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終点に灯る

作者:創綴世 優
最新エピソード掲載日:2026/10/30
 ――深夜。乗り過ごした電車の揺れで目を覚ました雨宮透は、奇妙なことに気がついた。

 いるはずの乗客が、誰もいない。

 いや、正確にはもう一人。少し離れた座席に、見知らぬ女子高生が眠っていた。

 時刻は午前一時二十七分。スマートフォンは圏外となり、窓の外には見覚えのない景色が広がっている。

 やがて、車内に聞き慣れない駅名を告げるアナウンスが流れた。

『まもなく、終点。きさらぎ、きさらぎです』

 少女を起こし、二人で降り立ったのは、人影のない古びた駅。

 帰る手段を探して駅を出た二人は、山道の先に小さな集落を発見する。

 そこには確かに、人々の暮らしていた痕跡があった。

 明かりの灯る家屋。食卓に残された料理。つい先ほどまで、誰かが生活していたかのような室内。

 しかし、どれだけ探しても住民の姿が見当たらない。

 そして、二人の周囲では不可解な現象が起こり始める。

 ここは一体、どこなのか。

 住民たちは、どこへ消えてしまったのか。

 そもそも、あの電車は何故、この駅に辿り着いたのか。

 互いに初対面の青年と少女は、差し迫る恐怖の中、帰るための道を探し続ける。

 ――誰もいないはずの村で。
第一話 終点
2026/10/29 09:00
第二話 停車
2026/10/30 00:00
第三話 無人駅(01)
2026/10/30 11:30 (改)
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