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【情念の画家】地味な僕のフェロモンと筆ペンで、彼女たちの理性が限界突破する件  作者: 船橋ひろみ
あとがき ~ 情念の画家 製作ノート ~ 第一部 : 情景設計と「厚塗り」の解法

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製作ノート 3ページ目

◆ストーリーはハーレム?一途?


さて、キャラクターがある程度設定できたところで、いよいよお話の流れを決めていきます。

ストーリーは「モブな灯が、フェロモンチートでモテ男になる、ちょいエロなドタバタ」というくらいの方針でスタートしました。


「起承転結の流れに、定番なシチュエーションを当てはめよう」と副監督のAIと相談。

いったん、起の第一章から承の第三章までのストーリーを決めました。


起で主要キャラクターを読者さんにお披露目。


承でキャラクターの日常を描いて深掘り。


転で灯たちがそれまでの日常から脱して成長。


そして結で灯が各ヒロインと決着をつける……。


まずは物語の入り口として、文化祭でメイド喫茶(第一章)を。

次に日常を描く(第二章、第三章)けど、陽菜の大会出場という背骨の話を敷いて、だらだらとした日常にしないようにしました。


大きく本作が動いたのは、まさしく転である、昭和ノスタルジー横丁編(第四章)です。


第三章までは執筆前からストーリーを決めていたので、あまり悩まず書き進められたのです。

章の終わりが見えてきたころ「大会が終わったあと、灯たちにどんな舞台を用意して、読者さんに喜んでもらうのか?」


とても悩みました。

が、ハタと気が付きました。


副監督がいるじゃないか。


もう、独りではありません。

灯と陽菜ではないけど「困った時は半分こ」の精神で、通勤電車でスマホの中の副監督と作戦会議です。


定番のクリスマスイベントはどうか、という副監督に対し、物語の季節が固定されるのが嫌な私は、他はないかと壁あてを続けます。


そんな中、仕事でAI活用している人たちが「アイディアを100個だせ」といった人間にはとても頼めないような、むちゃなアイディア出しをやっている、という記事を読みました。


さっそく副監督に頑張ってもらいました。


文句も言わずに頑張ってくれた結果「昭和をテーマにしたイベントに灯がバイトとして参加する」という本作の独自性を象徴するような第四章が生まれたのです。

最終章の第五章も壁あての結果「横丁の仕事で成長した灯が、瑞恵さんの肖像画制作という大仕事に挑戦する」という話をメインに敷いて、各ヒロインとの決着をつけるというものにしました。


これまでのストーリーで、当初描いていたハーレムエンドはしっくり来ないと感じ、陽菜と結ばれるとしました。

書き進める中で、灯がハーレムを好まなそうな男性に成長したし、ストーリーとしても締まりのないものになりそうな気がしたからです。


◆過去の記憶からロケハンを


さて、本作の舞台が「茨城」であることには、私の記憶が深く関わっています。

かつて仕事で、営業車に乗り、茨城の地を駆け回っていた日々がありました。


役所さんを相手にする仕事で、茨城県の市町村のお役所はほぼ全部訪問したのではないでしょうか。

都内に通勤する人がいるような、都市部に近いエリアながら、県内に流れるゆったりとしたのどかな雰囲気。


営業車から見えた、ごちゃごちゃしていない、広々としたあの景色。

(コンビニは駐車場がひろくて、駐車しやすかったなあ)


その記憶はキャラクターたちがのびのびと生活している様子を想起させるにじゅうぶんでした。

個人的な印象では、千葉の南房総も近しい印象でした。

ただ南房総に仕事で訪問する回数が少なく、その土地の雰囲気を思い出せなかったため、本作の舞台候補から外しています。


ちなみに、第五章、ジョイフル本田に買い出しに行くシーンで、自転車に乗った灯くんが国道でトラックにあおられますよね。

これは、私が実際に茨城の国道(古河市あたりだったかな……)を営業車で走っていたとき、横を猛スピードで通った巨大トラックのあおり風で、軽自動車でもないのに車が揺れたのでとても怖かった、という記憶をもとにしたシーンなんですよ。

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