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protocol 6.0 : ある学者の古い手記
世界が死んだ日のことを、私は今でも鮮明に思い出すことができる。
夜空を覆い尽くすほどの光が、地平線の果てから果てまで走った。
それはいかなる雷光よりも白く、いかなる爆炎よりも静かだった。
光は大地を貫き、海を貫き、人の肉を、骨を、貫いた。
エーテル光。
質量を持たず、壁を抜け、鎧を抜け、祈りさえも抜けていく粒子の奔流。
かつて人類が発見した高エネルギー素粒子線。
そして、人類の九十九パーセントの命を奪った。
ある者は跡形もなく塵となり、
ある者は全身にひどい火傷を負った。
生き残ることができたのは、
地下のシェルターに避難できた者だけ。
我々は罪を犯したのだ。
取り返しのつかない。
その罪を清算しなければならない。
我々の技術の全てを動員し、人類文明の再建をしなければならない。
それが我々に課された義務である。




