こぼれ話【恋模様】── 描かれなかった、ある日
【恋模様】 ヴィナとネッサ ── ある日の雨宿り
軒下で、二人は雨をやり過ごしていた。
「ねえ、ヴィナさん。恋って、どんな感じですか」
「……知らん」
「絶対、知ってるでしょ」
ヴィナは答えない。ただ、雨を見ている。
その横顔が、いつもより少しやわらかいことに、ネッサは気づいていた。
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【恋模様】ヴィナとネッサ ── ある日のお菓子
ネッサが焼いた素朴なお菓子を、ヴィナに差し出した。
「味見してください」
ヴィナは一口食べて、ふと言った。
「……あの人も、甘いものが好きだな」
「あっ。それ、あたしも知ってます!」
二人は顔を見合わせて、少しだけ、複雑に笑った。
好きな人の情報を、つい共有してしまう。
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【恋模様】ヴィナとネッサ ── ある日のライバル宣言
「ヴィナさん。あたし、負けませんから」
「……急にどうした」
「なんとなく、宣言したくなって!」
ヴィナは、ふっと笑った。
「いいだろう。あたしも、退くつもりはない」
「じゃあ、正々堂々ですね!」
「ああ。正々堂々だ」
——不思議と、爽やかな空気だった。
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【恋模様】ヴィナとネッサ ── ある日の髪結い
「ヴィナさん、髪、結んであげます」
「……自分でできる」
「いいから、いいから」
ネッサの手が、ヴィナの銀髪を丁寧に編んでいく。
「……悪くないな」
「でしょう?」
戦う者同士。でも、こんな穏やかな時間もあるのです。
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【恋模様】 ヴィナとネッサ ── ある日の本音
「ねえ、ヴィナさん。正直に聞いていいですか」
「なんだ」
「あたしのこと、邪魔だと思ったこと、あります?」
ヴィナは、はっきり首を振った。
「一度もない」
「……よかった」
「お前がいると、賑やかで……悪くない」
不器用な優しさに、ネッサは少し泣きそうになった。
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【恋模様】ヴィナとネッサ ── ある日の約束
「もし、どっちかが選ばれたら」
ネッサが言った。
「選ばれなかった方は、ちゃんと祝福しましょうね」
ヴィナは、静かに頷いた。
「……ああ。約束する」
「指切りです!」
女騎士の小指に、そっと小指が絡む。
二人の関係は、恋敵である前に、たしかに友でした。
この関係の心地よさは、引き続き本編で。




