222:怒りと戦いの理由
リークさんブチギレ。けど頭は冷静です。だって我を忘れたらアールを助けられませんから。
「貴様らぁ!!! いつまで寝てんだ!!! さっさと起きやがれ雑兵どもがァ!!!」
「「「「「「「「「「「サー!!イェッサー!!!」」」」」」」」」」」
やっべこれマジギレじゃん。怒涛の殺人予告を無表情のままはっきりと聞こえるくらいの声でほぼ無呼吸で言われるとか『ゲルゲナート』終わった。
怖すぎてゲルゲナートに対する恐怖とか全部吹き飛ぶレベルだわ。なんであの娘そこまで残忍で冷酷な殺人方法思いつくの? 怖すぎだろ。なんかどっかで聞いたことあるような気もするけどうん。
とりあえず怖すぎてゲルゲナートよりも敵に回してはいけない相手なのは理解した。しっかしアールが絡むとマジでキャラ変わるよなリークもレイレイも。
見てみ? 隣にいるギンさんもコヨミさんも半分涙目だぜ? アール云々じゃなくてリークの抱えてる暗黒面にビビってるの。
「「(プルプル)」」
「あー・・・ギンさん? コヨミさん? 戦えそうか?」
「ま・・・マー坊よ・・・何故じゃろう? 妾はリークに殺されてしまうのかの?」
「・・・(プルプル)」
「いやそれはないんじゃね? 身内にはそこまでしないだろ」
怒りに触れなければ精々半殺しで済む。運が悪いと7/8殺しだけどまぁ生きてるから平気だろ。というかアールの身内でもあるから殺ったら嫌われるの確定だししないだろ。
「総員最重要目的はアールの救出!! 第二にこのデカ物の細胞一つ残さずに殺すこと!!! それ以外はない!!! 持てるすべてを使ってアール助けてから殺せぇぇ!!!!」
「「「「「「「「「「イェスマム!!!」」」」」」」」」」」
うん。怖いよね。マジでその怒りが自分たちに向かなくて良かったって思うよね。皆涙目だもん。一つでも想像してしまうと強すぎだし。
さて、戦う明確な目的も出来た訳だし戦うとしましょうかね。さっきは合流した瞬間に第二形態になったから全然戦えなかったし。
「『武神強化』『武神降臨』『武神降雷』『覇道進撃』」
全ステータス自己強化と特殊状態付与で戦闘状態を作り上げていく。無詠唱でも自己強化になら使えるのが『武神』の専用スキルの便利なところだな。
攻撃力常時上昇に全ステータス値2倍、武器に多段ヒット能力付与の攻撃によりHP回復。これだけ盛ればそれなりに戦えるだろ。
あとはやりすぎて殺しちまわないようにしないとな。という訳でっと。
「一番槍は貰ったァァ!!!!」
跳び上がり挨拶がわりの一撃を『ゲルゲナート』の胸に『ハルバート』を叩き込む。そのまま引っ掻き回してアールを捉えている球体をえぐり出してやるために更に深く、球体の外周を縫うように引き裂いていく。
『オオォオオオォオオ!!!』
「邪魔なんだよ!!!」
左右から俺を潰そうとしてきた掌めがけて方天戟を振り回す。強化された攻撃力でも弾くことはできなかったが、動きを止めることには成功した。
ちと悔しいが、このままだと潰されて死ぬので突き刺した『ハルバート』を抜いて『ゲルゲナート』の顔面めがけて垂直に駆け上がる。
「顎かち割ってやるよ!!!」
『オォォオオオオ!!!』
「うっせぇ!!!!!」
凄まじい声が俺の耳に届くがそんなもん気にするまでもねぇ。風圧もすごいがちょっと走り難い程度だ。
「チェイサァ!!!!」
三角飛びの様に顎に一撃叩き込み。反撃を受ける前に地面へと降りた。『ゲルゲナート』の反応は痛みとかを感じている様子はない。
やっぱり特攻持ちじゃないと大したダメージにはならないか。けど無傷でもないらしい。突き刺した箇所からは血が出ているし、その手も何かを感じているのか攻撃した箇所を掻くような仕草をしている。
数をこなせば倒せそうだな。倒す前にアールの救出だけど。
ぶっちゃけ言えばアールの救出しなくても倒せば間違いなく助けられるし、アイツ(リーク)だってこのデカブツ倒せばアールが泉あたりで復活することくらいは流石にわかってるだろうし。
けど、それでも生きた状態で救出したいっていうのはちょっとしたエゴだ。本来始めたばかりの初心者であるアールを助けるべきな俺たちが、アールに助けられてばかりだし。
イベントのボス取られたとかそういうのもあるけど、それ以上に押し付けちまったものが多すぎる。実力はどうであれ、『プラネットクロニクル』において言えば俺らが先輩だ。
ずっと助けられてばかりじゃ立つ瀬もない。せっかくアールを助ける機会が得られたんだ。いままでの分全部あいつに返すには丁度いいと思うんだよな。
まぁあくまでも俺個人の考えだ。リークみたいにそれを押し付ける気はないし出来なかったら後悔するくらいだ。だから俺はいつもどおりひとつ決めたことをクリアするためにぶつかるだけだ。
「ソウルバーストォォスマァァッシュッ!!!!!」
「『不滅の愛撃』フルパワーブレイク!!!」
「仁技『龍神天駆』!!」
「『因果裂:翅弍臥魅』!! 悪・滅・斬・!!!」
「『月呼天斬』!!」
「螺旋流儀!!『天地螺旋撃』!!!」
「『雷鳴武将』が参ノ型『魔竜槍』!!!!」
『ゲルゲナート』の腹部に突き刺さるのはニコニーコたち真化ジョブ持ちの一撃。特攻持ちは流石で、『ゲルゲナート』の巨体をくの字に曲げで転倒させた。しかも明らかにダメージを負っている。
「私は自分が情けない!!! 何度もくじけかけてしまった自分が恥ずかしい!!! 同時に私は怒っている!!! 大切な仲間を!!! アール君を奪った貴様を許しはしない!!! 返してもらうぞ!! 私たちの仲間を!!!!」
「恐怖を塗りつぶしたのが怒りだとは。えぇえぇ、私としては恥ずかしいですね。でも、悪い気はしません」
地面に降り立った明らかに桁違いな一撃を叩き込んだニコニーコとエールがそれぞれの獲物を向けて宣言した。
そこに並び立つのは同じく真化ジョブ持ちの面々。拳を突き合わせ、ふた振りの鎌を構え、小太刀を構えてそびえ立つ悪という名の巨人に宣言する。
「我が名は†黒悪魔†!! 悪を断つ刃なり!! 仲間を!! 返してもらいます!!!」
「私も名乗りましょう! 私はミラファ!!人を救うために悪を斬る者です!! 私の恩人を返してもらいます!!!」
「俺たちの仲間を取り戻す為に!! 俺はこの『螺旋流儀』でお前を超えていく!!」
自分たちの熱い思いをぶつける三人はさすがだと思う。キャラになりきってるんじゃない。もはやそのキャラそのものである。かっこいいねぇ全く。
「皆熱いねぇ。でも俺だって気持ちは同じですよ。同じ世界に住む大切な友人なんだ。返してもらうぜデカブツさんよ!」
「彼は私の好敵手でもありますから、アナタのような怪物に渡すのはゴメンです」
簡潔ながらも、その闘志は高く、周りにも多大なる影響を与えそうな意志が二人から伝わってくる。
「やってやるですぅ!!!」
「救出してぶっ倒す! 単純じゃない!! 絶対にこの戦いだけは勝ってみせるわ!!」
ゆっくりと起き上がる『ゲルゲナート』を前に、闘志を燃やして立ち上がるプレイヤー。リークによる鼓舞と、明確な目標。
これだけのことがあったんだ。燃え上がらなきゃうそだぜ?
『オオオォオオオォオオォオオオオ!!!!!!』
「もう咆哮による恐れは感じない。燻る魂の炎が俺たちに戦う意志をくれる。ちょっとキザったらしい言い方だけど、言い表すとしたらそれくらいしか出てこないんだ。
『オオォオオオオオオオ!!!!!』
「この場にいる全ての仲間たち!! 第二ラウンドだ!! 目標はアールくんの救出だ!! みんなの力で彼を助けるんだ!!!!」
「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「オオオォオオオオ!!!!!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」
咆哮に答えるように俺たちは声を上げた。そしてその咆哮が頼もしい味方をこの場に呼び戻した。
「盛り上がってんじゃねぇかお前ら!! 俺たちも混ぜろよなぁ!!!!」
『『『『GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!!!!!』』』』
空から襲来したのは巨大な龍の集団。ワイバーンとドラゴンの混成する1団は、一直線に『ゲルゲナート』へと向かい、その強靭な牙を突きたて、その拳を『ゲルゲナート』へ容赦なく叩き込む。
モロに受けた『ゲルゲナート』は耐え切れずに後ろへと吹っ飛んだ。やっぱりとんでもねぇ怪物ども“従えてんなぁ”!!
「待たせたなお前ら!! ついでに何人か拾いながら『真:龍武華激隊』到着だぜ!!!」
「チーちゃんの気まぐれでクラン名変わりました。『真:龍武華激隊』。これより戦場に参加します!!」
素晴らしいタイミングで、クラン名改『真:龍武華激隊』のクランリーダー『チーザー紫』が自らが従える『武装竜』に乗って戦場にやってきた。
チーザー紫遅れて参戦。
やばい奴らこと『武装竜』ついに登場。万を持して。
イメージ的には『デュエ〇マスターズ』の『アーマード・ド〇ゴン』もしくは『無双竜機』です。カッチョいいから皆よければ検索してみてください。
新しいNEX好き・・・
それとコロナ怖い( ;∀;)




