第四十三話 今から会わへん?
『菊理姫様!お導きを!』〜定時で帰りたい領主は、今日も魔法犯罪に追われます。〜
主人公櫻子とヒロの出会い編スタート!
毎日18時更新!
時系列
〜しくじり元公爵令嬢とこじらせ忌守君〜
〜英雄の誕生〜 ←鬱展開あり閲覧注意
〜定時で帰りたい領主は、今日も魔法犯罪に追われます〜
ーーーピコン。
ーーーピコン、ピコン。
ーーーピコン、ピコン、
ピコン……。
「私のスマホ壊れた。」スマホを見て呆然としている櫻。
「壊れてないわ!確かに櫻ぐらいの顔面偏差値ならこれが普通ちゃう?」俺もタバコを出して火をつける。
よくマッチングアプリの女側は大変って聞くけどホンマやな。
「取り敢えず確認してみたらどうや?」丸山さんが話す。
櫻が頷きスマホを確認する。
スマホを俺らに見えるように置いた。
メッセージボックスには見ている側から次々とメッセージが送られ続けてる。
【可愛いですね!モデルですか?今から会いませんか?】
【楽にお金が稼げるお仕事できるけど興味ない?】
【パパに興味ない?】
【可愛い!よかったら話さない?】
【この画像の無加工ちょうだい?】
「………なんか沢山ありすぎてわからん。」櫻が困惑する。
「一人一人会ってらんないもんな…。」丸山さんと櫻がメッセージを見てる。
ーーーピコン。
俺のスマホも鳴る。
【マッチしました。】
「俺のもマッチしたな…。」
見てみる。
【お兄さんめっちゃ男前ですね。お話ししませんか?】そんなメッセージが来た。
女のアイコンをタップしてプロフィールを見る。
【名前・レナ
27歳・会社員
はじめまして。
仕事が忙しくて、なかなか出会いがないので登録してみました。
休日はカフェに行ったり、ジムで鍛えています。
美味しいものを食べるのも好きです。
一緒にいて落ち着ける人と出会えたら嬉しいです。
年齢はあまり気にしません。
よろしくお願いします。】
アイコンの写真を見る。
スタンプで口元を隠しているアイコンだ。
他にも画像があるな。
俺が写真を確認しようとしたら。
「ぎゃー!」櫻が叫んだ。
そして、スマホの画面を裏に向けて、変なものでも見た顔をしてる。
「どないしたん?」俺が尋ねる。
「チン凸や…。」丸山さんが呆れた様子で答える。
「この仕事もう嫌や…。」櫻が初めて仕事を放棄した。
「……後は、俺が見ておくわ。」丸山さんが櫻のスマホを操作する。
櫻は机に突っ伏した。
俺は、自分のスマホを見る。
先ほどの女の画像を確認する。
カフェの写真、高級そうなインテリア、その全てに見切れるように女が写ってる。
自撮りじゃない。全部、誰かに撮ってもらった写真だ。
なんか違和感があるな…。モテそうな女なのに出会いがない?
「田中のところは一件だけか。モテへんな。」丸山さんが話してくる。
「男なんてこんなもんすよ。俺も使ってる時はもっぱら送る専門でしたわ。」
そこで、気がつく。
マッチングアプリは男がめぼしい女にメッセージ送って、それが返ってくるのを待つだけや。
なのに、この女は俺にメッセージを送ってきた。
女のプロフィールや写真からも男がメッセージ送らん感じはないのに…。
「丸山さん。こっち当たりかもしれませんよ。」俺が丸山さんに話す。
「どうして、そう思う?」丸山さんの目が鋭い。
「マッチングアプリって男は基本、めぼしい女のプロフィールに送信して、相手の返信を待つのがセオリーなんですよ。事実、櫻の方はメッセージいっぱい来るやないですか。女の方からプロフィール見てメッセージ送るなんてしなくてもいいんですわ。」
俺は、今までの経験から予測出来る事を話す。
「それに…。櫻は俺のプロフィール見てメッセージ送りたいって思うか?」俺は櫻に聞く。
「思わんよ。こんな体目当ての男。」櫻が吐き捨てるように言う。
「なのにこの女は、俺にメッセージ送ってきた。そして、別にモテへん感じでもない。」俺はスマホの画面を見せる。
櫻と丸山も俺のスマホを覗きこむ。
「確かに綺麗そうな人やな。」櫻が話す。
「しかも、全部の写真が他撮りやな。田中、この女にメッセージ返せへんか?」丸山さんが話す。
俺は、メッセージのページを動かす。
【お姉さんこそ綺麗ですね。休みは何してるん?】当たり障りないことを入れる。そして、送信。
すぐに反応が来た。
【ジムに行った後にカフェに行ったり、その後に一人で寂しくしてる。】そう返信がくる。
俺は眉を顰める。
「こんなに都合がいいのは宗教かマルチの勧誘みたいやな…。」そんな感想を言う。
「慣れすぎちゃう?」櫻がジト目でこっちを見てきた。
「今は、やってないって。」俺が呆れながら話す。
「彼女を不安にさせちゃあかんで。」にたついた丸山さんが俺の肩に手を置きながら話す。
「彼女ちゃいますよ。バディですよ。」俺が話す。
「そうですよ。丸山さん。このダメ狐とはバディです。」櫻もそれに続く。
しかし、ジド目だ。
そして、鳴り続ける櫻のスマホ。
俺は構わず女にメッセージを送る。
【寂しくって何してるん?】俺が送信する。
【一人でエッチ。ロッキーはエロい女嫌い?】そんなメッセージが来た。
俺の魔素神経が、この女は危険やっと訴えてくる。
「嫌な感じの女やなぁ。俺のプロフにこんなに都合のいい女。」俺が丸山さんにメッセージを見せながら話す。
「慣れてない男ならホイホイ会いに行きそうか?」丸山さんが険しい顔で話す。
「可能性はありますね。」俺が答える。
「私、置いてけぼりなんだけど…。」櫻がむくれる。
【エロい女は大歓迎。】俺がメッセージを送る。
【ほんま?ロッキーさん今から会わへん?ロッキーさんどこにおる?四ノ宮駅近くなら行けるんやけど】そうレナから連絡が来た。
「ますます怪しいですわ。」俺が丸山さんに話す。
「なんでや?」丸山さんがメッセージを見ながら話す。
「俺の居場所を知っているような誘い。なんで、俺が四ノ宮におるってわかるんですか?プロフでは浪華の梅手にしとるのに。四ノ宮と梅手やったら梅手で待ち合わせの方がええでしょ。ホテルも楽に見つかるし。」俺が話す。
「え!展開早いんだけど!」櫻が驚く。
「そして!ヒロ!ホテルに行くの!」変なところに引っかかる櫻。
「いかんよ…。こんな怪しい女…。」俺が呆れて話す。
「せやで、櫻子さんを悲しませたら三条さんに殺されるで。」にたついた丸山さんが声をかけてきた。
「だからちゃいますって。」俺は呆れながら丸山に話す。
なんやねん。同棲してるセフレ兼仕事仲間や!櫻は!
【俺もちょうど四ノ宮におるんよ。会おう。】そう送信した。
「とりあえず、この女に会ってくるわ。それで魔法使うか使わへんか…。そこやな。」俺がそう話す。
「私も行く!」櫻が話す。
「櫻は危ないやろ。やめておけ。」俺が止める。
丸山さんが顎に手を置いて考えている。
「確かに…櫻子さんはいかん方がえぇ。」丸山さんが静かにいう。
「なんでですか?私たちはバディですよ。」櫻が丸山さんに食ってかかる。
「櫻子さんは魔力量が多すぎて賊に『伝達者』って気づかれてまう。」丸山が真剣な顔で言う。
「櫻子さん。魔力量、抑えれるか?昔からそれは苦手やろ。」
痛いところをつかれたのか櫻がぐっと苦虫を潰したようになった。
「俺が認識阻害魔法を使った方がえぇ。」丸山さんが話す。
「じゃ、二人でこれを使ったらどうですかね?」
そう言って俺はマジックバッグから魔道具を出した。
エピソードごとの文字数バラバラなのめっちゃごめん。




