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【連載版】 「誰でもヤらせてくれる」と噂の隣のギャル。実は超がつくほど家庭的で、毎日めちゃくちゃ甘やかしてくる  作者: 茨木野


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60/61

60.


 聖華は、奉太郎が自分の提案を受け入れてくれたことを、心の中でじっくり味わっていた。


(ふへへ♡ ふへー♡ ふへへへー♡)


 あまりに嬉しさに、心の声まで間の抜けたものになってしまう。

 無論、表情にも彼女の浮ついた思いがありありと浮かんでいた。


「昼神さん?」

「ふへー?」


「大丈夫?」

「ちゅきー……♡」


 聖華は無意識に告白の言葉を漏らしていた。

 だが、そのことに彼女は気づいていない。

 それほどまでに、夢見心地だったのだろう。


 奉太郎はただ苦笑しながら「そっか」とさらりと流す。

 フードコートでの告白など、ムードもへったくれもない。


 聖華自身、そんなことに気づく余裕すらなく、ただ自分の思いを素直に、無意識のまま口にしてるだけだった。


「は! あ、あたし……今ぼーっとしてた?」


「そうだねそうだね」


 奉太郎が笑ってやり過ごす。

 その笑顔を見るだけで、聖華の口元がふにゃりと緩んでしまう。


「あ、昼ご飯できたみたいだね。取りに行こう」

「ふへー♡」


「ご飯落とすと危ないから、ちゃんとしてね」

「ふぁーい♡」


 まるで雲の上に立っているかのような、おぼつかない足取りで、二人は昼食を回収する。

 トレーにのったラーメンとオムライスを、自分の席へと運ぶ。


「昼神さん。ラーメンはこびしたらしゃれにならないからね」

「わかってまーす」


「ほんとに?」

「ほんとにー」


 歩きながら、聖華はまた幸せを感じていた。

 自分の体を気遣ってくれる、優しいカレシ。


(あたしって阿智くんを独り占めにできる、世界で最高に幸せな女ですなー♡ しあわせー♡)


 

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