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10.落ちる、女教師

 


 巨大な魔物を、一刀両断してみせた、アスベル。

 キルケーはしばし呆然としていた。


 自分が、こんな魔物をやっつけられるだろうかと。

 否。彼女は確かに天才魔女ではある。将来を嘱望されていた。次期賢者は彼女だというものもおおく、彼女自身もそのことを誇りに思っていた。


 そんな中、現れた異端児。

 アスベル・ノースエンデ。


 彼の魔力を見たさい、何かの間違いだと思った。∞の魔力なんて存在しないと。魔力視を開いて見て、確かに天をつくほどの魔力を持っていた。


 屈辱だった。自分を凌駕する才能を、認めたくなかった。

 だが……今。こうして命の危機になった際、キルケーは咄嗟に、行動ができなかった。


 ここは魔物彷徨く恐ろしい場所。……そも、ここを実習場所にすることを、キルケーはガンダールヴルにつげなかった。


 無許可で、生徒たちを危険に合わせたとなれば大問題である。

 キルケーには、どんな魔物が出ようと、生徒を守れるだけの力があるという自負があったのである。


 そんな中で、自分がピンチになってしまった。

 それはつまり、今ここに出る魔物は、キルケーの手には負えないものがいる。あるいは、それ以上。


「ど、ど、どぉしよぉ……こんなのバレたらおしまいだよぉ……」


 べそべそと涙を流すキルケー。そんな彼女の頭を、アスベルが優しくなでる。


「大丈夫です。俺がみんなを守りますよ」


 ……瞬間、頭の中に、変な汁が溢れ出した。キルケーは目をハートにして、言う。


「きゅん……♡」


 と。

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― 新着の感想 ―
ミレーヌはなんでなびかなかったのでしょうか?
>……瞬間、頭の中に、変な汁が溢れ出した。キルケーは目をハートにして、言う。 >きゅん……♡」 >と。 これで4人。
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