プロローグ 暗い過去と強さ────
3章の開幕です。
暗い過去と強さの関係は、古くから語られてきた。
失った者は、守る力を得る。
裏切られた者は、信じる力を鍛える。
否定された者は、証明する力を磨く。
拒絶された者は、世界を拒絶する力を持つようになる。
痛みは、魔力を濃くする。
怒りは、術式を鋭くする。
孤独は、判断を速くする。
喪失は、覚悟を深くする。
人は過去を背負い、過去に意味を求める。
その痛みが深ければ深いほど、その力は強くなる。
その喪失が大きければ大きいほど、その意志は揺るがない。
過去が重ければ重いほど、立ち上がる姿は美しく、戦う姿は尊く見える。
強さは痛みの証明であり、過去の重さの代償であると人々は疑わない。
誰もが自分の傷を誇り、誰もが他人の無傷を疑う。
無傷の者は、過去を隠していると思われる。
何も背負っていない者は、何も乗り越えていないと見なされる。
そして、何も失っていない者が強くあることは、どこか不誠実に映る。
それは、苦しみを経た者たちの努力を否定するように見えるからだ。
だから人は、こう信じるようになる。
強者であるためには、まず苦しんでいなければならない────
だが、必ずしもその限りではない。
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