いが、一切届かない場所だ。


血の臭いも、焼けた木の焦げも、死に際の呻きも、何一つ。

だからこそ、この空間は美しい。


そして同時に、決定的に歪んでいる。





ギィィィィ…


「行きましょう、兄上。」


開かれた先の景色に怯まぬよう、僕は一度だけ目をぎゅっと瞑り、マントの内側の布をぎゅっと握りしめていた手を胸元にやって、深呼吸する。

鼻の奥で、錆びた血の匂いが疼く。朝食を食べずにいて、正解だった。


緊張と寝不足で、瞼の痙攣が収まらない。

ヴェルナーに見透かされていたということは、この怯えは、誰にでも伝わっているはずだ。

それではまずい。話術で説得しなければ、僕が欲しいものは手に入らないのに。

ああ、こんなときに、隣に口が達者な賢狼がいてくれたなら。



いいか、ぼろを出さずに乗り切るだけでは、不十分。必要なのは、威厳だ。


カツ、カツ、カツ…


左右に一定の間隔で柱の前に立ち並ぶ騎士たち。彼らの衣装も一層煌びやかなものに塗り替えらえていた。豪華な毛皮をあしらった緋色のマントに、赤と青で描かれた国の紋章盾。あの透明な輝きは、まさか、宝石か?

とても戦場で敵の切先に向けて差し出せるものでは無い。儀式用の装いであることは確かだ。


そして、彫像のように動かないかれらの裏手で犇く、貴人たち。


周囲の衣装は、僕の纏うそれ以上だった。

白と金に塗り固められた衣装。過剰な宝石。意味を持たないほどに膨れ上がった装飾。

肩に掛けられた毛皮は、雪のように白い。狐か、あるいは獅子か。もはや判別もつかない。


どれもが、美しい。

そして同時に、息苦しい。


この場では、富と権威が、ほとんど同じ意味を持っているのだと、嫌でも理解させられる。


女性は、扇子で顔を隠し、興味深げにこちらを注視している。

男性は、何方かと言うと、僕の装いとは趣を変えていた。彼らの役職が、大臣だとか、より実務的なそれの為にこの場に臨席していることが伺える。


「……。」


間が悪い。

言わば、想像しうる舞踏会を休憩したような空間に、僕らは通された。

一段と、ざわめきが落ち着く。


この中に、どれだけ、Sebaと旧知の者がいるだろう。

その中の何人が、僕に再会の喜びの印として、握手を求めに来るだろうか。


一人もいないだろうことを願った。

いや、そうだと確信した上で、とった行動でもあるのだ。

少なくとも誰も生まれ変わりの僕の風貌を訝しむ者はなく、内側の変化は寧ろ歓迎されるものなのだ。


大丈夫、きっとうまく行く。




夥しい冷ややかな視線に耐え、広間の中央まで進みでる。


「……?」


最奥の玉座には、誰もいなかった。

それは、そうだ。玉座それ自体が、僕の目の前には無かったからだ。


壁一面に垂らされた、紫の暗幕。それがあるだけ。


突如、隣に居た筈のエマが視界から消える。


跪く時の礼儀作法とか、勿論何も知らなかった。

隣に妹が居てくれなかったら、緊張してその場に立ち尽くしてしまっていたかも知れない。


彼女に倣って、僕も礼儀正しくマントの裾を地面に払って広げて跪く。



何が、起こるんだ…?

ちらとだけ、視線を上げた刹那だった。。


「御帳台を開けよ…!」


何処からか、威厳ある声が広間に響き渡った。


「陛下のお出ましである…!!」


両開きに、カーテンが開かれたことに気がついた僕は、慌てて首を垂れた。


「……。」


衣擦れの音が止み、僕は彼方から、声が降るのを待つ。


「久しいな、我が友よ。」


友、とは、文字通りの意味と受け取って良いものだろうか。

博愛の証としてか、本当に盟友であったのか。今は思いを巡らせている時間はない。


「遥々、僻境より、良くぞ参った。」


「お目にかかれて、至極光栄でございます。陛下。」



僕は、覚えた通りの台詞を、出来るだけ重々しいと思える口調で並べ立てた。


「…良かろう、友よ。顔を上げよ。」


隣でエマが動いた気配に合わせて、視線をゆっくりと宙へ移す。


「……。」


国王と面識のある人間が、市井に果たしてどれほどいるだろうか。


見上げるほどの高さの王城のバルコニーから手を振る奴の人相など、わかるはずもない。笑顔で群衆に愛を撒いていたのかさえ、正直疑わしい。


僕は、王様というか、持て囃されるだけの存在が嫌いだったことを思い出した。


「スモルト国王陛下。」


彼は、病的なまでに青白い肌をしていた。

そして、僕よりも少し年上に見える程度の若さ。それも威圧的に生やした髭のせいなのかもわからない。

17代目国王が即位したのは、いつのことだ。記憶が定かでは無いが、彼を祝福するパレードが街を埋め尽くしたのは、勿論ヴァイキング侵攻よりもっと前の話だ。


もっと、肉の詰まって、超え太ったそれを期待していた僕は、愚かにも彼の威厳はそれほどでも無いなどと驕り高ぶった。そうでもしないと、震える膝を抑えて鼓舞できないことの裏返しとも取れたが、こういう時に限って、僕は相手の弱点を見抜く、言わば粗探しに余念がなかった。


初対面のSebaに対して、同じような敵意を見せなかったのは、何故だろうと、今になって考える。

決して、オーラの類を纏っていなかったという訳では無い。気品ある所作は、市井の民が身につけられるそれではなかった。奴隷として、首輪に繋がれた彼を目にしたことが無いというのも大きいだろう。


しかし一番は、まだ彼の志を知る前の僕は、二人ともを、Fenrir様が選んでくださっていると、人好しにも勘違いしたことにあるのだろう。


今はもう、政略を超えた、神座の足元とでも呼ぶべき、取り合いだ。

絶対に、譲るわけには行かない。


「それで…」


「マルボロ家の残党が、何の用かね。」


「……。」


壁際に屯する貴族たちから、控えめな笑いが起こる。


辺境王は、その名の通り、国のはずれで、お山の大将を気取っていれば良い。

それが、中央で華を咲かせる者たちの考え方か。


特段、響かない挑発だった。自分の置かれた立場を鑑みれば、酷く自然な反応だ。

今更、どうしてヴァイキングに抗おうなどと。


しかしそれも、僕に託された力の正体を、その存在を知らないから。

虚勢のふり、それも、もうやめだ。


なんとかして、Fenrir様が動きやすい舞台を整えるんだ。

その為にも…


「単刀直入に申し上げる。」


「私の調書は、陛下の目に触れて頂けましたかな?」


「ああ…これかね?」


側の女性から手渡された書簡を手の上で転がし、開こうともしない。


「またとない勝機なのです。陛下。」


僕は、ヴェルナーに進言された通りに、掻い摘んで調書の内容を説明する。

国王は、大抵の場合、調書に目を通してすらいない。そして、臨席する大臣らの耳に直接入れることこそが、重要なのだと。


「私はようやく、ヴァイキングを殲滅できる機会に恵まれることができた。」


「これも、神のお導きに、違いありません。」


「今こそ武器を取り、立ち上がる時なのです…!」


熱弁とは到底言い難い。

少し演技が臭すぎる気もしたが、胸に手を当て、もう片方の手を広げて、国王陛下を仰ぐ。


……。


どうだろう。手応えはまるで無いが。

頬杖をついていた彼は、暫くの間、沈黙していた。


と、肘掛けに休めていた方の腕を上げ、人差し指と中指だけを左右に振るような動作をした。


玉座の裏から、従者と思しき人物が彼の傍らへと馳せ参じて顔を近づける。

何やらそいつに向かって囁いていたようだが…


「良かろう。許可する。」


「……!」


「ま、誠にございますか!?」


なんと、呆気ない。二つ返事で済むのなら、こんなに仰々しい謁見など、必要無かったのでは無いか。


「しかし、衛兵の派遣はだめだ。許可しない。」


「なっ…!?」


隣でエマが、息を呑む声が聞こえた。

僕には、それがわからなかったが、まずいのだ。


「其方が抱えておる騎士団で、まだ其方への忠誠心がある者らのみで、健闘するが良い。」


「そ、そんな…それではとても、掃討作戦には足りませんわ!」


彼女は叫んだ。


「お前たちが抱えている兵力を、こちらが把握していないとでも?」


即座に返して、頬を歪ませる。


大臣と思しき人物のひとりが、ここぞとばかりに進言する。


「国王陛下の仰る通りにございます。マルボロ侯爵が抱えている兵力は、第7次防衛作戦に抱えている騎士らの半数を招集し、戦地へ投入をした記録があり、その数は8千に及ぶと…」


「まさか、ヴァイキング侵攻を許しておきながら、その多くを失っているとでも言うのかね?」


「それは、一般の義勇兵も加えた数になっているはず…!」


「こちらも、手一杯なのだよ。君の夫から、噂は聞いていたが、狭量と言わざるを得ないようだね。」


国王は、うんざりだと言わんばかりに、悲嘆に暮れた溜息を吐く。


「君はきちんと、兵法を学び給え。劣勢に立たされた国の将が、今一度兵力を集めようと進言してきたなら、それは断じて許してはならぬ。そいつがやることは一つだからだ。」


総力戦、更なる消耗。想定内の渋面。

良い兆候だ。論理で動くというなら、まだ弁舌に頼れる。


「我々は決して、そのようなこと…」


「ああ、そうであろうとも。しかし本来、彼らは私の為にあるものだ。内側に綻びを作るようなことは、何事にも優先されない。僻境を愛する侯爵殿はそれを理解しておられないのだ。」


「ですから、国内の浄化作戦であれば、召集の期間も短くて済むかと…」


「中心地に、一体どれだけの民が、不安と共に暮らしていると思う?」


「では陛下は、この“国”を愛しておられないのですか!?」


……!?


お言葉ですが陛下、その一言でもあれば違っただろうに、エマは咽ぶような口調で喰い下がる。

泣き脅しが響くような相手では無いだろうと思ったが、僕がそうするよりはましか。


でも、せっかく、理詰めでどうにかしようと言うところに、この感情論は明らかに良く無い。



「その言葉を、私はもっと早く聞き入れたかったものだよ。」


「今からでも、遅くはない!私たちが必ず国のあるべき姿を取り戻します!」


「今は亡き君の父親も、同じように兵力を寄越せと、煩かったが…」


「っ…!」


「ああ、彼を責めても詮なきことだとは思うのだがね。」


僕に代わって、エマが国王に向かって臆せず気持ちをぶつけ始めた。

まずい、諌めるべきか?堪忍袋の尾が切れる前に…


「今更、売国奴の世迷言は、少しも私には響かぬよ。」


「…!?」


しかし、そうするより前に彼女は、絶句した。


「其方が目先の利益に目が眩み、国境の警備を緩めたことが、そもそもの始まりであると、もし違うのなら、是非とも弁明してもらいたいものだが。」


「……。」


隣で一言も漏らさなくなってしまったエマに、恐る恐る視線をやる。


彼女は、目を真っ赤に腫らして震えていた。


今の話は、本当だろうか…?


僕は、マルボロ家の没落の一部始終を知らない。

国王陛下の指摘が図星であると言うのなら、これは確かに、もっと欲しいとただ我儘に主張しているだけだ。


「……。」


だが、どう見ても彼女が反駁を必死に堪えている。それだけは明らかだった。



「下がって良いぞ。僻境王。」



「とても、響かぬ。」


「抗う意思、其方からはそれが微塵も感じられぬ。」


「私の元へのこのこと出てくるのなら、もう少しそれらしい誠意を示したらどうかね。」



交渉は、失敗に終わった。

頭が、真っ白だ。僕らは、これから、どうしたら良い?

見当もつかない。進言を聞き入れられなかった、それだけで済むのか?

いや、それよりも。Fenrir様に、どうやって、僕のことを利用してもらえば良い?


「例えば、今すぐにでも戦地に赴ける格好とかだ。」


「軍服を纏わぬのが、その証左と言うものでは無いのかね。」



だが、噴出する不安は、次の言葉によって、いとも容易く蹂躙されてしまう。



「そして、その甘さが、命を掠め取るのだ。我が友よ。」


「もし余が君であったなら、武器の一つでも、忍ばせておいた。」


…え?




「捕らえよ。此奴らは、国賊だ。」






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