表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
陰キャの僕にも拒否権を与えてもらえませんか? 〜陽キャ女子の距離感がバグってて、逃げ場を封じられたのだが?〜  作者: 宮茉紀 古治
文化祭編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
61/71

第61話 出し物決め

「今日は文化祭の出し物決めるぞー」


 先生が、椅子に座りながら言う。


「なんかやりたいのあるやつ、黒板に書いてけー。15分時間とる」


 ピッと、先生はタイマーをスタートした。


「メイド喫茶やらね?」

「うわ、めっちゃいいやん!」

「かわいいやつにメイド服着せればめっちゃいいんじゃね!?」


 どこかの男子たちが、すご〜く、楽しそうにお話している。

 その中で、なぜか僕は、男子の視線を感じた。


「栞凛さんとか、めっちゃ似合うと思うんだ!」


 どっかの男子が、僕の方を見て言った。⋯⋯えっと、何が言いたい?


「私は⋯⋯大輝くんが喜ぶなら、全然着る、けど⋯⋯?」

 

 僕が1人で勝手に悩んでいたら、隣から声がした。

 宮下さんは、ちょっとあざとい風に言う。


「あ、いい忘れてたが、自由に席立って話しかけ行っていいぞー」


 僕が席を立つと、それに合わせて宮下さんも立つ。僕が座ると、宮下さんも座る。


「ついてくる気?」

「うん」


 即、返事が返ってきた。


「どうせ、あの子のところに、行くんでしょ?」


 ⋯⋯まあ、そうだけれども。

 どうやら、僕の考えは見透かされていたらしい。


「ふふっ、わかりやすいんだから」


 宮下さんは、口元を手で覆いながら、すごくわざとらしく笑った。


「⋯⋯」


 僕は何も答えず、机で突っ伏しているあいつのもとへ向かった。




「なぁ、おい⋯⋯」


 机に伏せていた栞凛は、僕が話しかけようとすると、立ち上がってどっかへ行ってしまった。


「どこ行くんだ、あいつ⋯⋯」


 僕は席に戻ろうと、後ろを向いた。そこには、なぜか勝ち誇ったような顔をした宮下さんがいた。

 

「ふふん! だーくんは私にふさわしいのねっ!」



 ******



『ピピピピッピピピピッ』

 

 タイマーの音が、教室に響き渡る。その音と同時に、みんなは一斉に席へ座った。


「何か、案あるやつー、手あげろー」


 先生はすごく棒読みで、チョークを持った。


「はいはいはい!」


 すごくうるさく、手を上げているやつがいる。


「いいよ、勝手に言ってけば」

「メイド喫茶!」

「ん、メイド喫茶なー」


 そう言うと、一瞬で教室に上がっていた手は下ろされた。


「なんだ、メイド喫茶しかないのかよ」


 先生は少しさびしそうに言った。


「ま、なんも意見でないから、メイド喫茶で決定なー」


 先生がそう言い終わると、教室に奇声が響く。


「おおおおおお!」

「よっしゃああああ! 可愛い子に着せるぞおおお!」

「静かにー。他のクラスまだやってるからなー」


 メイド喫茶か⋯⋯。喫茶店って、どんな感じなのかな。行ったことないし、わかんねぇや。



 ******



 その日の放課後、早速準備が始まった。

 僕は、終始何をしていいのかわからず、ただみんなを眺めていた。


「これで、とりあえずいいかな。必要なものは、集まったから⋯⋯」


 すげぇ、クラスの陽キャ男子たち、めちゃくちゃ引っ張ってくれる。楽だ。


「あ、買い出し行って来い、そこの暇そうなやつ。彼女さんと一緒に、な?」


 彼女⋯⋯? 僕には一切関わることのない人種だ。

 僕がポカンとしていると、男子軍はさらに声を上げる。


「恥ずかしがってんじゃねぇよ? もう隠しても無駄なんだよ」


 僕はされるがまま、廊下に出た。廊下には、栞凛も突っ立っていた。

 僕が栞凛へ視線を送っても、そっぽを向かれてしまう。


「⋯⋯行きたくないなら、いいよ。1人で行くから」


 僕は、そのまま早足で歩いた。後ろからついてくる、小さな足音をも無視して。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ