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193:公式任命Ⅲ

関係のない作者の雑談があとがきにあります。よければどうぞ。


さてさてまだご飯食べているだけですが、どうなるでしょうか?書いてるうちに筆が進んだので今回2話分くらいの文章量です。区切りがつけられませんでした。


テーブルに上がった料理も全て平らげて、腹は十分に満たされた。久しぶりにこんなにたくさん食べた気がする。デザートに食べたリンゴのシャーベットも凄まじく美味しかった。



「ふぃ〜食べたわ。満足よ。唯ちゃんは?」



「私も満足です。楓さん」



食事を通じて綾地さんと仲良くなった唯は既にお互い名前で呼び合っていた。女性ってすごい。



「それじゃ、お腹も満たされたことでそろそろ本題と行きましょうか」



「そうですね。よろしくお願いします」



ここからが今日の本題である。俺のことだ。エクスゼウスが今後どうしたいのか、俺は一体どうしたらいいのかなど。聞きたいことは沢山ある。



「さて、藤宮くん。今後の君についてですが・・・」



「・・・」



唾を飲み込んでしまうほどのドキドキに包まれている。保科さんの次に発せられる言葉を今か今かと待っている。でも、失礼だが、何故か大したことを言われない気がする。



その証拠に隣の楓さんがすっごくニヤニヤしている。今までの楓さんの人柄を考えるとねぇ・・・?



「ぶっちゃけ今まで通り楽しんでください。それが一番ありがたいので」



「・・・なんとなく雰囲気でそう言うんじゃないかなぁって思ってました」



「あれ? あんまり驚いてくれませんでしたね」



「今までの雰囲気的にもしかしてとは思ってたので・・・」



「さすが藤宮くん! いえ! アールくんというべきね!」



しかしそっかぁ・・・今まで通りでいいのか。すげぇ嬉しい。正直な所自然体でやりたいと思っていたし、スタッフとしての参加は一プレイヤーとしては何とも言えない気分になるし。



「とまぁそういう訳で、ゲーム中で君に対して我々『エクスゼウス』がどういう風に動けと言うつもりはありません。君が思うがままにあの世界を生きてください」



「ありがとうございます」



「では次に、我々『エクスゼウス』が公式に五代目剣聖として君を指名するにあたっていくつか確認をしたいのでここからはお仕事の話になります」



「はい」



「まずイベントやワールドシナリオのボス相手になんですが、できる限り瞬殺は避けてください。もっと端的に言うと手加減をお願いします」



いきなりとんでもないこと言われた。ワンキルするなって公式の重役から言われるこの気持ちってどう表せばいいの?



「私たちとしては君に合わせて難易度を上げたいんですが、流石にMMOなのでそういう訳にはいかないんですよ」



「勝手にスポンサーになった(金づる)馬鹿連中が五月蝿いのよ。ごめんなさいね」



「は・・・はぁ・・・」



いやいや流石に俺でもボス瞬殺は流石に出来ないように設定されるのが通常なのではないかという疑問があるのだけど。



「あの、第三者の私から質問いいでしょうか?」



「構いませんよ。高山さん。質問とは?」



「いくら励久が強いとは言っても流石に瞬殺できるようなボスを作るほうがどうなのかな? と思うんですが?」



「当然の疑問ですよね。まず前提ですが、ボスに限らず、モンスターもNPCもHPはあります。その中でもボスは膨大なHPを持っています。もしくはある条件を満たさなければダメージを与えられないボスも存在しています。これは説明せずとも知っていますよね?」



ボスと言えば当然の設定だ。条件ありのボスもHPがクソほど多いボスも経験済みだ。どちらもエクストラダンジョンでの経験ではあるけども。



「そして、与えられるダメージはボスに設定された防御力と、プレイヤーの攻撃力や魔力、スキルなどから決まります。これも一般的なRPGならば普通のものです」



「あ、そうか。そういうことか。それなら確かに納得です。」



そういうことか。確かにそれなら納得できる。これはエクスゼウスだからこそ出来ることでもあるな。



「流石励久くんね。これだけで気づけたわね」



「励久? どういうこと?」



「確かに『プラネットクロニクル』はRPGではあるが、同時にもう一つの”世界”もっと簡単に言えば異世界なんだよ」



「その通りです! 『プラネットクロニクル』、そして『剣聖物語』では『リアルハードモード』にのみ適応されている特殊なシステム。『センチュリーズシステム』がその答えです! あ、これは社内企業秘密なので公にはしないようにお願いします」



さらっととんでもない事教えられてるんだけど。驚きを超えてもはや黙って聞くしかできない。どうなってんだってばよ?



「『センチュリーズシステム』は言うなれば異世界転生のようなものです。ゲームとしての世界ではなく、あの世界は、一つの世界なんですよ」



そう。あの世界はゲームであると同時に、異世界でもある。もっとわかりやすく言うと、あの世界も”現実”なのである。ゲームの舞台という名前の”現実世界”なんだ。



だから、あの世界では特殊な物理法則がある。だがそれは、あの世界では一般常識として知られている、ごく当たり前の常識なんだ。



そしてだ。現実にはHPという概念は基本存在しない。そして体にも耐久力なんて数値はない。あくまでも現実の身体なんだ。



「どんな生き物でも急所、心臓や脳を抉られれば生きてはいられません。生きていられる種もあの世界には存在していますが、大半の生命体はそんな超生命体みたいな生き物ではありません」



「ここまで話せば唯ちゃんも理解したわよね?」



「はい。励久が使う『月光流』ですね?」



月光流は衝撃を用いて相手内部を直接攻撃する技が多い。特に『月光滅流』の『十二宮奥義』は基本一撃必殺。



『非情アリエル』や『堕天スコーピオ』『天翔サジット』などの一点集中奥義は直接心臓などの急所を狙える。



防御力を無視して衝撃の爪を叩き込む『恋爪レオ』。装甲すら超えて相手の身体へ衝撃を直接叩き込んで液状化させて殺すことも出来る『星波ピスケス』、突進する勢いすら相手へのダメージへと変えてしまう『魔進タウロス』。



相手の脳を揺らし擬似脳震盪を引き起こす『刑束リブラ』、同じく脳に影響を与え、三半規管を麻痺させる『呪診カプリコーン』、脳からの電波信号を狂わせて相手を行動不能に追いやる『慈愛ヴァルゴ』。



相手の体を外と中から同時にズタズタにする『葬双ジェミニ』と、衝撃という名の重力を叩きつけて相手を真っ二つに叩き切る『重腕キャンサード』。



そしてそれら全てを強化であり、狂化させる『月光真流』の各技と『風瓶エリシオン』。



現状この奥義は言うなれば『対生物流派』とでも言える悪魔のような流派である。



これらに対抗できるボスを用意するとなると、自慢するようで悪いが普通の人間では戦いにすらならないボスを用意しなけれなならない。



「エクスゼウスとしては是非、めちゃくちゃ、本当に心から!! それをしたいんですがねぇ。一度オンラインで出してしまったので露骨に媚びてしまうと色々と(馬鹿ども)五月蝿いんですよ」



「ごめんなさいね。ちなみにこの前君たちが相手にした『クヴァレイドルクイーン』は開発当時の本当に初期案では道中の敵Aくらいのポジションよ」



あぁ、うん。なんとなくそうだろうなぁとは思った。二回戦ったから、もしかしてとは一瞬思ったけど、マジだったのか。



「あぁ・・・だから励久は瞬殺出来たんだね・・・納得したよ」



「まぁその後いろいろ強化されたある意味本当の『クヴァレイドルクイーン』がいるんだけど、それは流石に実装出来なさそうなったから今の形に落ち着いたってわけ」



「あ・・・あれで弱体化済み・・・嘘ですよね?」



「高山さん。絶望していますが事実です。本来の『クヴァレイドルクイーン』はギミック持ちでしかもボス戦前にギミック解除しないと新しい個体が次々と出てくる無限湧き設定でした」



うん。確かにそれくらいしてきそう。戦い慣れれば倒すこと自体は苦じゃないが、流石に複数体相手となると手を焼くのは間違いない。でも、個人的にはそっちとも戦ってみたかった。



「ちなみにですが、君が名前をつけた『イドル』と『クレイ』ですが、君が望むなら『初期版クヴァレイドルクイーン』との戦いに挑める様にしておきますが?」



「ぜひお願いします!」



「励久っ!!? 嘘でしょ!!?」



言うなれば公式初期ボス相手と戦える素晴らしい機会だぜ? 逃す手は絶対にない。



「分かりました。では今後のアップデートをお楽しみに。楓さん。お願いしますね」



「はいはいわかったから準備しなさい・・・今連絡したわ。ウチの者共が狂気絢爛で騒い(お祭り騒ぎ)一時間後にでも実装できるわよ?」



流石エクスゼウス。変態技術者の集まりは伊達ではなかった。速攻かよ。



「話を戻しましょう。という訳でイベント限定ボス相手にはある程度の手加減をお願いします。勿論強制ではありませんので君が嫌ならば断ってくれて構いません」



「わかりました。ボスに対する手加減の件は受けます」



「あら意外かも、てっきり断られるかと思ったわ」



綾地さんが絶対にそう思ってない顔でそんな事を言ってきた。隣の保科さんもジト目で見ているし。



「勿論許せない相手とか、俺の因縁のある相手なら全力で戦いますけど、それ以外なら他の人に譲るのも吝かじゃないので」



「いいんですか? ボス撃破限定アイテムとかあるかもしれませんよ?」



「大丈夫ですよ。俺には『ズイカク』と『クヴァレイドル』、『双子星の剣』に『投刀:抛』。それから壊れてしまったけど『真刀:戯』だってあるんです。これ以上を望んだらバチが当たりますよ」



既にオーバースペックの武器揃いなんだ。俺としてはこれで十分だ。



「もしも今君が持つ武器以上の性能を持った武器、それに上位効果持ちが出るかもしれませんよ?」



「その時はその時です。それに、それを越えることも俺の一つの課題にもなりますから」



性能が上だろうと、他で上回ればいいんだ。性能頼りで戦っていてはいざって時には戦えない。それなら地力を鍛える方がいいに決まっているんだから。



「アハハ!! 流石私たちの希望の星! 他のプレイヤーなら絶対にこんなふうには返さないわ!!」



「楓さんすっごい嬉しそうですね。いえ僕もすごく嬉しいですよ藤宮くんの答えは」



「ありがとうございます?」



「では手加減よろしくお願いします。ちなみに君の考える手加減とは具体的には何があります?」



「確定なのは『十六夜天雷』による強化と『ズイカク』『クヴァレイドル』の能力使用禁止は確定事項ですね。あとは『天津雀』を始めとする光速の技も止めます。『風瓶エリシオン』も同じくですね」



現状、今上げたどれかを使うだけでプレイヤー相手ならばまず負けない。つまり俺の手加減は他のプレイヤーが”ギリギリ戦えるライン”である。



それくらいまで手加減すれば瞬殺はしないだろう。それから。



「『剣聖流派』・・あ、エクスゼウスの皆様から頂いた名称を使わせてもらっていますが、よろしいですか?」



「「是非使ってください」」



即答でした。



「ありがとうございます。では『剣聖流派』に関してですが、『十六夜天雷』もしくは『風瓶エリシオン』を起点にしているものが多いですのでこちらも使いません。あくまでもイベント期間中のボス、もしくはワールドシナリオのボス相手に原則使わないと決めているだけですけど」



何かあれば遠慮なく使うし、周りの意見なども聞く気はない。まぁ早々そうなるような出来事はないとは思うけど。



「良いんじゃないかしら? それを使われないだけで運営としてはかなりイベントボスの調整が楽になるわ。まぁウチの者共なら君が全力で戦える舞台くらいは直ぐに作るとは思うけどね?」



「アハハ・・・ありがとうございます楓さん。他の皆さんにもお伝えください」



この謎の信頼感。前の『イドル』戦みたいな状況がいとも容易く行われるんだろうなぁと確信している。



俺としてはそういう舞台が出来てしまったら、全力あるのみだ。



「あ、そうだ励久くん。普段は遠慮なく全力で戦っていいからね? レイドボスもエリアボスも、なんだったらサブシナリオボスも全力でお願い」



「え? いいんですか? 俺としては願ったり叶ったりですけど」



「いいのよ。あくまでも手加減の対象はイベントボスとワールドボスに限るモノ。他の相手にはむしろ全力で戦ってくれるとありがたいわ」



「えぇえぇその通りです励久君。普段は是非全力で君の力を使ってください。こちらから是非お願いします」



「わ・・・分かりましたから頭上げてください!」



それはもう土下座する勢いで頭を下げられたらビビるんだってば。目がマジだったし。



「よかったぁ・・・実はこれがきっかけで君が『プラネットクロニクル』から離れてしまうんじゃないかって怖かったんですよ」



「私たちも君に枷なんてつけたくないのよ。本当は、君には君の思うがまま、あるがままにあの世界で生きて欲しい。でも色々とめんどくさいのよね。社会って」



苦笑いをしながら綾地さんはそういった。確かに自由気ままにやっていてはいけない時もあるから仕方ないよな。でもそれを『プラネットクロニクル』を全力で楽しまない理由にはならないさ。



「大丈夫です。俺、『剣聖物語』からずっと『エクスゼウス』のファンなんです。この程度で挫けてたらマリアーデに怒られるし、死んだ幼馴染にも笑われますからね。それも乗り越えて俺は俺らしくあの世界で生きて魅せますから安心してください・・・って、なんか偉そうですよね。すみません」



「「藤宮くん!!!」」



「はいっ!!?」



やっべ流石に怒られるか? 若造のくせに偉そうなこと言いすぎた気もするし流石に謝罪案件?



と、思っていたら両手をがっしりと握られていた。しかもめちゃくちゃ笑顔で嬉しそうな綾地さんと保科さんの顔がある。



「君はやっぱり私たちの希望の人です!! 本当にありがとう! 君さえよければ今度『エクスゼウス』に来ませんか!!?」



「はいぃぃっ!!?」



公式任命だと思えばまさかのスカウトですと!?



「興奮しすぎよ? 藤宮くんごめんなさい。招きたいというのは勿論来客としてよ? 私も彼と同じ思いがあるから、当然社員としてでも来て欲しいけど、今は『プラネットクロニクル』に集中して欲しいからそれは今度でいいとして」



あぁ、これ”マジ”なのね。変態技術者集団に混じって仕事できるとは思えないんだよな。すごく申し訳ないけど、俺一般常識くらいにしかコンピューター技術ないから、変態技術者みたいに特化した何かを持っているわけじゃないし。



それは今は置いといて。普通に来客としてでの相当やばいとは思う。天下のエクスゼウスの重役から招待されるとか普通に生きていたらまずない経験だと思う。



「すみません興奮し過ぎで言葉が抜けました」



保科さんは深呼吸をすると僅かに笑みを浮かべつつも落ち着いた模様。そこまで興奮してたのね。



「来客として来ていただく話はこちらの準備とかもあるので追追連絡するとしまして次の話に行きましょうか。正直このあとも興奮してしまう未来しか見えませんけども」



「当たり前でしょう? このあとの話も藤宮くんの回答次第ではあるけど、こちらとしては大興奮間違いなしの案件ばかりなんだから」



そんなにすごいことを言われるんですか? 正直ビビります。





――――◇――――





「今日はありがとうございました」



「こちらこそありがとう。これからも是非よろしく頼むよ」



時刻は午後三時。会計は俺と保科さんが話しているうちに綾地さんが済ませてくれたようで俺たちが出すことはなかった。



店から出て改めて綾地さんと保科さんにお礼を言うと二人は笑顔で答えてくれて、お互いに今後よろしくと言う意味もあり握手を交わした。



ほかに決まったことと言えば、公式のゲーム紹介PV作成時の協力に、各イベント時やシナリオ終了後に公開するダイジェストPV作成時の音声協力。一部イベント時における運営側の協力者としてイベントに参加するといったことに、



その際に発生する賃金の話やそれによって起こる納税手続きなど、実に深い話し合いを行った。



その話ごとに俺がエクスゼウスにどう思っているか、今の話を聞いて考えはどうかなどを答えては握手もしくは抱擁を交わすことになったのはなんか慣れてきた。



慣れって恐ろしい。



たかが一プレイヤーなのだが、ここまで俺のことを評価してもらえるのは嬉しいし、より良くなっていくならば協力は惜しまない。一ファンとしては当然のことである。



こうして思いがけない様々なこともあった打ち合わせという名の食事会は無事に終了。二人仲良く俺たちを見送ってくれた綾地さんと保科さんはその後、人ごみの中へと消えていった。



「いやぁ〜すごいことになったね励久」



「想像以上にすごい話になったなマジで」



今の気分はプロゲーマーになったかのようだ。各種調整時にテストプレイヤーとして呼ばれたりすることもあるらしく、実質的な先行公開のようなものを見られるわけでもある。



勿論重要なネタバレはしないとの約束もされたのでその点は安心している。それに大好きな作品を作ってくれる企業に貢献できるのはやっぱり嬉しい。今まで以上に楽しもうとそう思わせてくれた。



少し気を抜けば、実はこれは夢で、目が覚めたら全部嘘だったんじゃないかと思ってしまうのだ。でも今こうして隣で手を繋いでくれている唯の暖かさが『これは夢じゃない』と教えてくれる。



「ふふ・・・何かいいな」



「励久ってば本当に嬉しそうだね。珍しく顔に出てるよ?」



自分でもわかるくらいだ。きっと笑みを浮かべているだろう。緊張もしたけど、やっぱりそれ以上に嬉しいことだからな。今までやってきたことが形になって評価されたってことだし。



それが例えゲームだろうと、本気で取り組んできたことなら尚更嬉しいさ。この高ぶる気持ちをどうやって表現したらいいのか自分でも少しばかり悩む。



「なぁ唯?」



「言わなくてもわかるよ? 帰ったら一緒に()()?」



「ありがとう」



「どういたしまして。因みにもっと褒めてくれたら私もっといい女になるよ?」





――――◇――――


「なぁ唯さん? どうして俺の家に一緒にいるの?」



「シよ?って言ったでしょ?」



「待て。アン〇ャッシュのネタみたいになってるから」


 

「それに平気だよ? 終わってから直ぐにプレイ出来る様に、家の人使ってそこの空き部屋に最新鋭のコンソール入れといてもらったから」



「・・・マジじゃねぇか。しかもこれ最新の中の超最新モデルじぇねぇか。一般男性の年収は軽く超えるレベルのやつ」



「励久が使いたいならお願いして更新とデータ移行してこっちでもいいよ?」



「いや、俺はあれでいいよ。せっかくもらったプレゼントだし」



「そう言ってくれると思った」



「うん。そう言いながら俺を押し倒しながら脱がないで?」



「やだ。励久の笑顔見てたら激ってきちゃったんだもん。いーっぱいシようね?」



「お・・・お手柔らかに・・・」



――――◇――――





数時間後。『プラネットクロニクル』にて・・・





――――◇――――

・特異個体『クヴァレイドルクイーン』撃破

・生存者:プレイヤー『アール』『リーク』

・生存者:従者『モンスター:破滅の球体-ディア-』『NPC:銀狐族のギン』『NPC:剣豪コヨミ』

・戦闘終了に伴い、封鎖していた戦闘エリア『海岸エリア:ボスフィールド』を開放します。

――――◇――――

・『クヴァレイドルクイーン』を撃破しました。

・レベルアップ!:アールはレベル53になりました。

・賞金:26000Dを獲得

――――◇――――





「今の私は気分が最高なの!! この程度の魅了で抑えられると思ったら大間違いよ!!!」



結論から言うと、リークが覚醒した。魅了に全くかからずに広範囲魔術で『クヴァレイドルクイーン』に手出しさせることなく焼き払った。



『クヴァレイドルクイーン』の魅了など全く効かないくらいにテンションが高く、声を聞いてもケロッとしていた。勿論無効化していたわけではないので若干の効果はあったみたいだが、そんなことを感じさせないほどの蹂躙劇であった。



『あんな強敵相手にそんなことできるのか?』と思う諸君もいるだろう。でもそれをやってのけるのがリークだった。広範囲殲滅魔術の連続使用で合間なく攻撃を維持し続ける。



触手攻撃に対しては『白月』にてカウンターを決めて全く寄せ付けず、触手マシンガンはその触手もろとも魔術で消滅させてしまった。



『クヴァレイドルクイーン』に対して、文字通り格の違いを見せつけたのであった。



「な・・・っ!? リーク!? この数日で一体何があったのじゃ!?」



あまりの驚きで何が起きたのかわからないギンは目をくるくる回していた。コヨミも平常心を保っているように見えるが、手がプルプル震えていた。



「ふふん!! 強いて言うなら・・・愛だね」



そう言いながら愛でるように自分のお腹を摩るのはやめてくれ。本気で恥ずかしいから。



全てを察したであろう二人はグルンと効果音が聞こえてきそうな勢いで俺のほうを向いた。しかも完全に獲物を見る目である。と、同時にリークが俺の隣に移動してきてがっしりと腕を掴んだ。



「何度も言うけどアールのことはあげないからね」



宣戦布告するようにリークが高々と二人に宣言する。このあとちょっとしたひと波乱があったのだが、既に唯と湊とのやり取りで見慣れている俺からすると、いつもと似たようなことだった。



ただ、ゲーム始める前に、誘われたからといってするのは今後控えようと思った。処理してなかった俺にもいくらか非はあるんだけどさ。



因みに俺は最初帰ってすぐにログインしようとしたつもりだったんだぜ本当に。けど、唯のあのスタイルであの誘惑には勝てませんよ。



だって男だもん。俺の性癖全部知られてるからもう堪らんのですよ。正直唯相手に勝てる気がしない。





リア充爆発しろォォ!!


関係のない作者の近状報告。

・シャドールストラク来た!!ミドラーシュシク欲しい!!

結果、シェキナーガネフィリムアプカローネ

『これはこれであり!』

・この前YPの友人J氏とデュエルしてドラゴンリンク相手に先行で素材四つ持ちアポロウーサ立てて完封してやったの気持ちよかったです。返しのターンアスカロンで棒立ちしてた奴ら全除外して勝ち。

普段全く勝てなかったから嬉しさ倍増!

・零龍やばない?バケモンやん。カードゲームでキャラが死ぬのはよくあるけど、まさか新しくなった新シリーズ最初の死者がキラになるとは・・・・しかも次の話でルルちゃん操られとるし地獄やん?父ちゃんかジョニー帰ってきてー!!!


そんな感じでTCGエンジョイしてました。あとたまにMHWIBもやってます。


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― 新着の感想 ―
[気になる点] 186話で、アールが53にレベルアップしたって書いてあって、193話でまたアールが53にアップしたと書いてあります。これって間違いですかね? [一言] コミュ障なんであまり喋れないです…
[一言] そういや今のアールのステータスどうなってんだ?&ゥ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ヤローブコロッシャァァァァァァァ←…
[一言] なんだこの甘味料を無理やり胃の中に入れられる気分は… 金づる…?口座どこ?ここ?(ルークきゅんの服の中に詰め込む)
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