こぼれ話【恋模様】── 描かれなかった、ある日
【恋模様】ヴィナとネッサ ── ある日の井戸端
「ヴィナさんって、こういう話、興味ないと思ってました」
「……なぜだ」
「クールだから」
ヴィナは少し黙って、洗い物を続けた。
「……興味がないわけでは、ない」
ネッサは、にんまりした。聞き逃さなかったのだ。
---
【恋模様】ヴィナとネッサ ── ある日の買い物
市場で、ネッサが可愛い髪飾りを手に取った。
「これ、似合いますかね」
「……悪くない」
「ヴィナさんも、選んでみてください」
「あたしは、いい」
「えー。たまには、おしゃれしましょうよ」
ヴィナは、そっと別の髪飾りに目をやった。ほんの一瞬。
---
【恋模様】ヴィナとネッサ ── ある日の夜更け
眠れない夜、二人はなんとなく起きていた。
「ヴィナさん。もし、ですけど」
「なんだ」
「二人とも、同じ人を好きになったら、どうします?」
沈黙。
「……そのときは、正々堂々だ」
「あたしも、そう思ってました!」
妙に、気が合ってしまう二人だった。
---
【恋模様】ヴィナとネッサ ── ある日の稽古あと
「ヴィナさん、剣、教えてください!」
「お前が剣を?」
「いざってときに、守れる人になりたくて」
ヴィナは少し目を細めて、木剣を放った。
「……いい心がけだ。構えてみろ」
守りたい相手が同じでも、二人は不思議と、笑い合える。
---
【恋模様】ヴィナとネッサ ── ある日の告白(未遂)
「あたし、決めてるんです」
「何をだ」
「全部終わったら、ちゃんと気持ちを伝えるって」
ヴィナは、しばらく黙っていた。
「……あたしは、まだ決められていない」
「ヴィナさんらしいですね」
「うるさい」
でも、その声は柔らかかった。
引き続き本編で。




