第3話 JTという選択----配当を重視する投資
僕の保有株の中で、中心的な存在になっているのがJTだ。
株式投資をするなら、どんな銘柄を買うか。
これは簡単なようで、なかなか難しい。
株価が上がりそうな会社を探すのか。それとも、配当をしっかり出してくれる会社を選ぶのか。
僕が重視してきたのは、配当だった。
株価が上がれば、もちろんうれしい。
実際、JT株は購入価格の約3.2倍になった。
買ったときには、ここまで値上がりするとは思っていなかった。
ただ、僕の投資目的は、株価が上がったところで売って利益を確定することだけではない。
株を持ち続け、配当を受け取る。
それを積み重ねて、将来の年金に上乗せする収入をつくる。
それが、僕の考えだった。
株価が3倍以上になったのなら、売って利益を確定するという選択肢もある。
でも、売ってしまえば、その後、保有を続けていれば受け取れた配当はなくなる。
もちろん、株価が上がり続ける保証はない。企業の業績が悪化したり、配当が減ったりする可能性もある。
だから、何があっても持ち続ければいいという話ではない。
大切なのは、株価だけで判断しないことだ。
企業が利益を出し続けられるのか。配当を維持できるのか。これからも保有する理由があるのか。
そうした点を確認しながら、持ち続ける。
僕にとっては、それが自然な投資だった。
株価が上がれば、資産が増える。
配当が入れば、現金収入になる。
この二つは、似ているようで違う。
株価の値上がりによる利益は、売却して初めて確定する。一方、配当は企業が支払えば、実際に現金として受け取れる。
もちろん、配当も保証されているわけではない。
それでも、僕は株価の値上がりだけを追いかけるより、配当を受け取りながら長く保有する方法を選んだ。
JTだけではない。ほかにも、配当や企業の事業内容を考えながら銘柄を選んできた。
一つの銘柄にすべてを託すのではなく、それぞれの企業を見極めて保有する。
そうして選んだ銘柄が、結果として日経平均とは違う動きをすることもあった。
最初から相場の動きを予測していたわけではない。
自分が長く持てると思う銘柄を考え抜いた結果だった。
株式投資というと、安く買って高く売ることに目が向きがちだ。
でも、僕には高値で売るタイミングを見極める自信がない。
だったら、値上がりだけに頼らず、配当を受け取りながら資産を育てていけばいい。
**株価の上昇はうれしい。でも、それだけが投資の目的ではない。**
配当を受け取り、将来の生活に役立てる。
JTは、そんな僕の投資スタイルを象徴する銘柄になっている。
安く買って、長く持つ。
そして、配当をもらう。
僕の投資は、これからもその繰り返しだ。




