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64.
「はい!」
……場所は、商業施設の最上階。
西に沈む夕陽が見える、絶好のスポット。
奉太郎が口を開き、話があると言った瞬間、聖華は返事をしたのだが。
「ごめん!」
と、答えた。……聖華自身が。
「ごめん! 阿智くん、今の聞かなかった! もう一回お願いできますか!?」
「え、あ、う、うん……」
(一瞬コクって断られたのかと思った……)
聖華は首をふるふると横に振って、奉太郎の目をまっすぐ見る。
「話、ちゃんと聞かずに、先走ってごめんね。ちゃんと、聞きます」
(ああ、良かった……。ほんとに、良い子で)
少し先走るところはあるけれど、相手の意見を聞かないわけでも無いし、相手を傷つけることもしない。
内省がきちんとできるし、ちゃんと、間違えたら謝ることができる。
きっと、この子となら、困難を乗り越えていけるだろう。
だから、
「昼神さん。俺は、君が好きです。俺と付き合ってください」




