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63.
手をつないでいる間、聖華はずっと天国に居るような思いでいた。
ちょっと顔を見るだけで、嬉しくなるような相手が、ずっと側にいる。
それだけじゃない、手をつないで、自分とぬくもりを共有してくれている。
なんと幸せなことだろう。
もうこれでゴールしても良いのではないだろうか。
これ以上の幸せを望むのは、罪深いことではないだろうか。
そう思いながらも、しかし聖華は奉太郎との手を離そうとしなかった。
もっとずっと、側に居たいのだ。
しかしどんな物事にも終わりは訪れる。
気づけば……夕刻になっていた。
そろそろ帰る時間となった時、奉太郎が足を止めて、彼女に言う。
「実は君に言いたいことがあるんだ」




