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乞う路傍の雪以下なら夢と仰せ  作者: 杜若表六


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千河一滴物語より

 幾何の問題を解いていると コツコツと窓をノックする人がいる 窓辺に立って外をながめると 綺麗な月夜にたれもいない するとハの字のものが顔の横をかすめていった

 机に戻ったらコンパスが無い ノートには何か書いてある

「君は霊魂ガイストの証明をすることができますか? 私にはできます ためしに魂をひとつ コンパスにくれてやりました ホラ! 御覧なさい 窓から出ていきましたよ 黒猫より」

 いそいで窓にかけよると コンパスが屋根から屋根へうれしそうに跳ねていた そこでポケットの空気銃をとり出して 狙いをつけていると あたりが急に暗くなった

 空を見上げると 黒猫が月を食べていた よく見たら月でなくビスケットだった

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