ハーピー頑張る
短いです。これこそ小話かも。
本日2話小話投稿しました。こちら2話目となります。
●ハーピー頑張る
とある住宅地に近い森の中。
木の枝の上にぽつりと佇むのは一羽のハーピー。
「タスケラレナカッタ……」
落ち込んだように見えるハーピーが思い出すのは、オニフスベのような雰囲気のニンゲンだ。
ハーピーは恩返しにニンゲンが喜ぶ木の実を届けていたが、運悪く猫又に見つかってしまい、飛び立とうとしたところを地面へ叩きつけられた。
そこへオニフスベニンゲンがやって来て、猫又を退けてくれた。
オニフスベニンゲンは猫又を従えているのかと驚いていたら、猫又などとは比べ物にならないとてつもなくおそろしい存在が突然現れた。
「去れ」
恐怖で固まって死を覚悟していたハーピーはその一言を聞くと、死ぬ気でその場から飛び去った。
その場にオニフスベニンゲンを残してしまったと気付いたのは、かなり離れた場所まで飛んだ後だった。
あのオニフスベニンゲンぐらいならなんとか掴んで飛べたのに、恐怖でそれどころではなかった。
恩を返す前に死なせてしまった。
そう落ち込んでいたハーピーだったが、数日後普通に生きているオニフスベニンゲンを見つけて驚く事になる。
「アレカラニゲタ?」
やはり、あのオニフスベニンゲンは強いのか?
この間の『絶対に襲ってはいけない種類のニンゲン』の格好をしたニンゲンも、オニフスベニンゲンに一目置いていた。
つまり、オニフスベニンゲンは見た目と違って何かおそろしい力があるのかもしれない。
仲良くしておいて損はない。
ほけほけとした表情でカッパと畑仕事をしているオニフスベニンゲンを見つめ、ハーピーはそういう結論に至った。
決して、あのカッパや猫又のように撫でてもらったり、仲良くご飯を食べたりしたい訳ではない。
これは群れから離れたハーピーが生き延びるための術なのだ。
気に入ってもらうためには、あの木の実より素晴らしい贈り物を探すべきだ。
新たな贈り物を探すため飛び立ったハーピーが、再び黒い毛皮の猫又に捕まって、オニフスベニンゲンと呼ばれるニンゲンへ獲物として献上されるのは、本格的な冬になる少し前の満月の夜の出来事だった。
いつもありがとうございますm(_ _)m
実はこちらがメインで、先に投稿した1話がオマケでした。
向こうで荒んだ気持ちを、こちらで癒さ……れるかはわかりませんが、自分的にはほのぼのしながら書きました。




