第16話:神界のさらなる嫌がらせ(第2波)
しかし、神界の運営(最高神)も、執行神がデコピンで消し飛んだことにブチ切れたらしい。
【神界運営アナウンス】
執行神ゼロスの消滅を確認。バグ個体ルカの『物理演算』に異常を検知。
これより【パッチ1.03:重力100倍環境】および【神獣リヴァイアサン】を帝都に直接ドロップします。
「な、何ですって……!?」
ズゥゥゥゥン!!! と、帝都全体の重力が一瞬で100倍になった。
兵士たちは地面に這いつくばり、エレノア様たちもベッドの横で身動きが取れなくなる。
さらに、窓の外には、帝都の3倍の大きさを誇る伝説の神獣『リヴァイアサン』が、天空からヌッと顔を出していた。
「ルカ、様……。体が、動かない……。帝都が、押し潰される……っ」
エレノア様が苦しそうに僕の手を握る。
(おいおい運営、完全にアカウントBANしにきてんじゃん。っていうか重力100倍? 僕からしたら、ちょっと布団が重くなった(冬用になった)くらいなんだけど。でも、みんながペシャンコになっちゃう!)
──動けない設定を守りつつ、重力100倍と超巨大神獣をどうにかする。
僕の脳内作戦会議(5秒間)がスタートした。
【第17話】寝返り(物理)による天変地異
「う、うぅ……。重いです……。布団が重くて……身体が、勝手に、寝返りをぉぉぉ……!」
僕は、ベッドの上で弱々しく声を上げながら、「ただの寝返り」を打った。
ゴロン、と。
その瞬間、僕のカンスト筋力がベッドのマットレス(超高級品)を通じて、帝宮の床へと伝わる。
僕が寝返りを打ったことで生じた「反作用の質量エネルギー」が、地球の地殻を伝わり、帝都の【重力制御反転】を強引に引き起こした。
キィィィィン!!!!
「え……?」
セリアたちの身体が、フッと軽くなる。
重力100倍のベクトルが、僕の寝返りによって『真上(宇宙方向)』へと1000倍になって跳ね返ったのだ。
「グガァァァァァッッ!!???」
天空から降りてきていた超巨大神獣リヴァイアサンは、僕の寝返りによって発生した「超・上昇重力波」の直撃を受け、帝都に触れることもできず、そのまま宇宙の彼方(大気圏外)へと猛スピードで逆噴射していった。
星の瞬きとなって消え去る神獣。
帝都の重力は、何事もなかったかのように元に戻った。




